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女性の悩み「お腹ぽっこり」に小腸ケア

大腸の前に、小腸に注目

女性の体調に関する悩みにとても多い「便秘」。特に、ホルモンバランスの乱れる更年期には便通異常が増え「どの下剤をどこまで使っていいのかわからない」と悩む声も聞かれます。女性の更年期だけでなく、男性や若い世代にも、便秘に加え、腸内ガス(おなら)、お腹の張り感、げっぷがよく出る、などの悩みが増えています。便秘というと大腸ばかりが注目されますが、もしかしたらあなたのその悩みは「小腸」由来かもしれません。近年研究がすすみ、新しい発見が多い小腸。あなたの「お腹ぽっこり」のヒントが小腸にこそあるかもしれません。


小腸で細菌が異常増殖!? SIBO(シーボ)とは

便秘や便通関連症状に関しては、大腸の働きが関係していることは言うまでもありません。便を最終的につくるのは大腸で、だからこそ大腸は腸内細菌が最も多い部位です。でも胃から大腸へと、直行するのではありません。実は、食べたものが胃に届いたあと、まず小腸を通過します。小腸はもともと腸内細菌が少ない部位ですが、小腸で細菌が異常増殖し、便秘だけでなく、お腹まわりの不快な症状が増えることがわかってきました。これをSIBO(シーボ)Small Intestine Bacterial Overgrowthといいます。SIBOの症状としては、お腹がいつも張っている、ガスが多い、便秘と下痢を繰り返すなどが挙げられますが、過敏性腸症候群と似ているため診断も難しいところです。
以下は簡単なセルフチェックリストです。
☐便秘と下痢を繰り返している
☐げっぷが多い
☐おならが多い/くさい
☐お腹が張る
☐便が浮いている(脂肪便)
☐乳製品、豆、ゴボウ、キャベツなどでお腹の張りが増す
☐小麦製品をよく食べる
☐食べるとおなかの症状が悪化する食品がある
☐慢性疲労
☐イライラ、気分が不安定、不安が強い
☐胃腸炎にかかりやすい
☐お腹に差し込む痛みがある


SIBOにはこんなケアを

私の「お腹ぽっこり」はSIBOかも?と思った場合のケアについてお話しましょう。もともと小腸は、胃・大腸カメラが届きにくいため、検査診断がつけにくい部位です。不調を感じながらもはっきりした原因がわからないので、特に女性は「お腹ぽっこり」を、単に「太ったから」と思い込んでいることも。また、食生活で消化しにくい食べ物が多かったり、エイジングに伴って消化力が落ちてくると「お腹ぽっこり」が、より目立ってきます。つまり、消化力を高めるセルフケアを積極的に取り入れ、同時にサプリメントで栄養素を補うことがポイントです。

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まずおすすめは「骨盤内筋群」に働くエクササイズ。骨盤底筋群、腸腰筋、肛門周囲筋に対するヨガ的エクササイズは、その効果を感じやすくおすすめです。これらインナーマッスルは女性は特に、鍛えることが少ない部位。エクササイズといってもねじりポーズや肛門締めなど地味ですが、内臓下垂や尿漏れにも効果があり、ぜひ取り入れたいところです。
さらに、ゲンチアナやニガヨモギなどの苦みのあるハーブを加えてみましょう。弱った消化力を底上げしてくれます。これらにプラスしてマグネシウムを含むミネラルと、腸内細菌のエサといわれるプロバイオティクスをサプリメントで補います。

ちょっとした注意が必要なのは、下剤の使い方です。頑固な便秘が辛くて、センナや大黄などを含む下剤を常用してしまう、という方も多いのではないでしょうか。これらの下剤の常用は骨盤内の、特に大腸周囲の筋肉の働きを落としてしまいますので、使用頻度は控えめに。そして、毎日の小腸ケアで「お腹すっきり」を目指しましょう。


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