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みんな死にかけ Everyone is dying

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大学を卒業してからもう少しで2年が経つ。
12月になると「もう1年が終わっちゃうよ」「はやいね」「どうしよう」なんて常套句が、私の周りで飛び交い始める。

「はやいかな?」私は思う。

ああそっか。私は皆みたいに仕事の出来不出来で感情が起伏することなんてないし、毎日カレンダーを見て、何かに追われて、やばい。そうやって、焦ることもなくなった。だから。

こんな私に人は「責任をもて」そう諭すだろうか。責任?君は何でも自分で創り出していると思ってるの?あの子を傷つけるかもしれないから?あいつに傷つけられるかもしれないから?わらえる。わらわら。君なんか居なくてもあの子は勝手に傷ついているし、あいつなんか居なくても君は勝手に傷ついている。そうでしょ?

あなたは勝手にわたしを愛していて
わたしは勝手にあなたを愛している
それでいいと思うんだけど。

この1年で、読めない記事が増えた。
いや。共感できない記事が増えた。その方が正しい。なぜ読めなくなったか。傷の舐め合いに疲れた。そう、同族嫌悪。もう、お腹いっぱい。気持ち悪くて吐く。欲しい言葉は才能のある詩人から摂取する。他は全部、文字の羅列。

だってみんな同じじゃない?
だってみんな時代の奴隷じゃない?

変わったね、私。そう、変わった。
他人や社会への恨みも、自分で美しいと思える言葉じゃないと、綴れなくなった。お願いだから、もっとグチャグチャに描いてよ。紙の中に留めておく必要性のある絵なんて、この世界には存在しないでしょ。日記まで、綺麗に整えようとしないでよ。もっと怒りを吐き出してよ。

どうせ私を笑うんでしょ。まるで「花束みたいな恋をした」みたいな人生じゃない、って。時間をすり減らすだけすり減らして、好きな漫画も小説も読めなくなって、好きな音楽も聴けなくなって、まあそれもしょうがないんだ、って自分に言い聞かせてる人生なんだ、って。映画によくあるような人生だね、って。先の展開が読ちゃうね、って。結末が見えてるね、って。

なんでそんなに皆、何かに期待しているの?どこに行きたいの?不時着しそうな機体ナノ?ヨロイを着たいの?何かに奇態してイタイの?

おめでたいね、凡夫道まっしぐらだね。じゃあそのままずっと怒りつづけてるの?みじめだね。期待するから怒るんだね。動揺するんだね、わかりやすいね。期待しなきゃいいのに。自分が変わるのを他人に任せなきゃいいのに。わかるよ?わからないよ。わかるわけないよわからないでよわかるなよわかってたまるかよ。

なにいってんのわたしのことばわあますことなくぜんぶうけとめてよどくどくどくどくどくなにいってんのわたしのことばわあますことなくぜんぶのみほしなさいよごくごくごくごくごくあなたのすきはわたしのためでわたしのきらいはあなたのためでなにいってんのぜんぶわたしのためだけに泣きなさいよえんえんえんえんえんうえうえうえうえうえだれもないてないひとのあいてなんかしないんだからだれもけがをしてないひとのせわなんかしないんだからだれもしゃべっていないひとのこえなんてききやしないんだからだれもてをなくしてしまったひとのてなんてにぎりやしないんだからだれもこころをなくしてしまったひとのこころなんてすくいやしないんだからあきらめてあきらめてよにんげんなんてみんなかんたんにないているこどもにどうようしてちゅうもくしてだいじょうぶだよってしんぱいしてかわいそうだねってこえをかけるもんだよだいたいがそうだよしらなかったのああそういうきみもきもちわるいなきっとそういうひとってからだがふれあうだけでかんたんにこころがゆれるんだよなああだっせえなああだっさいななみだをながさないときょうかんにならないんですかなみだをながせないわたしはないていないんですかどうなんですかあなたはこたえられますかむりですかはいそうですか

ずっと集団にひとりぽつんといるのが嫌いでした。集団が苦手なんだと思っていました。でもそんなことありませんでした。その集団に期待していただけでした。その集団に賭ければ自分は変わるのだと、期待していただけでした。でもそんなこと叶わないと思いました。自分の中にある自分が期待したいものをたったひとりで追いかけていくしかないのだと悟りました。だれもがみんなそういったものを抱えていると思いました。おかあさんだって心配そうな顔で赤ちゃんを抱いているじゃありませんか。あなたに賭けているの、あなたがいれば大丈夫なの、そんな顔で遠くの宇宙を見ているじゃありませんか。それってなんだか大学の先生みたいだと思いませんか。じんるいみんなが大学の先生になればいいと思いませんか。

ひとりにひとつの小宇宙、だなんて。

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