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エッセイ / mabataki

私たちはみんな、大事なことを忘れすぎなのだし、それでいて大事でもないことを覚えていすぎる。

人はいつか必ず死に、それは明日かもしれないこと。自分の命は、自分以外のあらゆるもので成り立っていること。いま憎んでいる目の前の人が、これまで私にしてきてくれた数々の親切。

そんなことをいつも覚えていられたら。私たちは憎み合うことがなくなるかもしれない。

日々頭のなかでこねくり回している考えごと。私の人生を変えてくれた本。あの人がくれた言葉。あなたの笑顔。

それらを一切覚えていられない世界だったら。私たちはもっと、いま目の前にあるものを一生懸命に見つめるかもしれない。

誰かが誰かに向けている銃のなかに込められた弾丸は、その人の願いだ。誰かに向けられた刃は、その人の悲しみだ。

そんなことに気づけたら。自分に向けられた銃や刃に、自分も武器をもって対峙しようとするのを辞められるかもしれない。自分のほうから武器を捨てて、その人の思いに手を差し伸べられるかもしれない。

そんなことが歌われたすばらしい歌と、すばらしいミュージックビデオ。あまりによかったもんで、その歌詞をテーマにしたエッセイを書きたくなりまして。

みんなも観て、聴いてみてね。



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