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どこまでも艶っぽい:デュシャス・ド・ブルゴーニュ

 これはビールである。ビール、だけど、選ぶ気分はどこまでもビールではない。どこまでも艶っぽい。ワインの代わりにでも選ぶべきだ。写真は初めて飲んだデュシャス・チェリーですが、やはりスタンダードのほうが好き。

 デュシャス・ド・ブルゴーニュ(Duchesse de Bourgogne)、ベルギーはヴィヒテ、ヴェルハーゲ醸造所で作られるレッド・ビール。オーク樽で18ヶ月熟成させることで乳酸菌、酢酸菌の作用により複雑な酸味が生まれる。カラメル、タンニンフレーバーも。ベルギーはビールがたくさんありますが、レッド・ビールに位置づけられるものはそこまで多くないようです。ローデンバッハ(Rodenbach)というものも有名らしく、そのうち飲んでみたい。

 さて、デュシャス・ド・ブルゴーニュ。フルーティーな(デュシャス・チェリーでなくスタンダードも)チェリーのような香りと樽の相まった香り。口にすると強い酸味とともに、香りと違わないフルーティー、樽感を同時に感じられ、血の匂いにも感じられるほど。この、血の匂いを含む、フィニッシュの長い艶っぽい感覚はバローロ・キナートに感じる印象と同じ。

 ビールも、チョコレートも、モードも生み出す地。デュシャス・ド・ブルゴーニュがヤン・ファン・エイクに妙に似合う気がするのは土地の空気のせいか。

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