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「想いと伝統」すずめの戸締まりと地方創生

「想いと伝統」すずめの戸締まりと地方創生

今日は久しぶりに映画を見に行って来ました。新海誠監督の話題の新作「すずめの戸締まり」です。曲もよく聞いていて、見に行きたいなと思っていました。

とはいえ、流行っているし見に行きたいな、といった程度です。

見終わってからの衝撃。シーン毎で出てくる日常生活へのメッセージ。こんなにもメッセージ性の高いものなのか、深掘りしすぎなのかと思うぐらいです。
※あくまで個人の見解です。

ここからは少しだけネタバレを含むかもしれません。

私がこの作品から受け取ったメッセージは
・自然との共生
・家族と愛のかたち
・地域の人それぞれの想い
・形あるものは壊れ想いが繋がっていく
・生はかけらの様なもので生死は運次第

などなど

最初は恋愛ストーリーなのかなと思っていました。しかし次第に見ていくと幾多のご縁や人の繋がりから未来へ一歩づつ歩んでいく姿。

そして、家族や愛の形も変化していく。その時々によって人も、自然も変化してしまうものであるということ。

そして、何より形あるものは壊れてしまう事、そして人の想いが形がなくなってもその場所に残っていく事。しかしそれは薄れていき次第に人から忘れ去られてしまう。そして自然に飲み込まれていく。

これは映画の中のシーンではなくて、現実でも同じ様なことはよく起こるのではないでしょうか。この作品からこれまでのメッセージを受け取ったのは私自身が「地域」という場所で活動しているからだと思いました。

「なぜ、人の想いを引き継いでいくのか」

私が今何よりも意識しているものは「人の想いの継承」です。地域の文化や技術、その人の想いは消えてしまう、そして忘れ去られてしまう。そういった危機感が私を動かしています。
※ここからは私と映画の話。

地域で小さい頃たくさん遊んでくれた地域のお爺ちゃんお婆ちゃんはもういない。祖父母に対しても、あの頃元気なうちに話を沢山聞いておけば良かったと凄く後悔しています。

大学がオンラインになり、地域に戻って来て地域を歩いてみるともの凄く痛感しました。

だからこそ今ある地域の文化や技術、人の想い。

これを未来に伝わる形で繋いでいきたい。たくさんの人に引き継いで欲しいわけじゃない。人は亡くなっても想いは消えないから。

私が次の世代に残せるものも、形あるものではなく「想い」だけなのではないかと思います。

この映画ではいわゆる形あるもの崩壊や破壊がよく描かれていました。この人の作るものと、人がいなくなっても残るもの、そしてそれは自然だったり、共生していく。そんな未来をメッセージとして受け取りました。

まさに地域とは「伝統の塊」です。人の想いが集まって一つの形あるものを作りそこでたくさんの想いが新たに共有されて、次に受け継がれていく。

だからこそ、人は死という期限も迎え約100年という短い時間に幕を閉じるのかもしれないなと。

私もまだまだ短い人生ではありますが、幾度か「常世」の世界に行こうとしていた時期がありました。そうした経験も踏まえ「現世」では人の想いを繋げ今の形で伝統していく。そんなお役目を果たしていきたいと思います。

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