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#225 人生は、良くも悪くも複利で変わる

いかがお過ごしでしょうか。林でございます。

今日は、「習慣化」の話をします。
人生をよくするには、日々の「習慣」が大事、というのはよく言われるところですし、それを否定する人はほとんどいないでしょう。
でも、何かを習慣にするのって、最初は難しいことにも聞こえますね。

今、私が「習慣」として続けていることと言えば、「早起き」「毎日3,000字の文章を書く」「ランニング」「読書」あたりでしょうか。
これらは、はじめる前はハードルが高く、はじめたいけどなかなか手が付けられないことでもありました。

けれど、今は全く「意志」がなく続けられていることになっています。「やるぞ!」という気持ちは全く要らず、勝手に朝は目が覚めて、歯磨きをしたらすぐに文章を書き始めて、終わったら本を読んだり、ランニングに行ったりします。

朝4時くらいに起きてから、どんな感じで過ごしてるかは、スタエフでも話しています。やりたいことを朝に終わらせてしまうと「これがやりたいのにできてない」というのが気になったまま日中を過ごさなくてもいいですし、日中に仕掛かったものの中断せざるを得ず、脳がストレスを感じることもないのでオススメです。

私は、何かを続けたり、新しいことを始めるのにモチベーションには全く頼っていなくて、とにかくAction firstで「動いてみる」ことを意識的にやってます。
「動けないこと」はそこまでやりたくないことだと割り切ると、意外に行動するのもハードルが高くないと気付きました。そして、どんなに偉大な人でも、なぜその人が偉大なのか、をよく観察していると、小さなことを習慣化していることに気付きます。小さな習慣が複利で効いていて、その結果だけ見ているので「こんな人にはなれそうもない」と感じてしまいますが、遺伝的なものは置いておいて、大抵は日々の小さな習慣側に目が向いていないだけだと感じています。

この辺りを上手く言語化してくれてるベストセラー本をもとに、「いい習慣を作っていきたいけど、ハードルを感じている」方向けに、何らか背中を押せると良いなと考えて、もう少し解説していきたいと思います!

主要因を改善するのでなく、部分を少しずつ改善する

仕事における問題解決の考え方として「パレート図」というのがあります。

パレート図(日経クロステックの記事より引用)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01618/00007/

QC7つ道具と言われる、もともと製造業の品質管理で使われていた手法の1つで、何かを作る工程を分解して、ボトルネックになっている主要因を特定して改善を図ることで、効率的かつ効果的に改善を図る、という考え方です。

しかし、習慣化においては、必ずしも1つか2つの主要因を解決すれば大きく改善が見込めるという要素があるわけではなく、むしろ全体を俯瞰して、どんなに小さなことでも改善の余地を見出していくことが、中長期的に大きな差となって現れてくることばかりです。

ある決定的な瞬間を過大評価し、日々の小さな改善を過小評価してしまうのはよくあることです。だから、大きな成功を得るためには、大きな行動が必要であるとつい思い込みがちなのですが、むしろその逆です。
1%の改善は、目立たないし気付かれないことも多いですが、時間軸で考えていくと複利の効果が働き、むしろ大きな効果をもたらしてくれます。

仮に、毎日1%ずつ良くなった場合、次の日は1%良くなった状態でさらに1%良くなるということですから、複利の効果が働きます。
つまり、「1.01の365乗=37.78」ということで、1年後には37倍の差となって表れてきます。一方で、毎日1%ずつ悪くなる場合、「0.99の365乗=0.03」となり限りなくゼロに近くなってしまうのです。

この考え方、今年度から本格的に取り組んでいる管理職としての仕事「チームメンバーの時短」の取り組みには、非常に勇気づけられる話です。
当然ながら、私が昨年異動してくる前から恒常的に労働時間が長めとされてきた組織なので、すぐに「これをやったら一気に変わった!」みたいな魔法はないんですよね。

だから、「普段、無意識にアポイントで1時間枠の打ち合わせをセットしているのであれば、30分でできないか考えてみよう」とか「月内での労働時間推移を定期的にアナウンスして時間意識を持ってもらい、30分でも早く帰ってしまう」という地道で小さなことしかできないのです。

でも、こういう小さなことでも地道に続けていることで、必ず複利で大きな効果が出てくるはず!という気持ちで取り組めれば、いつか結果が出てくる日が楽しみになってきます。

変化は蓄積の後に、突然やってくるもの

分かりやすい例が取り上げられていたのでご紹介すると、習慣による効果が見えるのは「氷が解ける瞬間のようなもの」です。
氷をお皿の上に置いて、部屋の温度を「- 5℃」→「-4.5℃」→「-4℃」・・・と上げていっても、当然氷の見た目には変化が生じません。
しかし、そこでやめずに「-1.0℃」→「-0.5℃」と温度を上げていき、「0℃」に達した時にようやく一気に氷は解け始めます。

これと同じで、いい習慣も確実に変化に近づいているのだけど、すぐに効果が見えないからすぐやめてしまいがちです。いい習慣を続けても、しばらく停滞期があるのです。
「即時報酬」と「遅延報酬」のずれ、と表現されていますが、今日の選択がすぐに利益をもたらしてくれることは少ないんですね。しかし脳は「即時報酬」を求めますから、「ダイエットで今日運動したけど体重が変わっていない。でも目の前にポテチがあるから食べよう」となってしまうのです。
しかし、大抵の場合、「最初の実が甘いほど、後の実が苦くなる」。「最初の実が苦いほど、後の実が甘くなる」ものです。
そこで、習慣化の仕組みを理解して、仕組みとして実装することが必要になります。

習慣化の設計

私たちは、何かを習慣化するときに、「1. 目標」と「2. アクションプラン」を定めます。しかし、実はそれでは不十分で、最も深いところにある「3. 価値観」に目を向ける必要があります。

例として紹介されているのは、「タバコを止めよう」としている人が「一本どう?」と誘われたときに「止めようとしてるからいいや」と断るのか、「タバコはやめたからいいや」と断るのか。
似てるようで、根底にある価値観が全く違うんですね。だから、チーム時短についても、「月の労働時間目標」を決めて「水曜は残業禁止にしよう」では上手くいかない。「長く働くことが時代に合ってない」とか「早く帰ると色々できて楽しい」みたいな価値観を全体で醸成していくことが第一手になってくるわけです。

また、習慣を継続するには、上述した「即時報酬」を上手く設定して上げることが大事ですね。
以前、近しい記事を書いたことがあるのですが、日々の1%の取り組みそのものを「おもしろおかしく」取り組めるよう設計するのが肝要です。

例えば、2020年から続けているランニングでは、アプリで自動で記録されていくことそのものが楽しみの源泉になっていたりします。

2021年の時も必死で走ってましたが1Km5分半かかってました
2023年の時は1Km5分切るのは無理!と思ってましたが、今年に入ってからは意外にいけました

やることの方向性を決める段階では、「こういう人になりたい」という目的が重要ですが、実行フェーズでは「今楽しい」という即時報酬を組み込むこと。

それにしても、トータルで1,546km走っていることに気付きましたが、東京から鹿児島までが1,353kmということで、いつの間にか鹿児島を超えてしまってました。
走った距離は積み上げですが、実際に8Kg痩せて毎日健康でいられることを考えると、複利で効いているはずです。
ぜひこの習慣は、40代になっても50代になっても続けたいし、ますます複利の効果が楽しみです!

それでは、今日もよい1日をお過ごしください。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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