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理系大学生のための研究室選びのヒント~失敗例を添えて~

こんにちは。夕霧です。

大学生にとって避けて通れないもの。それは、研究室・ゼミ選び
私は理系大学4年生、生物系ミクロの研究室で、卒業研究の真っ最中です。
ゼミ・研究室選びで、残りの1年もしくは修士までの3年を、いかに有意義に、健康的に過ごせるかが決まってくると言っても過言ではありません。

単刀直入に言います。
私は研究室選びを大失敗しました。

どの研究室に行っても同じだ、なんてことはあり得ません。私が選んだ研究室が、たまたま私に合っていなかっただけです。そのおかげで、私は大学最後の1年間を、毎日死にたくなるくらいの苦しみと共に過ごすことになったのです。

勿論楽しいこともあるけど、主に研究室のメンバー、先生が要因となって憂鬱になったり、希死念慮が生まれてしまうことの方が多いです。
(リアルはこちら↓)

これから研究室を選ぶ大学生の皆さんや、大学でやることを決めようとしている高校生の皆さんに、私個人としての意見にはなりますが、現役理系学生として少しでも有益な情報を残せたらいいな、と思います。決してビビらせようというわけではありません。

このnoteでは、私夕霧が考える、ブラック研究室を選ばないための方法について書いています。ブラック研究室に配属されて病んだまま大学生活を終えたくない人だけ見てください。私の失敗談を交えながら、大事だと思うことを書いていきますね。

1.研究室選びの優先順位を決める

まずはこれ。大学4年で研究室に配属されるにあたって、何を一番に取るか?を決めるところからです。

例えば、
・研究テーマへの興味
・研究室や学生、先生の雰囲気
・拘束時間
・就活しやすいか、院進しやすいか
等々。

私の場合、学科のほとんどの学生が院進することもあり、研究室によっては院進する学生しか欲しくないようなところもありました。就活組の私は、まず「学部卒就職を受け入れてくれる」先生の研究室を選ぶことを最優先にしました。

その次に、研究テーマについて。私の当時の興味としては、動物や植物よりも、微生物や分子生物学などのミクロ寄りだったので、そっち系の研究室にしようかな〜、と軽い気持ちで決めました。
ただ、それで安易に決めてしまったせいで、今苦しんでるんですが。

大学生活を謳歌したい、遊ぶ時間やバイトに行く時間も欲しい!という人は、拘束時間やコアタイムが長くないところを探しましょう。

2.研究室見学はめんどくさがるな

マジでこれだけは声を大にして言いたい。
研究室見学は行くだけ得です。

私は究極のめんどくさがり人間なので、自分の興味のある研究室しか見学に行きませんでした。しかも、1研究室のみ
大馬鹿者か、とその時の自分を叱ってやりたいくらいには、後悔しています。

そもそも、就活などでもそうなんですが、自分の興味のない研究室でも、とにかくたくさん見に行くことをおすすめします。
研究室によって雰囲気が違うのも勿論ですが、興味が無いと思っていたものでも、案外面白そうかも、と思えたりするんですよ。不思議です。

特に、私のようにやりたいことがあまり決まっていない人は、よっぽど無関心な研究室以外は周れるだけ周りましょう
選択肢を増やす、というのはめちゃくちゃ大切です。先生方とアポを取ったり、研究室見学のために時間を捻出するのは大変かもしれませんが、後で後悔しないために頑張っておきましょう。私みたいになるぞ。

3.先生と学生の"余裕"を見ておく

大学3年当時の私は、
・就活を許容してもらえるか
・研究テーマはどんなものになる可能性があるか、面白そうか
といったことを主にポイントとして聞いていました。

しかし、今になってみて、それ以外にも大切なポイントがあるなあ、ということに気が付きました。
それは、先生と学生の余裕

私は所謂ブラック研に所属しているんですが、ブラックと言っても色々ありますよね。私の研究室の場合、
・学生が修士と4年合わせて3人しかいない
・研究室が貧乏
・夜遅い、土日も登校等拘束時間が長い
・先生がアカハラ寸前(もしくは片足突っ込んでる)
などなど。

(※アカハラ:アカデミックハラスメント。教員が教育・研究上の立場を利用し、学生などに精神的・身体的損害を与えること。パワハラの一種らしい。)

そもそも、私の研究室にはいろんなところで余裕がありません。お金に関しても、人数に関しても。
研究室全体に余裕があるかどうかの見方を、私なりにお話しますね。

まず、志望度の高い研究室の先生が、直近に論文を出しているかを調べましょう。2年以内くらいに著書や論文を出していたら、研究費が少なすぎて貧乏なことはまずないと思うので、実験や卒業研究には困らないと判断して良いと思います。
各大学の研究者総覧等から見られるはずなので、簡単に調べることができます。

また、学生数が多いかも重要です。
Drはいるのか、M1が何名、M2が何名いて、4年のうち何名が院進するのか、なども見学の際に聞いてみましょう。先輩が多ければ多いほど、一人一人に割り振られる実験や雑用の負担が単純に軽くなります。

また、私の研究室の場合ですが、卒業論文や修士論文の内容が、学術誌の投稿論文用実験を兼ねている場合があります。私の先生は、学生不足により実験が思うように進まず、ここ数年新しい論文を投稿できていません。
だからマジで研究費が無くて、実験も自由にできたりは最近はないですね……節約しろとばかり言われます。

正直「知ったこっちゃねえ」と思うのですが、研究費がないので仕方ありません。試薬や備品類の発注もできない状況です。
卒論提出前の一番実験したい時にそうならないために、研究費が潤沢にある研究室をリサーチしましょう。

また、私の唯一の友人の研究室では、先生が鬱なのでそれが伝染し、同輩にも幻覚や幻聴症状が現れたり、脱毛症になってしまったりしたそうです。先生に問題がある研究室は、しっかり調査して見抜きましょうとしか言えません……

実験がいっぱいやりたい、でも自由な時間もある程度欲しいという人は、余裕がありそうな研究室を選びましょう。大抵そういう研究室は人気ですが。

4.先輩、同期、他研究室の先生への聞き込み

火のない所に煙は立たぬという言葉があるように、悪い噂のある研究室は大抵ブラックです。うちの研究室もそうです。

私は今の研究室に第一希望で通って入りました。その時は巷で有名なブラックだなんて知らなかったからです。

友人がいなかった私は、そんな噂があることなど知る由もなく、自分の判断だけで研究室を選んでしまいました。しかし、これは非常に危険です。
「頼れる友達なんていないよお」という人、研究室選びの時期だけでいいから、上辺だけでもいいから、とりあえず情報交換をしてください。頑張って陽キャに話しかけてください。

できれば、研究室見学のときに先輩と話すなどして、他の研究室の印象を聞いてみましょう。外から見た印象というのは、あながち間違っていないことの方が多いです。
特にブラックの場合、その研究室に所属している学生から他の研究室の学生や教員に99%の確率で噂が回ります。

他の研究室の先生やチューターの先生に聞いてみるのもありです。「あそこの研究室ってどんな感じですか?」みたいにざっくり聞いてみると、結構ハードみたいだね、とか教えてくれることがあります。先生の方が内部事情には詳しいです。

私の場合、配属後に「うちの研究室で院進する4年が、卒業と共に別の研究室に逃げた」という話があったことを聞いたので、そういう噂になっていそうなことは早めにリサーチしましょう。

あの研究室気になるけど、ブラックは嫌だ……という人は、周りの人からの印象をひたすらに聞いてみましょう。多くの人が「ブラックらしいよ」と言う研究室は、ドM以外はやめておいたほうが無難です。

5.ブラックは余程の覚悟がなければやめとけ

現在進行形でブラック研に入り浸る私から一言。

ブラック研究室はやめておけ。

この一言に尽きます。私は特にメンタルが強いわけでもなく、どちらかというとHSP気質だったり、つらいと直ぐに「死にたい」と思ってしまう質だったりします。
楽しみを直近に置いて、どうにか死なないようにしていますが、普通にメンタル終わるし健康上よくない。そもそも帰りが劇的に遅いので、寝る時間もご飯を食べる気力もありません。どんどん欲がなくなり、痩せます。しんどいです。

どうしても入りたい研究室がブラックならそれはもう腹を括るしかありませんが、私のように「とりあえずおもろい実験して卒論書いて卒業できればいいや」という人にはおすすめしません。
おもろい実験なんてどの研究室でもできます。やる気さえあれば。

あと、ブラック研に入ってしまったけど、「就活がめんどいから院進しよっかな〜」という人、悪いことは言わないから就活しましょう。もしくは、外部進学を考えましょう。

特に既にブラックに入っちゃってしんどい人は、早めに就活しておくのが吉です。夏からでも本気出せば間に合います。
私の同期や先輩は「就活めんどいから院進」パターンですが、もう既にメンタル死んでます。片方は病んでしまってスクールカウンセラー通いです。
私ならこの研究室で院進はしないです。

私の大学では、内部進学をする人は4年次に選んだ研究室に残ります。基本的に、別研究室に移ることはできません。
4年でブラックを引いてしまった場合、その後の修士2年間が詰む可能性があります。

4年の時点で詰んでるので、ヤバい噂とか匂いとかを嗅ぎとったあなた、就活しましょう。院進したっていつか就活はしなければなりません。嫌なことが先延ばしになるだけだし、修士とかいう先生の絶好の手先になることが確定するので、万が一ブラック研に入ってしまったなら就活をおすすめします。私は。

そこは人によるので、ブラックでも院進して頑張りたい!という人は是非院進しましょう。まじでスゴすぎるので私が崇め奉ります。基本、私は院進組は大尊敬です。有り得ん、スゴすぎ。



とにかく私が何を言いたいかというと、「とりあえず選択肢を増やして、自分に1番合った研究室を探しましょう」ということです。
私みたいにメンタルがお豆腐通り越して豆乳レベルの人は、まじで自分の心と身体を1番に優先してください。

「いやいや、いけるやろ」って思うかもしれないけど、いけません。
私の周りでは、真面目だったり、素直だったりする子ほど、病んでしまったり精神疾患を患ってしまったりすることが非常に多いです。アカハラは勿論する方が悪いですが、泣き寝入りしてしまうことの方が多いのです。

アカハラとまではいかなくても、メールが高圧的だったり相手にして貰えなかったり、「お前なんか社会でやっていけないぞ」みたいなことを普通に言われます。……あれ、これもアカハラだよな。

とにかく、まだ研究室を選ぶことの出来る段階にある人は、自分が大学生活を納得して終えられるような研究室を探しましょう。
メンタルがあまり強くない人は、研究テーマも大事だとは思いますが、教授本人との相性も重要ポイントに入れておきましょう。

少しでも皆様の研究室選びに役に立てますように。これはあくまで私個人の意見・私の大学の場合なので、ほんのご参考までに。
私は、今日も死にたい気持ちと戦いながら、論文をまとめたいと思います。

それでは、皆様の素敵な研究室ライフをお祈りしています。
今回はこのへんで。

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