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小説を読む時間は、現実にいない

よく読まれている記事、「いいね」をいただく記事を毎週振り返っている。どんなものを、読みたいと思っているだろう、と言う確認のためだ。

もっとも「いいね/読まれた回数」が高いのは、この『読書ができる幸せをかみしめている』と言う記事だ。読み返すと、気持ちが先走って、説明が雑になり、悪文だと感じるところがある。それでも、いいねが多いのは「作品」を発表するnoteというプラットホームだからだろうか。読書好きが集まっているようなイメージもある。

本との付き合い方

私は、特に多読ではない。仕事の合間に読み、よほどでない限りは読み切ったものは“インスタグラム”で #アラフォーの本棚  とハッシュタグをつけて紹介している。紹介と言っても、内容を細かく書くことは少なく、実際に私が感じたことを書くことが多い。

ビジネス本、エッセイ、小説、漫画、ライトノベル、なんでもござれ。自分が読みたいと思ったものを読む。ビジネス本の場合は、自分の共感できるスタイルのもの、真逆のスタイルのものをなるべく読むようにしている。真逆の本は読むのに時間がかかり、理解しがたいと思うこともある。ただ、一方的なスタンスのものばかり読むと、視野が狭くなり、人を理解する気持ちが薄れてしまうのが怖いのだ。

アウトプットする理由

最初にインスタグラムでアウトプットし始めたときは、おすすめの本を伝えたい、という理由だった。元来私は自分の好きなものが「売れてほしい」「応援したい」と言う気持ちが強い。

その上で、便利なものや良いものは「人に使ってもらって楽してほしい」と言う気持ちまである。「ためになった本」や「面白い本」も同じような考え方で伝えたい願望がある。

何冊かアウトプットするのに短い文章を書いていると、本を読んだ時にもった「考え」や「感情」が自分の中で整理しやすくなる、と感じた。

不思議なもので、自分の手帳やノートに読んだ本の感想を書こうと言う気持ちにはなれない。一度読んで自分の血肉とならない言葉は、もう一度読めば良いと思っている。そこをショートカットするのがノートへの“要約”だ。私にとって「本」は、たとえビジネス本でも、ノートに書いてまで復習するものではないし、未来の自分のために、残しておくものではないのだ。だから、“要約”や感想は自分しか見ないところには書かない。

小説を読む時、私は現実世界にはいない。

では、ビジネス本とは全く関係ない、小説はどうか。

小説は全く違う世界に連れていってくれるのが良い。テレビっ子世代だからだろうか。小説を読むと、色々なキャラクターが勝手に動き出して、世界が変わる。

ひどい時は、現実を生きる時間も感情がその世界に引っ張られてしまうことがある。仕事が立て込んでいる時に、誰も救われない心が重くなるような作家の小説は読まないようにしている。

現実にどうしようもない問題があって、考えても考えても辛い。そんな時は、「小説」を読む。全く違う頭に切り替わるおかげで、何時間か、あるいは数日どっぷり小説の世界に浸かる。

小説ならなんでもいい。現代のサスペンスものでも、時代物でも楽しめる。自分とは違う世界なのだから、どんなものでも、切り替われる。

漫画は自分の中に映像がない

説明し難いのだが、同じ現実逃避でも、「マンガ」の場合は、世界を引きずらず、すぐに現実世界に戻れる。

漫画は作家の世界が絵で動いている。頭を使う部分が少ない。小説の場合、それがたとえ「ライトノベル」であっても、映像が頭の中で作り出され、展開していく。憶測でしかないが、現実世界に戻っても引きずるほど、脳でより多くの部分を使っているのではないだろうか。

私の場合、心身ともに疲れている時は、漫画の方が読みやすい。HPが5%しか残っていなくても読めるし、楽しめる。そうしているうちにHPもメンタルも回復していく。小説はHPがせめて30〜50%は残っていて欲しい。

でなければ、単語がツルツル上滑りして入ってこない。それは、刑事が現場検証をしていて、あるいは犯人を追っていて、細かな伏線が落としてあるのに、全く気づかないレベルだ。もしも私がその刑事になったつもりで読んでいたら、永遠に犯人は捕まらない。そんな状態で物語が進んで、犯人を捕まえたとしても、「そうだったのか」というアハ体験もできない。感情が動かぬまま終わってしまうだろう。そんな小説はつまらないと思うだろう。

でも実は、HPがある時に読めば最高に面白い話かもしれない。だから、小説はHPがある時に読む。私は毎日、肌の調子に合わせて「洗顔料」を使うか使わないかを決める。スキンケアと同じように、読む本を選ぶのだ。

選択に頭を使わないでいいようにジョブズは服装を統一していたと言われている。私は前日の夜に次の日することを決めている。それ以外のことは、全て自分の選択できる状態にあることが私のとっての喜びだ。小説で現実世界にいない私にはできない生活だ。





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