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「楽しんでもらうためのユーザー導線設計」アンケート質問に対して考察してみました!

皆さん、こんにちは。西田です。

”みんなの求めるものづくりが、日本から生まれる時代へ。”という理想を掲げて始まったコミュニティ「ものづくりUXLab」も、2019年8月に発足してから早5か月が経ちました。

イベントも、前回の「楽しんでもらうためのユーザー導線設計」(イベントレポ:https://game.creators-guild.com/g4c/event-seminar-20200127/)で6回目と、結構回数もやらせてもらっていました(笑)

これまでで延べ200人以上の方に参加してもらっていて、アンケートでいくつもご質問を頂いていたのですが、イベント運営でなかなかお返しできる時間が取れず、申し訳ない気持ちでいっぱいでしたので、ここいらでいろいろお返し出来たらなぁと思います!

今記事では、前回の「楽しんでもらうためのユーザー導線設計」にて頂いたご質問に対して回答していきたいと思います!あくまで「正答」ではなく、私なりの「回答」なので、考察ということで日々の業務の参考にして頂けたら幸いです!


導線って上から考えるの? 逆算で考えないんでしょうか?無数の導線があるがどこまで考えるんですか?

今イベントでは、導線設計の際に「ユーザーの欲求」から、「サービスの利用開始」までのユーザー行動導線を考えて、それから「プロジェクトの理想」に辿り着くまでの導線を設計しました。確かに、「ユーザーの欲求」からユーザーの行動導線を考えるのではなく、「プロジェクトの理想」から「ユーザーの欲求」に向かって書いていくのも、アリだとは思います!但し、難易度は下から書く方が高いかもしれません…。

ユーザー導線設計という名前が示す通り、ユーザーの行動を想定して設計していくので、ユーザーの立場になって上から体験していく形の方がより近い体験が設計できると考えています。実際、ユーザーは下(理想)からではなく、上(欲求)から体験していくため、作り方もその形になりきった方が行動を想定しやすいと思います!そのため、下から書くことは可能でありますが、実際の体験とは考え方そのものが変わってしまうがために、導線設計にかなり熟達した人でないと想定が難しいかもしれません。

また、無数の導線については、ユーザーは確かに色んな人がいるので、ユーザーの人数分は導線を設計できるといっても過言ではないかと思います。実際にユーザーの人数分導線設計して、それをすべて検討出来たら素晴らしいと思いますし、事実教育の分野ではアダプティブラーニングと呼ばれるひとりひとりに合わせた学習方法が注目されたりしているのですが、実際の現場ではなかなか難しいことですよね…。

導線に関しては、ユーザー導線設計では最終的に一つに絞られるのがいいかな、と私は考えています。無数の導線があって、そのどれもにユーザーが通る可能性があるのは事実なのですが、そのうえで、じゃあ実際に『通ってほしい』導線はどれなのか、ということを決めたほうが、ユーザーへより届けやすくなると思います。何も道しるべの無い3本の道であれば、どの道を選ぶかは33%の確立ですが、真ん中の道に「○○はこちら」とあったほうが、その道を通る可能性は上がる、という理屈ですね!そうすることで、ゴールである「プロジェクトの理想」まで辿り着く人をひとりでも増やせればいいのだと思っています!


行動、導線で正解はあるのか。どうやって正解と判断しているか

行動や導線の設計をするときに正解はあるのか、というと、おそらく思いつく導線は全て正解である、と私は考えています。「思いつく」ということは、それと同じ「思いつき」をして同じ導線を通ってくる人は他にも必ずいると思ってます。なので、あまりに荒唐無稽な行動じゃない限りは、全て正解なのだろうと思っています。とはいえ、じゃあどうやって一本の道に選んでいるのか、ということなのですが、私は「理想に辿りつく上で最も可能性の高い道はどれか」で選んでいます。

導線の行動は、もちろん調査をしながら作ることも多いですが、それでも想定の範疇を出ません。そのため、次の行動導線へ移行するには見えないながらも確率があると考えています。そうなったときに、一番最後の目的である「プロジェクトの理想」まで辿り着くにはどの道が一番可能性がありそうかを考えて、その道を「理想的なシナリオ」としています。なので、「これが正解」と判断しているのではなく、「これが理想的」と判断しているということになりますね!判断基準として私が持っているのは、「他の人に説明して、理解してもらえるかどうか」ですね。理想的なシナリオ、となると、他の人が聞いても「あーなるほど、確かにそうだよね」と、ユーザーの行動を想像できるものになると思います。逆に想像できなかったら、もう一度練り直しています。ここでの他の人、というのは、実際の現場であればプロジェクトのメンバーになるのだと思います!

まとめ

今回は、アンケートで頂いた質問のうち、比較的類似に質問が多かったふたつを考察してみました!実際に業務でどのように判断しているかという内容ですが、皆さんの日々の業務でもし参考になれば幸いです!


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