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碧空への飛翔体 | 20世紀生まれの青春百景 #90

 もうすぐ七月が終わろうとしている。ゆっくりとした時の流れの中で、たしかに終わりゆく物事たち。現実にはまだ片付けるべき物事が残っているのだが、それはそうとして、ひとまず八月はゆっくりしようと計画を立てているので、ここ二週間くらいで先のことはすべて片付けてしまおうかと考えている。

 転職活動は上手くいっていない。理由は単純で、他者に寄りかかりすぎた。これまでは自分ですべてを決めてきて上手くいかなかった分、今回はできるだけアドバイスを聞き入れ、そこから膨らませるようにしてきた。ただ、どうもしっくり来ないし、これが今の会社を辞めてまで選びたかった道とは思えない。紛れもない本音で、今どうしようか真剣に迷っているし、答えが見つからない苦しさがそこかしこに漂っているのだ。今日から、かなりアプローチを変えてみることにした。

 小柳とかげさんのエッセイを読みながら、わたしもいらないプライドやトラウマをたくさん抱え込んでいるなあ……と思った。日々捨てようとするたびに、また増えては消え、増えては消え、そんな繰り返しで何年か経とうとしていて。つまらないなあ、とは感じるんだけども、付き合っていくしかない部分だよな。

 しかしながら、こういった悩みがあるときに限って、やたらと新作の構想は浮かんでくる。普段よりも様々な人と接しているからこそ、いろいろな作品の源泉が満たされていく。詩は未発表のものがいくつもあって、長編小説も今取り組もうとしているものとは別の作品がまたプロットとしていくつか出来ようとしているんだ。いつ書けるかはわからないけれども、いつでも書けるようにきちんとプロットは仕上げておこうと思う。

 創作もそうだけど、ほんとうに思い立ったが吉日という側面はある。転職活動もそうで、周囲の方やエージェントといくら作戦を練り続けたところで、結局は突然やってきた連絡がすべてを変えていくことがあるんだ。はっきり言うと、わたしはそういった運命を大切にする方。計画性も大切だが、それ以上にピンときたものに飛び込んでいくことが多い。

 碧空はどこにあるのかはわからないが、今の道のりに印をつけておく。そうしたら、いつでも戻れるじゃない。ほんとうは戻らなくていいのが一番だけど、そうはいかない。ただ、何もなかったら、元の場所にも戻れなくなってしまうわけで。

 わたしは継続力と探究心ですべてを作り上げていると思っているんだな。

 2024.7.19
 坂岡 優

最後までお読みいただき、ありがとうございました。 いただいたサポートは取材や創作活動に役立てていきますので、よろしくお願いいたします……!!