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元広報のライターとして、広報の仕事が好きだったと気づいたら見えてきたこと

ライターの仕事を始めてから、出会った人たちがたくさんいます。これまでのキャリアや、これからどんなことをしていきたいか、今何にモヤモヤしているのか、そんな話ができるのはありがたいことです。

何人かの方と話していて思ったのは、広報の仕事がすごく好きで楽しかったなーということ。私はリゾート運営会社に新卒で入社してから、ホテルの広報をしていました。10年以上前のことです。

プロフェッショナルに直接話を聞ける日々

2年ほどガッツリと濃密に働きました。ホテルのあらゆるプロフェッショナルの方から直接話を伺ったり、シェフに地元テレビ局の密着取材がついたときは、私もほぼ一緒に参加しました。テレビ局や雑誌社、新聞社の方々によくしていただき、地元の農園など生産者のところにもよく伺っていました。こだわって作物を作っている方のお話を聞くのは、好奇心を刺激される楽しい時間でした。

スイーツのイベントを企画したときは、シェフと一緒に杏農家へ足を運んだこともありました。さらにはフランスから三ツ星シェフを招致するという大きなイベントも中心になって任せてもらいました。複数のイベントで、デザイナーにパンフレットやメニュー表を発注するなど、制作物や写真撮影のディレクションや、中に載せる文章作成もしました。

プレッシャーに押しつぶされそうなことも何度もありましたが、一生分の経験をしたのでは?と思えるような期間でした。広報を離れるときは、少し気持ち的に続けるのがキツくなっていました。そのため、一度現場を見てからまた広報に戻れたら良いなと思っての異動でした。

異動先は、現場でのお客様への接客が中心でした。ここで、接客への苦手意識や、マルチタスクが多分向いていないと気づきました。さらには出産を経て価値観や優先したいことが変わっていき、極めつけは母の大病。仕事を続けることが難しくなり、退職を選びました。ただ、今でも、もう少し頑張れたのでは…と思うこともあります。


必要としてくれるところへ届けるには

専業主婦をへて、昨年から少しずつライターの仕事をしながらも、「ライター」と名乗れるほど実力がない、と、つい、思ってしまいます。でもこれって、広報やってたときも、接客やってたときも、ずっと思ってたことでした。

じゃあどんな状態になったら不安はなくならないんだろう?自信を持って働けるんだろう?

不安を埋めるために何かを追加しても、自分よりすごい人と比べ続けていたら変わらないのではないか。

ちきりんさんの「マーケット感覚を身につけよう」という本にも、このあたりの気持ちの持ち方について書いてありました。例えば、何かセミナーを開催するとき、プロのフランス料理のシェフではなくて、家庭料理を長年作ってきた主婦から学びたい人もいる。つまり、自分の価値を感じてくれるマーケットへ向けて自分を売り込む、見せる、ということなんですね。

つい、超絶プロフェッショナルな方と比較して「まだまだ…」と考えて引っ込みがちでした。でも「こんなふうに思ってちゃダメだ!」と自分にダメ出しをするのではなく、「まあ、そう思っちゃうこともあるよねー」と自分の考えは受け入れつつ、でも冷静に今の自分を俯瞰して見られたら良いのかなと思いました。


広報が楽しかった理由

「広報が好きだった」のは、扱っているものに対する尊敬と自信、大好きの気持ちがあったから。ではライターとしては、何が好きなんだろう。楽しいんだろう。書きたい!と思えるんだろう。「目的」なく、ただお話を聞きに行くというのがなかなか勇気が持てずできません。そんな性格なので「広報」という立場があったから色々な方へお話を聞けたのですよね。今は「ライター」ならば、「取材」としてお話を伺える。これはすごく嬉しい…!!

ただフリーの立場だとどうしても尻込みする部分もあるんですね。たとえばフルリモートの広報サポートの仕事とか、色々な働き方の形があるのかもしれない。それと、やっぱり今暮らしている場所でお話を聞きたい。と思いつつ、すでに活躍している方が多くいるので、私がしゃしゃりでてもどう見られるのかなーと思いながら眺めています。いかん、またまた比較癖が出ています…!!


新しいお仕事も決まりました

と、そんなことを考えていたら、ご縁があり新しくとある都道府県の行政に関わる取材ライターの仕事をすることにもなりました。着々と広がっているのかもしれない。これまで同様、一つ一つやりながら、仕事の幅を広げて深めていきたいと思います。

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