私も生きたい、って思った。

3月10日。晴れ。

泣いた。
たまたまついていたテレビで放送されていた、
20代で大腸がんを患った女性のおはなし。

全力で好きな人にアタックする様子も、
がん告知されて戸惑う様子も、
ダーリンと花火を並んで見る姿も、
プロポーズされて大好きと泣く姿も。
何もかも。何もかも。

生きている。幸せそう。これが終わるなんて。
悲しいのか悔しいのか何なのか分からないまま涙がこぼれてきた。

今を生きているって、すごいことなのかもしれない。
惰性で生きるなんて勿体ないのかもしれない。
幸せだ!って全力笑顔になれるような過ごし方だってできるはずの時間をいま、ぼんやりとやり過ごしてはいないか。
私たちは病気じゃなくたって、唐突に終わる可能性のある命なのに。

自分がいま生きているのは分かっているけど、
私も生きたい、って思った。
健康な身体を持ちながら贅沢な戯れ言だね。

そう言えば今日、
仕事で関連会社の男性の方にお電話したら
「ついさっき子供が産まれたんです!」って言ってた。
いや、知らずにそんなタイミングで電話してごめん。
そしておめでとうございます。
これ以上いまは仕事の話をしないから、
全力でお祝いしてください、と終話。
結局仕事のことは何も確認できなかった。

生きるとか、命とか考えていたら
そんなやり取りをしたことを思い出したのです。

素敵な人生の始まりに祝福を。
ようこそ、こちらの世界へ。
一緒に生きよう、しなやかに生きよう。

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