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Blue Magic「Blue Magic」(1974)

実は個人的には70年代のソウルミュージックが大好きです。特にフィリー系は堪りませんね。お気に入りはスピナーズなんですが、ブルーマジックも大好き。
本作は10年くらい前、ワーナーの「ATLANTIC R&B BEST COLLECTION 1000」シリーズにブルーマジックがラインアップされた際に購入。その素晴らしい内容に感激したものです(このジャケットも名盤らしい佇まいで、素晴らしい)。

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このアルバムの何が素晴らしいのか。それはもちろんテッド・ミルズのスウィートでドリーミーなファルセット・ヴォイスと華麗なコーラスにあるのはもちろんなんですが、やっぱり音楽好きはバックの演奏に注目。フィリーの本家、フィラデルフィアのシグマ・サウンド・スタジオにて録音・・・とくればMFSBですね~。プロデュースはMFSBのギター、ノーマン・ハリス。ノーマン・ハリスは3曲も楽曲提供してます。ドラムはアール・ヤング(もちろんMFSBのメンバーです)。とにかく全曲、華麗な演奏とヴォーカルにうっとりしてきます!!!

ブルー・マジックといえばやっぱりこのアルバムの1曲目の「Sideshow」ということになるのでしょうか。
とにかくイントロから凝ってます。Sideshow(余興)のアナウンス、サーカスの余興??といった感じでしょうか。続くテッドのメロウ&スウィートなヴォーカル。う~ん、とろけそうです(笑)。間違いなくフィリーソウルの最高峰の音がここにはあります。

でもこのアルバムはスウィートなだけではありません。ノーマン・ハリス作の②「Look Me Up」・・・、これが大好きなんです。気持ちがわくわくしてくるフィリー・ダンサー・ナンバーです。ライブ映像をアップしようと思ったのですが、やっぱり途中で切れてますね。
実はこの曲、前半と後半・・・、後半といっても前半と同じなんですが、かっこいいインストが聴けます。だから3分弱でブルー・マジックの出番は終了(笑)。聴き所はこの後なんですよね。MFSBの意地でしょうか。通常なら前半で終わるところを、しっかり自分たちの聴かせ所を用意しているんですからね。だからこの曲は6分近くあります。このアルバムは①②だけでも聴く価値は十分ありますよ。

ブルー・マジックのリード・ヴォーカルのテッドは曲も書いてます。③「What's Come Over Me」は彼の作品。これもまたスウィート(こればっかりですね)。あ~、和みます。

このアルバムのA面は4曲しか収録されてません。こうしたポップス系のアルバムにしては収録曲が少ないのですが、それは②と④の演奏時間が長いからです。④「Just Don't Want to Be Lonely」は②とは違いミドルテンポのバラード。唯ひたすら同じメロディを繰り返し演奏して、7分。でもこれが飽きない! エンディングではサックスも入ってきたりして。演奏で聞かせます。

B面も素晴らしいですよ。フィリー・ダンサーの⑥「Welcome to the Club」。
こういうアップテンポな曲もブルー・マジックらしい・・・、というか素敵です。随所に鳴っているホーンやカッティングギターもいいし、何より演奏のアレンジが素晴らしい。

彼らのデビュー曲はテッド作の⑦「Spell」なんですが、この曲、このアルバムの中ではすっかり色褪せてます。いや、もちろん素晴らしい曲だし、彼らの代表曲でもあるわけなんですが、このアルバムに納められると、どうでしょう、他の曲も素晴らしいので・・・。

いやいや、素晴らしいアルバムですよね?? 
フィリーを知りたければ、この1枚から入ったら一番いいかもしれません。MFSBの名演も随所に聞けますしね。

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