【62】コンテンツのビュー数を決める因子とその最大化の方法について
本稿ではメディアやブログの運営者向けに、「コンテンツのビュー数を決める因子」と、その改善のための指針を提示する。
さて、まず結論から述べる。
記事のビュー数を決める因子は4つだ。
コンテンツのビュー数の決定因子
ビュー数 = (テーマの読者層の大きさ) × (テーマの切り口の質) × (タイトルの質) × (記事を出す場所の適切性)
「見られるコンテンツ」を作りたいなら、この4つのいずれもが適切である必要がある。また、これらは掛け算の関係にあるため、どれか一つが欠けても、ビュー数は伸びない。
テーマの読者層(視聴者層)の大きさ
「記事のテーマを考える」ことが、ライターの最初の作業だが、「テーマ」には2つの要素がある。
それが「読者層」と「切り口」だ。
そして、トラフィックの最大値を決めるのは「読者層の大きさ」である。
本マガジンでは繰り返しこの点を強調しているが、端的に言うと「その話題に興味を持つ人がどれくらいいるのか?」を最初に考えねばならない。
例えば、次の画像は10億円近い月収を稼ぐということで一時期話題になった、Daigo氏のYoutubeチャンネルに上がった動画をビュー数順に並べたものである。
このように「一般受け」しているYoutubeやテレビ番組で扱う内容は、「その話題に興味を持つ人が多い」ことを示している。
それによれば、上位の動画は上のツイートに表現した話題で占められている。
単純に考えるとこれらの話題は世の中の人々の欲求を忠実に反映しており、ビューの「伸びしろ」が大きいと予想できる。
また、「芸能人Youtuberの先駆け」と言われる、オリエンタルラジオの中田敦彦氏の上位動画についても見てみよう。
・米津玄師
・創価学会
・北朝鮮/韓国
・5G
・日本の成り立ち
・資産形成
・キングダム、スラムダンクなどの漫画ネタ
・雑談力
「Youtube大学」と名乗るチャンネルであるが、実際に人気があるのは学問的な要素ではなく、「大衆受けする要素」に他ならない。
もちろん、これらの結果は、これからコンテンツを生み出そうとする人々に「大衆受けするものを作ったほうが良いですよ」と勧めているわけではない。好きなものを作ればよい。
ただ「ビュー数を追及する」という話であれば、大衆受けするものを作ったほうが、間違いないのである。
したがって、「自分の好きなものを作りつつ、ビューを稼ぐ」ならば、「大衆受けする要素」と、「自分の好きなもの」とが重なるゾーンに話題を持ってくるとよい。
「人気漫画」×「哲学」
「有名人」×「自らの体験」
「人気ゲーム」×「転職」
など、ビューの上限が大きいコンテンツに、積極的に自分の主張を絡めることで、ビューが大きく伸ばせる。
テーマの切り口の質
さて、コンテンツのビューの上限は「読者層/視聴者層」の大きさで決定されるが、その上限の中で、どこまで伸びるかという話は「切り口の質」が決定する。
切り口が良ければそのコンテンツは伸びるし、切り口がまずければ、コンテンツは無視される。
では、その良しあしを決めるものは何か。
これには「切り口」と漠然としたイメージで語るのではなく、「切り口とは一体何か」を正確に理解する必要がある。
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