さな

社会人数年目。おんな。何でもない今をスクリーンショットして並べるみたいに置いておく場所…

さな

社会人数年目。おんな。何でもない今をスクリーンショットして並べるみたいに置いておく場所として。

最近の記事

東京の22時

テーブルに鍵を置き、 デメルのトリュフをひとつ乱暴に口の中に放り込んでベッドに倒れ込む。今日も疲れた。 じっくり味わうべき贅沢なチョコレートを頬張っている自覚はある。 頭の中で1粒の値段を計算しようとしてやめる。 口の中で甘さがひろがるにつれて思う。 何してんだろ、わたし。

    • 布団にもぐりながら、旅に出たいなぁなんて考えた。

      3月12日。くもり。 よく寝てよく考えごとをした。 布団にもぐりながら、旅に出たいなぁなんて考えた。 どこに行きたいとかは色々あるけれど、 今はどこに行っても迷惑かけてしまうだろうなって思うと踏み出せない。 コロナ禍はいつ終わるんだろうか。 コロナ禍だから我慢しなきゃと思って過ごすのは 何のために生きているんだって感じがしてしまって納得いかないけどどうしたらいいか分からない。 運転免許でも取りに行って旅行の準備しておくのもいいかもしれない。 教習所はやっているよね、き

      • 虫みたいだね。似たようなものだね。

        3月11日。はれ。 つかれた。 6:30頃家を出て23時頃に帰るとか そりゃあまぁ疲れるでしょうね。 仕事終わってないんだけど。 来週に投げて帰ってきた。 物理的に無理だ。 3.11のこととか振り返ろうかなって思ったけどそんな余力もないや。 こういう日の帰り道にラーメン屋があいていないのは良くない。 あと、こういう日の帰り道に煌々と輝くコンビニエンスストアの入口には吸い寄せられるよね。 いつの間にかお菓子やら何やら抱えてたりして。 あかりに寄っていくなんて虫みたい

        • 私も生きたい、って思った。

          3月10日。晴れ。 泣いた。 たまたまついていたテレビで放送されていた、 20代で大腸がんを患った女性のおはなし。 全力で好きな人にアタックする様子も、 がん告知されて戸惑う様子も、 ダーリンと花火を並んで見る姿も、 プロポーズされて大好きと泣く姿も。 何もかも。何もかも。 生きている。幸せそう。これが終わるなんて。 悲しいのか悔しいのか何なのか分からないまま涙がこぼれてきた。 今を生きているって、すごいことなのかもしれない。 惰性で生きるなんて勿体ないのかもしれない

        東京の22時

          カレーを食べながらずっと、店長のボンゴレロッソを思い出していた。

          3月9日。くもり。 かつて私のバイト先だったイタリアンレストランはアジア料理レストランに変貌を遂げていた。 ピザを焼く代わりに、ナンが焼けるようになっていた。 久しぶりに訪れた街で衝撃の発見。 こんなに変わるまで気付かずにいられた自分に少し悲しくもなる。 ほぼ看板が掛け変わっただけの外装が懐かしくてつい、店内に入ってしまった。 店内のレイアウトはほとんど同じで、 なぜかワインセラーとワイングラスも残っていて、 メニューが書ける壁の黒板の端にあるトマトのイラストもその

          カレーを食べながらずっと、店長のボンゴレロッソを思い出していた。

          3月8日。雨。 濡れた雨傘を持って地下鉄に揺られる。長い傘を持って歩く時の持ち方には気遣いが現れると、雨が降る度に思う。後ろに突き刺すように地面と平行に持つ人は何なのだろう、後ろに目はないのだろうか。いや、私にもないけど。想像してにやけた顔をマスクに隠して先を急ぐ。

          3月8日。雨。 濡れた雨傘を持って地下鉄に揺られる。長い傘を持って歩く時の持ち方には気遣いが現れると、雨が降る度に思う。後ろに突き刺すように地面と平行に持つ人は何なのだろう、後ろに目はないのだろうか。いや、私にもないけど。想像してにやけた顔をマスクに隠して先を急ぐ。