野宮有(小説家)

小説家。治安悪めな作品を主に書きます。「愛に殺された僕たちは」「嘘と詐欺と異能学園」「…

野宮有(小説家)

小説家。治安悪めな作品を主に書きます。「愛に殺された僕たちは」「嘘と詐欺と異能学園」「マッド・バレット・アンダーグラウンド」など。 【Twitter】https://twitter.com/yuuuuu_nomiya 【お仕事依頼】yuuuu4645@gmai.com

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自己紹介&著作リスト(随時更新)

はじめまして。小説家の野宮有と申します。 第25回電撃小説大賞をきっかけにデビューして以来、治安悪めな作品を主に発表しています。 ライトノベル・ミステリー・青春・サスペンス・ホラーなど、わりと幅広いジャンルの作品を書いています。また、小説以外にも漫画原作やシナリオなど手広くやっています。 (意訳:各社の編集者様!お仕事依頼お待ちしております!!!!) 刊行点数も増えてきてTwitterのプロフィール欄に収まりきらなくなってきたので、自己紹介も兼ねて作品リストを公開させていた

    • 「魔法少女と麻薬戦争」第3話脚本

      ① 繁華街の地下にあるシミュレーションゴルフ場。スクリーンに向けてボールを打った後、組長の赤岡が振り返る。 赤岡「…お前ら “アーティスト”って殺し屋を知ってるよな?」 打席の後ろで黒服たちと並ぶ煤井は神妙に頷く。 煤井「…噂くらいは」 ゴルフクラブを部下に預け、ソファにドカッと座る赤岡。 赤岡「そいつはな 殺した相手をファンシーな“アート”にしちまうんだ」 台詞とリンクしたイメージ絵。 赤岡「5月9日 赤羽署近くの公園に大量の風船がバラ撒かれていた」「警察が回収した風

      • 「魔法少女と麻薬戦争」第2話脚本

        ① ヤクザの組事務所。 「残念だったな――柏木の件は」「まさか奴が麻薬取締部(マトリ)と組んで 求道会の壊滅を企んでいたとは」 革張りのソファに座る白髪の男――赤岡がこちらを睨んでいる。周囲を囲む黒服たちは神妙な顔。テーブルには盃が置かれている。 赤岡「…だが煤井 よくケジメをつけてくれた」 困惑を隠せない顔で向かいのソファに座り、盃を見つめる煤井。 赤岡「お前は我が“赤岡組”が引き取る」「さあ親子の盃を交わすぞ」 煤井(…どうなってやがる) 1話各シーンの断片映像。

        • 「魔法少女と麻薬戦争」第1話脚本

          ① 深夜の路地裏。ヤクザ風の中年男――高松が、路上に散乱するゴミを蹴飛ばしながら必死に逃げる。全身泥まみれで、肩口からは血が滲んでいる。 高松「ハァ… ハァ…」「クソっ あの化け物が…!」 細い路地に逃げ込み、壁に背をつけて息を整える。 壁から半身を乗り出して追っ手の様子を探ろうとしたとき、いきなり後ろから声をかけられる。 「…あはっ」  恐る恐る振り返る。 視線の先にいるのは、ブレザーの制服を着た黒髪ショートの少女。先端に星型のオブジェが付いた、子供の玩具のような「魔法

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        • 掌編・短編集
          3本

        記事

          「魔法少女と麻薬戦争」あらすじ

          ただの砂糖が主成分の、謎に満ちた麻薬“キャンディ”が蔓延する東京。関東最大の暴力団に潜入中の麻薬取締官・煤井秋良は、暴力を武器にヤクザ社会に溶け込みつつ、諸悪の根源であるキャンディの“製造者”の情報を探っていた。 しかし煤井は上司の裏切りで正体を暴かれ、絶体絶命の状態に。拷問を受け瀕死状態の煤井を救ったのは、自らを“魔法少女”と名乗る星名凛々だった。魔法のステッキを駆使して敵を殲滅した後、彼女は“製造者”の正体が、かつてともに世界を救ったはずの魔法少女たちだと語る。 煤井と凛

          「魔法少女と麻薬戦争」あらすじ

          幸福な日々は、空に堕ちて死んだ【短編小説】

          「空に堕ちる」  幸福な日々は、空に堕ちて死んだ。  俺は金網の向こうに広がる街の情景を眺めながら、短くなった煙草をコンクリートに投げ捨てる。高層ビルの屋上から見下ろす灰色の世界は沈黙を決め込み、青い空の下で重たく沈んでいた。  頭の中ではずっと、この三メートル程はある金網をどうやって乗り越え、どうやってその向こう側へと堕ちていこうかという思考だけが居座っていた。  なぜ俺は、わざわざこの街で一番高いビルの屋上に忍び込み、空に向かって堕ちていくことを人生最後の作業として選

          幸福な日々は、空に堕ちて死んだ【短編小説】

          年越しの瞬間は時空の狭間にいました

           彼女が12月31日と1月1日の狭間に呑み込まれてから、もうすぐ8688時間になろうとしている。  いつも世の中を斜めに見ている癖に、変なところで素直な子だった。大晦日が終わろうとしていたその瞬間も、彼女は「カウントダウンで浮かれてる連中を批判するには、まず自分がやってみないと駄目だ」と謎の理由をつけて、リビングのテーブルの上からフローリングに向かって飛び降りたのだ。  彼女は「年越しの瞬間は地球上にいなかった」という安易なジョークを見事体現してみせたけれど、年越しから362

          年越しの瞬間は時空の狭間にいました

          日記を書く際の精神状態について

          知り合いの小説家と高円寺の居酒屋で呑んでた時に、「noteで日記を書いてみればいいじゃん」と勧められた。 正直、なんでそんな話になったのかは未だに理解できていない。 直属の上司(48)が最近やたらと新入社員たちをスポッチャに連れて行きたがってるとか、Zoomで打ち合わせをしてる取引先のおっさん(52)がウユニ塩湖を背景画像にしてて正直反応に困るとか、そういうどうでもいい愚痴を話していただけのはずだったのに。 その小説家によると「日常生活でモヤモヤしたりキレそうになったこと

          日記を書く際の精神状態について