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音楽の杜がおススメする70年代洋楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする洋楽アルバム集
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#1975年

Deep Purple「Come Taste the Band」(1975)

昨日トミー・ボーリンの記事をアップしたら、やはりディープ・パープルの「Come Taste The Band」も再評価して頂きたい思いが強くなり、こちらをアップしました。このアルバム、一般的にはリッチー・ブラックモア脱退後の「評価されていない」パープル作品と捉えられてます。でもパープルという既成の枠を取り払うと、かなりいいアルバムなんですよね。 トミーがディープ・パープルに加入するきっかけは、イアン・ペイスの自宅にジョン・ロードが遊びに来ていたときに偶然ビリー・コブハムの「

Felix Cavaliere「Destiny」(1975)

昨日ご紹介したAWBに限らず、ブルーアイドソウル系って素晴らしいアーチストが多いんですよね。 60年代後半を中心に活躍していたラスカルズは、ここでもご紹介していますが、このバンドのリーダーでもあるフェリックス・キャバリエ、彼は実に味のあるヴォーカリストで、彼こそが元祖ブルー・アイド・ソウル・シンガーだと思ってます。 その彼が1975年にバジー・フェイトン、スティーヴ・カーン、ウィル・リー、マイケル・ブレッカー、デヴィッド・サンボーン、ジョー・ファレル等を従え、発表したアルバム

Carpenters「Horizon」(1975)

カーペンターズ6枚目のアルバム。 前作「Now&Then」が素晴らしいコンセプトアルバムでしたので、多少の気負いやプレッシャーが彼等にあったのかもしれません。その物憂げなジャケット(特にカレンの表情)から連想されるように、彼等にとっては衰退期の始まりとなったアルバムです。 ただしそれぞれの楽曲は素晴らしく、やはりカーペンターズのアルバムらしく、じっくり聴いていきたい作品となっております。 小作品①「Aurora」とエンディングの⑩「Eventide」が同一のメロディであるこ

Emmylou Harris「Elite Hotel」(1975)

リンダ・ロンシュタットやマイケル・ネスミス、イーグルスといったカントリーロックの系譜を見ていたら、重要なアーチストをご紹介していないことに気付きました。エミル―・ハリス…。グラム・パーソンズのデュエット相手としか認識しておらず、実はアルバムも殆ど聴いておりませんでした。 今回ご紹介するアルバムは、彼女自身のセカンドアルバム(ホントはサードアルバムですが、ファーストはあまりカウントされていないことが多いですね)。特にバック・オーウェンスやビートルズのカバーを聴いて、コレはいい

Tom Jans「The Eyes of an Only Child」(1975)

リトル・フィートの好サポートが心地よいトム・ヤンスの名アルバム 洋楽、特に70年代ウエストコースト系を深堀していた頃、リトル・フィートの良さを知り、ハウディムーンに感動してました。ということで当時自然とこのアルバムに行き着いた次第です。 ローウェル・ジョージがエグゼクティブ・プロデュースで参加。もちろんフィーツのメンバーも参加しております。他参加メンバーはチャック・レイニー、フレッド・タケット、ジェシ・エド・デイヴィス、デヴィッド・リンドレー、ジェフ・ポーカロ、ジム・ケルト

Stephen Stills 「Stills」 (1975)

先週からすっかり達郎さんの新作で盛り上がってますね。私自身も達郎さんの大ファンですが、やはり青山純・伊藤広規が織り成すリズムアンサンブルが大好きなので、実は新作はまだ聴いてません。いい作品だとは思うのですが…。あのジャケットも個人的には好みではありません。 根がマニア志向なので、PRのためのマスコミ露出もちょっと尋常じゃないくらいなので、なんだかなあ~とも感じてます。あまりこんなこと感じている人はいないと思いますので、あくまでも個人的意見としてスルーしておいて下さいませ(苦笑

Tommy Bolin「Teaser」(1975)

トミー・ボーリンという悲劇のギタリストをご存じでしょうか?あのジェフ・ベックにも影響を与えたというギタリスト。ディープ・パープルをダメにした男というレッテルを貼られてしまいましたが、私は素晴らしいギタリストだったと断言します。 トミー・ボーリンを一躍有名にしたのが、1973年発表のビリー・コブハム「Spectrum」でのプレイ。そのぶっ飛んだプレイにジェフ・ベックが感化されたのは有名な話。その後、ジェイムス・ギャングに加入するも、1974年7月に脱退。本作の制作に取り掛かり

Frankie Valli「Closeup」(1975)

一時期、廉価な価格でCD化された名盤をよくチェックしておりました。 当時気になっていたのは「新・名盤探検隊」シリーズですね。ドクター・ジョンやらデヴィッド・ブルー、トニー・ジョー・ホワイト・・・、触手がそそられました。 そんな中、ある時、ラブの「フォーエバー・チェンジズ」。ベルモンツの「シガーズ・アカペラ・キャンディー」(これがまたいい!)、そして満を持してフランキー・ヴァリの「瞳の面影」を購入。そのフランキーの名盤が好盤であったことを思い出しました。 フランキー・ヴァリ。

Azymuth 「Azymuth」 (1975)

あまりにも暑いので、少しクールダウン…と思い、今日はフュージョンをセレクトしました。アジムスをご存じない方も多いと思いますが、以前放送していたNHK-FM「クロスオーバーイレブン」の主題歌「Fly Over The Horizon」をご存じの方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。その主題歌を演奏していたのがアジムス。ブラジルのフュージョン・バンドです。本作は彼らの1975年のデビューアルバム。 アジムスは1971年(Wikiには60年代後半とありますが、本作ライナーノー

Marlena Shaw「Who Is This Bitch, Anyway?」(1975)

マリーナ・ショウが今年1月に亡くなられましたね。 私自身はそれほど彼女の音楽を聴きまくっていたわけではないのですが、ブルーノートのCDが999円で売られていた際に、本作を購入。 マリーナ・ショウってあまり意識して聴いたこともなく、このアルバムがどういった内容であるかも全く分からなかったのですが、「Feel Like Makin' Love」が収録されていたこと、デヴィッド・Tやラリー・カールトン、チャック・レイニー等が参加していたこと(このメンバーを見ただけで、音を聴かなくて

Paul McCartney & Wings「Venus And Mars」(1975)

ポール・マッカートニーが大好きですが、特にウィングス時代の「Wings Over America」の頃、1976年3~5月のライヴの頃が大好きで、YouTubeにもその時代の映像がアップされてますね。 この頃、ようやく本来のポールの力量が発揮された名盤「Band on the Run」の次に発表されたのが本作です。当時のライヴでも、本作から多くの曲が演奏されてます。 個人的には本作はポールのソロ作で初めて購入したアルバムでした。 当時、とにかく①「Venus and Mar

Eagles「One Of These Night」(1975)

前作「On The Border」で、プロデューサーにジム・シムジクを迎え、新たにギターにドン・フェルダーが加わることで、そのサウンドはよりサザンロック的な要素が加わりました。 そして本作。初の全米No.1となった記念すべきアルバムで、初期のカントリータッチな部分と、ダイナミックなロック色がうまくブレンドされた、いい意味でイーグルスらしいサウンドに仕上がってますね。 なんといっても①「One Of These Nights」のイントロに当時の多くのファンは驚いたでしょうね。

The Who「The Who by Numbers」(1975)

今回はザ・フーを採り上げます。ザ・フーのアルバムというと名盤揃いですが、その中でも7枚目のスタジオ・アルバムの「The Who by Numbers」はかなり地味で、結構スルーされている方も多いのではないでしょうか? 私もその内の一人で、2年以上前のブログ仲間の方の記事で、ようやくその存在を再認識した程度です。ただこのアルバム、やっぱり侮れませんし、ザ・フーのファンのみならず、やはりロック愛好家は耳にすべきアルバムじゃないかなと思ってます。 私の40年近くに亘る愛読書、ロー

John Fogerty「John Fogerty」(1975)

2010年、あのフジロック・フェスティヴァルにジョン・フォガティが出演しました。ジョン・フォガティといってもピンと来ない方の方が多いかと思います。CCR、70年代前半、「雨をみたかい」なんかのヒットを連発したバンドのリーダーですね。あの独特のダミ声、私はCCRを初めて聴いたとき、アルバムのジャケットを見て、ドラムのダグ・クリフォードが絶対にジョンだと勘違いしてました(笑)。だってこの声に合う容姿はダグのような髭面男の筈ですから。 このステージですが、当時のいろいろな記事を拝