【夏映画の傑作】君の名前で僕を呼んで
これだけただただ一夏を感じれる映画であれば、そこまでの物語がなくとも映画として充分に成立する。青空の青は青、自然の緑は緑、夏の日差し、ピアノの音色、そして、撫で肩のティモシーシャラメは本編通してほぼ半裸と、どこを切り取っても美しさしかない。
素晴らしい映画のラストカットは主人公の顔で終わる。というのは、ポンジュノ監督の「殺人の追憶」を観て以降のボクの持論である。「ホットサマーナイツ」でもシャラメの一夏の恋は、その夏を超えることができなかった(公開順はホットサマーナイツの方が後だが)。本作も、そんなシャラメの切ない顔の長回しによるアップ(その画の抜けには雪が降っている)と共にエンドロールが流れ始める。
「君の名前で僕を呼んで」
何度か「?」となって、頭の中で復唱して確認してしまう不思議なタイトルの意味も最後の最後にわかる。
挿入歌とエンドロールで流れるSufjan Stevensの曲もまた良し。
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