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音楽の杜がおススメする邦楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする邦楽アルバム集
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2022年5月の記事一覧

矢野顕子「Japanese Girl」(1976)

天才、矢野顕子のデビューアルバム。荒井由実、大貫妙子、吉田美奈子、矢野顕子、尾崎亜美…、70年代にデビューした女性SSW系アーチストは天才肌が多かったように思います。そんな中でも矢野顕子はワールドワイドな活動とは裏腹に、自らの音楽に日本を感じさせる要素もしっかり織り交ぜている稀有なアーチストですね。 そもそも彼女のデビューアルバムのタイトルが「Japanese Girl」。このアルバム、A面はリトル・フィートの面々が参加しており、当時若干21歳の矢野顕子が、海外の凄腕ミュー

松田聖子「North Wind」2nd (1980)

1980年12月に発表された松田聖子のセカンドアルバム。ファーストアルバムが夏をイメージしたものに対して、こちらは秋から冬のイメージ。 先行シングルは同年10月に発表された「風は秋色」。サードシングルですね。 それにしてもセカンドアルバムにて、もう名盤の風格漂うジャケットです。このジャケットは結構好きですね~。 この頃の松田聖子は、まだ発声が完成されたものではなく、溌剌とした歌い方といった印象でしょうか。アルバムの作りは、やはりリゾートを印象させる作りですね。リゾートアルバ

小林明子「True Love」(1986)

稀有なシンガーソングライターだった小林明子。洋楽好きであれば、カレン・カーペンターと重なるイメージを持っていた方も多いのではないでしょうか。 当時はTBSドラマ「金曜日の妻たちへIII 恋におちて」の主題歌である②「恋におちて~Fall in Love」が大ヒット。洋楽大好き人間だった私も、彼女のファーストアルバムはレンタルレコード屋で借りてよく聴いてました。 本作は「恋におちて~Fall in Love」が大ヒットした翌年に発表されたバラードセレクト集です。 学習院大

太田裕美 「BEST COLLECTION」 (1986)

毎週日曜日、いつも楽しみにしているラジオ番組があります。それはラジオ日本で放送されている「クリス松村のいい音楽あります」という番組です。拝聴されている方も多いかと思いますが、クリス松村さんのマニアック振りが堪能出来る音楽番組なんです。洋楽邦楽問わず、ちょっと味のある選曲に毎回唸らせられます。と同時に毎回「こんな素敵な音楽があったのか~」と気付きがあって、いいんですよね。 数年前ですが「太田裕美の素晴らしさ」に気付かされました。オンエアされた楽曲は「南風」でしたが、その曲、4

渡辺美里「Flower Bed」(1989)

先日、高校時代に聴いていた音楽について考えていたのですが、当時は邦楽も結構聴いていたんですよね。特に好きだったのが渡辺美里。デビューアルバム「eyes」から本当によく聴いてました。 そんな渡辺美里の数あるアルバムのなかで、一番よく聴いていたのが1989年に発表された「Flower bed」という彼女の5枚目のアルバムです。恐らく彼女のパワフルなヴォーカルが一番フィットしたJ-POPの名盤じゃないかなと思ってます。 このアルバムの発表直後、1989年7月26日、渡辺美里は今

Mr.Children「Versus」(1993)

コロナ禍以前はかなりの頻度でカラオケに繰り出しておりました。 私の一発目は概ねミスター・チルドレンの「Love」…。 実はミスチルは当時CMソングに使われた「Replay」って曲が大好きで、すぐにその曲が収録されたアルバム「Versus」を聴き、「Replay」「Love」「My Life」なんかを繰り返し聴いてました。それくらい大好きなバンドだったんですが、次に発表されたアルバム「アトミックハート」がなんかしっくり来なくて、彼らが商業的にビッグスターとなっていくのと比例する