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二度目の旅立ちの前日に

 今日は入社前の健康診断。法定の“雇入時健康診断”と呼ばれるもので、中途入社の社員は一定の条件を満たした人を除いて、全員が受けなければいけません。つまり、朝から何も食べていないわけです。お昼過ぎから診断が始まるので、朝と昼は抜きにして、診断終わりにかなり遅めのブランチとでもいいましょうか、お腹に負担をかけない範囲で腹ごしらえをしようと思っています。

 あっという間に再出発の日が明日に迫りました。

 退職の日から、ずっと考えてきたことがあります。「わたしが選んできた道は本当に正しかったのかな」って。そんなものは誰にもわからないし、決められないと言われるかもしれません。ただ、たくさんの出逢いがあって、わたしなりにじっくり考えて選択した道のりの途中で矢が折れるような出来事が立て続けに起きてから、そこに対しての自信をまるっきり失ってしまったのは確かでした。

 衣食住を含めてすべての環境が変わったこと、仕事で悩んでストレスがかかっていたのは確かですが、体調管理を徹底していた中で、身体の倦怠感が抜けなくなったり、運動能力が明確に低下したり、大きな声に対してのフラッシュバックが起きたり、そうした症状が起きたこと自体が信じられませんでしたし、今も現実と受け入れたくないのが本音です。若いので無理しても大丈夫だと思っていましたし、どんな悩みも歳月がすべてを解決してくれるだろうと信じていました。

 新卒で入社した会社には迷惑をかけてしまいましたし、周囲の方にも多大なご心配をおかけしました。最後まであたたかく支えていただいたことに、今も心から感謝しています。

 今、あらためて選んだ道は、学生時代に学んだものを活かせる仕事です。専攻してきた芸術分野とは異なり、厳選した食品やお酒を扱っていく仕事ですが、人生をもっと豊かにするという面では共通していて、それをもっともっと幅広い方に届けていく、その伝え方を考えて実行に移していくという点でも変わりません。

 地元を拠点に仕事をしたいという夢も、広報をやりたいという目標も、新卒の就職活動の時は「どうせ叶いっこない」と最初から諦めてしまっていました。

 これからの人生でしっかり仕事をするうえで、住み慣れた街に帰れる安心感が得られる、大切な家族と元気な時間を過ごすために地元に住み続けることは第一希望だったのですが、仕事をするには大都市圏へ出るしかないと思い込んでいました。

 でも、すべて間違っていたことがわかりました。叶えたい夢があるなら、掴みたい目標があるなら、自分から動いてみるしかないって。最初から諦めているのに掴めるわけないって。最初に言われてから五年の月日が流れましたが、やっと行動に移せました。

 新卒の時はエージェントに助けていただきましたし、今回の転職活動も途中まではエージェントの助けを得ていたのですが、「今回はわたし自信で頑張りたい」と決め、最後は単独で転職活動を行いました。もちろん周囲の方には相談しましたし、とても悩んだのですが、ひとまず納得のいく形で行く道を決められたのではないかと考えています。

 今だから言えますが、一度社会に出てからじっくりと考える時間が再び生まれたこと、自分自身の心身や現在と本音で向き合えたことは、この先の人生に向けて、計り知れないほど貴重なものになりました。

 しばらくは現場に立つことも多いので、体力的にはきつい日々が続くと思います。お客様対応も、現場のことも、初めてのことばかりなので、なかなか慣れるまでは大変かもしれません。体調は全快しましたが、まだ体力に関してはちゃんと作れていない段階なので、仕事をしながら整えていけたらな……と。まずは日々を無事に乗り切ることを第一目標にします!

 肩に力を入れすぎず、やるべきことをきちんとこなしながら、日々の生活を丁寧に送りたいと思います。無理せず、できることから一歩ずつ。

 十一月末には初任給も入りますので、年末はお世話になった方々と、可能な限り会いに行けたら嬉しいです。ぜひ誘ってください。なるべく予定を合わせて行けるようにします。

 重ねてになりますが、たくさんの言葉をいただき、本当にありがとうございました。新卒の時にお世話になった方々、就職活動で書類や面接を担当していただいた全ての方々、本当にありがとうございました。

 そして、すべての仲良くしてくださっている皆様へ。これからも何卒よろしくお願いします!

 P.S)ブランチは松屋の牛丼と味噌汁になりました。

 2023.9.21
 坂岡 優

最後までお読みいただき、ありがとうございました。 いただいたサポートは取材や創作活動に役立てていきますので、よろしくお願いいたします……!!