見出し画像

どうやって知名度ゼロのSaaSをナショナルクライアントに採用してもらうか?

はじめに

昨日ニュースリリースがありましたように、シャープ株式会社(以下、シャープ)の大人気水なし自動調理鍋「ヘルシオホットクック」の公式コミュニティ基盤として、commmuneが採用されました。

昨日がリリース日ですが、準備は昨年から進めておりましたので、感慨深いです。

お話をはじめた当時のコミューンはβ版リリースから1年も経っておらず、顧客はリスクをとって採用してくれた数社のスタートアップのみ(一部は無償)。マーケティング投資もしておらず、知名度はゼロ。

そこで本記事で、ホットクックコミュニティでは何を実現するのか、そして当社のような知名度ゼロのSaaSがどのようにすればナショナルクライアントに採用してもらえるのか、考えてみました。


そもそもcommmuneとはなにか?

commmuneは、コミュニティというアプローチを通じて、よりよいコミュニケーション基盤(顧客接点) が構築できるサービスです。

世の中にはたくさんの顧客体験改善ソリューションがありますが、多くは「既存の顧客接点を前提とし、それをよりよくする」ことに注力しています。

しかし既存の顧客接点は、昔作ったままのものであったり、会社のwebsiteの中に申し訳程度に顧客向けページがあったり、目的ごとにチャネルが異なったり、オフラインでのやりとりを前提としていたり、連絡は常に一方通行のブログやメルマガだったりと必ずしも顧客最適とは言えません

commmuneは、分断されていたり一方通行になっているコミュニケーションを統合し、そもそもの顧客接点自体を進化させます。

つまり、「顧客接点をDX」するソリューションです。


シャープ株式会社のコミュニティではどんなことを目指すのか

コミュニティを通じてユーザー間でレシピを共有し合う場を提供し、利用の幅を広げていくことが狙いです。

もちろんシャープさんでは、しっかりとした公式レシピサイトがあります。しかしレシピを作成することには非常に工数とコストがかかり、ユーザーの期待水準を超えるスピード感でレシピ追加を進めていくことは困難でした。

また、公式レシピはあくまで「ベーシック」なもの。例えばじゃがいもと書いてあるところをさつまいもにしたり、和食の味付けにオイスターソースを入れて少し中華風にしたり、といった場合に分量は変更すべきか?なんて書いてありません。

更に、シャープさんにとっても利用ユーザーの声を聞くのは一苦労である、という課題がありました。家電の多くは家電量販店やAmazonを経由して販売されるため、シャープさんはどんな人が購入してどのように利用しているのか?について解像度高く理解したり、お客様に質問をする手段がありませんでした。

コミュニティがあれば、お気に入りのレシピを見つけることも簡単になりますし、ユーザー同士で助け合いながら調理のレパートリーを広げることが可能となります。シャープさんにとっても、ユーザーと直接やり取りすることができることで、よりよい製品開発やサービス提供につなげることができます。

commmuneは、今後もシャープさんと密に連携しながら、コミュニティを通じたヘルシオホットクックエコシステムの拡大に貢献していく予定です。

もちろん現在のcommmuneでご満足いただけるところだけではなく、改善が必要な点もあります。
今後も他のクライアント企業様同様に、真摯にフィードバックに耳を傾け、機能 / 使い心地 / サポート、あらゆる面で価値提供を拡大していきます。

ご興味のある方は、ぜひこちらから覗いてみてください!美味しそうなレシピがたくさん!👀


どのようにすれば無名のSaaSがナショナルクライアントに採用されるか?

シャープさんについてではなくあくまで一般論として、当社のような無名のSaaSがナショナルクライアントに採用いただくためのポイントを考えます。

1つ目のポイントは、自社にしか解決できないところにペインの「芯」がある企業様に、しっかりと練った訴求をすることです。

例えば当社の例でいうと、「サクッとなるべく安くコミュニティ“的なもの”を立ち上げたい」という場合には、commmuneを使う必要はないかもしれません。

「コミュニティを立ち上げる = 顧客接点を創造する取り組み」であり、場を作ること自体ではなく、どうやるか?がなによりも重要だとcommmuneは考えており、その検討のサポートと、検討結果を実現できる機能性に強みがあるからです。

例えば地震に強い家をつくり安心して暮らしたい、と考えてください。
耐震基準を熟知した建築士が作った設計図がないと、いくら優秀な大工さんがいても希望を満たす家は作れませんよね。また、ちゃんと家具を固定しないと、いざ地震が起こったときに心配です。こうした家を建てた後の運用面も、実際に安心して生活するためには重要です。
コミュニティでも同様で、単純に「チャット」を作るだけなら簡単にできます。しかし、どうやって活性するか?を考えて設計しないと、エンジニアさんが実装しても無用の長物になりかねません。また、最適な運用をしないと、結局効果が限定的になってしまいます


提供ソリューションがペインの「芯」を捉えている×希少なものである場合は、弱小スタートアップでも検討の俎上に載る可能性が高くなると思います。

逆に、「あえて選ぶ理由がない」場合はほぼ確実にスタートアップは選ばれません。ゆえにそこで戦っても仕方ありません。

当社でも、まだまだ実績の乏しかったころは(いまも全然ですが...)、当社からリーチする先は「絶対にこの企業様にはお役に立てる」と自信を持って仮説が作れる企業様のみでした。そして、機能を説明するのではなく、徹底的に考えた仮説を提案しました。


2つ目のポイントは、現在の姿ではなく将来の期待値を判断材料にしてもらうことです。

スタートアップのサービスレベルは、現時点のスナップショットを見れば、大したこと無いかも知れません。また、SaaSだと当然初期は実績も乏しく、訴求ポイントとしづらいはずです。

しかし、機能やサービスの改善スピードはどこにも負けないようにできるはずです。特に当社の場合は、CTOを筆頭に技術力に強みがあるため、そこを訴求しないのは損でした。(エンジニアも大募集中です!)

例えば、初めの打ち合わせから、向こう1年で実装される機能や実現される世界観を提示し、毎回打ち合わせのたびに、その期間に行われたアップデート機能の説明を行います。駆け出しのSaaSからすると、1ヶ月に複数個の機能追加があることは珍しくありませんが、大手企業さまでは驚いていただけることもよくあります。スピード感をファクトでお示しすることで、1年後、2年後の期待値を含めて評価をしていただけるようになると思います。

このようにして、当社の場合も、シャープさんをはじめ著名な企業様に、成長への期待値込みで採用していただけるようになりました。

ちなみに、どうやってリーチするのか、という3つ目のポイントもあるのですが、ちょっとnoteには書けないので、知り合いは個別に聞いてください笑
これが一番プラクティカルなんだけどな...w


最後に

 コミューンは、ひろく「顧客接点を最適化」するSaaSです。

ヘルシオホットクックコミュニティは生活者さま向けのコミュニティですが、例えばMISUMIさまやPLAIDさまのようなBtoB企業さまでも導入いただいており、幅広い業種の多くの企業様にサービス提供をしています。

✅メルマガ、website、営業さん、CS、サポートセンター...顧客接点がばらばらで、効果的に運用されていない
✅ユーザーとの共創関係を構築したいけど、心理的距離が遠い
✅一方通行の連絡ばかりで、双方向のコミュニケーションができていない
こんなことを漠然と考えている方は、ぜひご相談ください

また、6月3日(水) 18:30~19:30にて、ABEJA丸田さんとウェビナーも行います!問い合わせとかはちょっと...という方はぜひこちらに!^^

また、現在コミューンでは、一緒に働く仲間を募集しています!
(カスタマーサクセス、営業、デザイナー、エンジニア)

バイブス採用ですので、顧客接点をDXしたい方、ぜひお声がけください〜!


サポートもうれしいですが、シェアやお友達に紹介いただくともっとうれしいです!🙇🏻‍♂️