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読書感想:職場の問題地図

1.概要

1-1.本の情報

  • 題名:職場の問題地図「で、どこから変える?」残業だらけ・休めない働き方

  • 著者:沢渡あまね

  • 発行:株式会社技術評論社

1-2.内容

日本の労働時間の長さと生産性の低さが問題視されています。「このままではダメだ」と企業や自治体はこぞって「ワークライフバランス」を唱え、定時退社日の設定、残業時間の制限、有給休暇取得促進などの施策に力を入れ始めました。それにもかかわらず、残念ながら私の周りのビジネスパーソンから聞こえてくるのは、こんなため息交じりの声ばかり。(中略)
あなたの勤務先のワークライフバランスは、単なる言葉遊びに過ぎないかもしれません。そして、この誰も幸せにならない悲しい状況を、少しでもあなたに変えてほしいと願っています。(中略)
本書の問題地図を、あなたの職場に照らし合わせて、「これはウチの職場にも当てはまる」と思うものを拾ってください。そして、改善案を1つでも多く試してみてください。(表紙より)

目次
1丁目 手戻りが多い
2丁目 上司・部下の意識がズレてる
3丁目 報連相ができていない
4丁目 無駄な会議が多い
5丁目 仕事の所要時間が見積れない
6丁目 属人化
7丁目 過剰サービス
8丁目 「何を」「どこまでやればいいのか」が曖昧
9丁目 仕事をしない人がいる
10丁目 だれが何をやっているのかわからない
11丁目 実態が上司や経営層に伝わっていない

1-3.著者について

沢渡あまね
1975年生まれ。あまねキャリア工房 代表。業務改善・オフィスコミュニケーション改善士。
日産自動車、NTTデータ、大手製薬会社などを経て、2014年秋より現業。企業の業務プロセスやインターナルコミュニケーション改善の講演・コンサルティング・執筆活動などを行っている。NTTデータでは、ITサービスマネージャーとして社内外のサービスデスクやヘルプデスクの立上げ・運用・改善やビジネスプロセスアウトソーシングも手がける。
現在は複数の企業で「働き方見直しプロジェクト」「社内コミュニケーション活性化プロジェクト」「業務改善プロジェクト」のファシリテーター・アドバイザー、および新入社員・中堅社員・管理職の育成も行う。これまで指導した受講生は1,000名以上。
著書に『新人ガール ITIL使って業務プロセスを改善します!』『新米主任 ITIL使ってチーム改善します!』『新入社員と学ぶ オフィスの情報セキュリティ入門』(C&R研究所)などがある。趣味はドライブと里山カフェめぐり。
【ホームページ】https://amane-career.com/
【Twitter】https://twitter.com/amane_sawatari
【Facebook】https://www.facebook.com/amane.sawatari
【メール】info@amane-career.com
(表紙より)

2.感想 ※微ネタバレ注意

  • 会社で、属人化について論文を書く機会があった。その論文の参考書として、購入した。

  • 結論としては「属人化はなくならない、人間だもの」だった。そもそも、属人化をなくそうとするのではなく、属人化NG部分(当たり前部分)と、属人化OK部分(付加価値)にわけて、属人化NG部分をマニュアル化する。マニュアル化が進まない原因である承認欲求3つを、どう解消して、マニュアル化を進めて属人化を良い状態にするか、書かれていた。

  • 属人化について本の内容を、会社の上司に話したところ、「良い属人化は、開発分野など先端技術部分ではあるが、既存技術の保守業務にはない。どこまでマニュアル化できるかが、問題だ」との意見がでた。どちらも正しい。仕事や業界によって、若干の差はあるものの、職場改善に活用できる情報の塊だ。職場環境に悩んでいる人は、一読することをお勧めする。

  • 本の章が、タイトルにある「地図」に沿って、バス停のイラスト+何丁目で表現されているところが、ユーモアを感じた。楽しく読めた。

トップ画像:Teamwork Cooperation Brainstorming - Free photo on Pixabay

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