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Mr.Children「Versus」(1993)

コロナ禍以前はかなりの頻度でカラオケに繰り出しておりました。
私の一発目は概ねミスター・チルドレンの「Love」…。
実はミスチルは当時CMソングに使われた「Replay」って曲が大好きで、すぐにその曲が収録されたアルバム「Versus」を聴き、「Replay」「Love」「My Life」なんかを繰り返し聴いてました。それくらい大好きなバンドだったんですが、次に発表されたアルバム「アトミックハート」がなんかしっくり来なくて、彼らが商業的にビッグスターとなっていくのと比例するように、アルバムも聞かなくなってしまったんですよね。
シングルでいえば「Cross Road」あたりまででしょうか。でもカラオケではその後の曲もよく歌いますが・・・(笑)。

で・・・、今回ご紹介するアルバムは、その大好きなアルバム「Versus」です。1993年発表、ミスチル3作目の作品。プロデュースはもちろん小林武史。小林武史はサザンとの仕事(「みんなのうた」とか「稲村ジェーン」の音楽監督)で一躍、時の人となり、1991年には小泉今日子の「あなたに会えてよかった」がビッグヒットを記録します。この曲が表すように、小林氏の仕事は、とてもアコースティックかつメロディアスな作風が持ち味で、テクノ系の小室哲哉とは対極を成す存在でした。
本作は、その小林氏が腕を振るった作品で、特にアレンジにおいては、彼の影響は相当なものであったと推察されます。

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このアルバムトップ(①「Another Mind」)は意外と地味な曲でスタートします。ちょっと暗い印象の曲。ただしアルバム全曲がReplayのような甘いポップスであったら、それはそれでアルバム完成度としては低いものとなったでしょう。本作はこうしたちょっと骨のあるような曲が鏤められているようなアルバムなんです。

エルビス・コステロからの影響大(と勝手に思ってます)の②「メインストリートに行こう」。これがホントのアルバム1曲目って感じですね。キャッチーなポップス。後の「シーソーゲーム~勇敢な恋の歌」のプリプロダクション的な存在

ミスチル3枚目のシングルが④「Replay」。グリコ・ポッキーのCMソングに使われました。適度に甘酸っぱくてキャッチーなメロディが素敵ですね。私はこの曲でミスチルが好きになりました。

⑥「蜃気楼」は本作中、ちょっと異色の黒っぽいナンバー。
知っている人は知っているけど、このイントロは明らかにビートルズの「Come Together」をモチーフとしたものですね。ベースラインがそっくり。メロディアスとは言いがたいけど、本作にはこうしたいぶし銀的な楽曲もしっかり収録されているところが本作を飽きさせない要因となってます。

⑦「逃亡者」もかなり異色。まずは曲調がレゲエというのが異例。
作詞・作曲は小林武史。そしてヴォーカルはドラムの鈴木さん。つまり桜井さん、絡んでません。だからちょっと浮いてます、このナンバーは(笑)。

私が熱唱していた⑧「LOVE」。いいんですよね~、このナンバー。シングルカットはされていないと思いますが、ファンの間では人気の高いナンバーです。まず歌詞がいいんですよね。あとこれぞミスチルの王道!といえるようなメロディ鈴木さんのリンゴ・スターのようなバックビートなドラミングも大好きです。

曲調は「LOVE」と似てますが、エンディングの⑩「My Life」もいいですね~。62円切手のラブレター、時代を感じさせます。アップした映像の若い桜井さんもいいですね。

個人的にはミスチルの最高傑作は本作ではないかなと思ってます。小林武史とミスチルのコラボが生んだ名作ですね。


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