![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112587578/rectangle_large_type_2_8d3c21f58d2c46f11d7eb43f347f9e6f.jpg?width=800)
日記のような作品
ねむたい、昼まで寝たのに。
桃タルトを食べる、いつもの場所で。
いつものように日記を書き、
いつものように本を読む。
冷めきった珈琲を飲み干し、
二杯目を淹れる。
生ぬるくてちょうどいい
私はいまとても満たされている。
大切な人たちに囲まれて、ひとりの時間も自由に過ごせていて
掃除をしたり、写真を撮ったり。
お母さんに植物の様子を送ったり。
妹から旅行の誘いがきたり。
変わり映えしない、
誰にも見せることのない、
忘れてしまうような大切な日々
入道雲がきれいで元気で泣きそうになった
おぼえていたい、
こういうことこそ
わたしは作られていないものが好きだ
当たり前のように過ぎていくような、何もしてなくてもあるような、記録をしないと形にすらならないような、そんなものが。
珈琲の泡、煌めき、
私の今のきもちや感覚、のこととか。
どうでもいい、意味などない、
君たちはどう生きるかの映画のどこが好きだったかって、意味がなかったことかもしれない
意味がないけれど美しいもの
言葉にできないけれど当たり前にあるもの
頑張らない、気取らない、魅せない
誰かに何かを伝えたいとかそういうのは苦手だ
そこにあるものがなんだか好きだから、置いておきたい、というか
そんなくらいの軽さでいたい
目で見えるように形にしたい
形にならないと忘れそうでこわい
大事でたまらないけれどちょっとも忘れたくないものを、もっともっと大事にするために形にしたい
思い出、
それは限りなく美しいものだと思う
この世の中に人の数分の思い出があると思うと
どんなに辛くても感じたことのひとつひとつが
今の私をつくっていて、それは奇跡のように儚くて尊い
言葉、そして何かわたしなりの形の仕方をみつけたい
そしてそれはただの、日記のようなものであってほしい
お