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何万回の失敗と1回の成功を宿して、歩いていく覚悟

応援している選手が、完璧な演技をみせる。
テレビの前で拍手をする。
フィギュアスケーターはその身体に、何万回の失敗とその末の1回の成功を宿していると思う。

スポーツに無関心だった

走れば遅く、縄跳びも二重跳びが1回跳べただけで達成感があった。泳ぐのも、球技も、何ひとつ上手くできるスポーツはない。
休み時間のドッヂボールも苦手でさっさと当たって外野に行けたら良い、当てたら中に戻れるルール、なんて拷問か、と思っていた。
その分誰かを応援しようなんて気持ちもなかった。
Vリーグができる時にバレーボールの観戦をしたり、オリックスでイチローの人気が出て、野球を観る。そんな程度だ。

きっかけは、オリンピック

その私が、いつのまにか釘付けになっていたのが「フィギュアスケート」だ。
最初のきっかけは、オリンピックだった。
たまたま伊藤みどりさんの放送が観やすい時間帯だった。
何やら日本人がなかなか活躍できない中、頑張っているらしい。そんな程度の知識だ。
その後「浅田真央」さん「高橋大輔」選手の活躍を追っていくことになる。
そんな、ファンという立ち位置からスポーツであるフィギュアスケートを観ていただけだ。
それなのに、大きな影響を受けていたんだと最近感じている。
私は普段、ビジネスやプライベートでやりたい事をやるために「一歩進むきっかけ」になれるようなセミナーや講座を行っている。
開業サポートなどをするにあたって、自分が良いと思うことを言語化していく。
その時に言葉にした「在り方」や「持っていたい力」が、浅田真央さんや高橋大輔選手に重なって見えてくるのだ。

高橋大輔選手と浅田真央さんの影響

色々とある中で、高橋大輔選手と浅田真央さんには「積み上げ力」を感じている。ファンだから影響されたというのは有るだろうが、それ以上に2人の影響力の凄さではないかとも思う。そんな2人のフィギュアスケーターとしての積み上げ力は、どんなところにあるのか、考えてみる。

2人の積み上げ力の共通点は3つ

長年続けてきたこと
アスリート全般だが、基礎からの積み上げを感じる確かな技術力。認知度が上がってからも多種多様なプログラムに挑戦してきたこと。
フィギュアスケートのみならず、スポーツは怪我がつきものだ。早くに引退する選手も少なくない。そんな中で長くコンスタントに試合に出続ける事で、多くのファンが認知、応援してきたのだろうと思う。もちろん2人の人格の良さなど他にも理由はあるだろう。それでも2人の活躍した期間がほんの5年だったとしたら、引退を5年もした後の復帰や、引退後の活動がこれほどまでに支持されていたかどうかは不明だ。2人の活躍の凄さは、フィギュアスケートファンじゃない人たちまで巻き込む事なのだから。

ビジネスも同じことはずっとは続けられないかもしれないが、やる事を変えながらでもコンスタントに発信していくことが大切なのではないかと思う。軸がぶれなければ、何かに向かってずっとやっている姿であることには間違いない。

基礎からの積み上げの凄さ
高橋大輔という人は、自分で練習嫌いと言う。しかし周りの人間は、彼の練習は凄いと言う。要は謙虚なのだろう。もちろん真実な部分もあり、練習量で決まると言われるスピンは、時にはフラフラになっていた。目標を持った高橋大輔選手は凄い集中力だと思う。目指すレベル、精度が高い。

同じくレベルが高いのが浅田真央さんだ。浅田真央の場合は子供の頃から練習の虫だったと言われている。子供の頃からの鍛錬の結果なのか、想像を絶する体力の持ち主だとファンとしては感じる。もちろん全ては彼女の努力の賜物だ。高難度な事を、軽くやってのけてしまう。フィギュアスケートはジャンプだけではない。一つ一つ見ると、スピンやステップ、体重移動や所作全てに、驚きがある。THE高橋大輔、THE浅田真央と思える動きが必ずある。この人にしかできないだろうな、と思うような。これこそがコツコツと積み上げていく力だ。

流石に子供の頃からのアスリートと同じようにはいかないが、思い立ったが吉日。やろうと思った日から、クオリティは考えずにまず始めるのが良いと思っている。高橋大輔選手も浅田真央さんも氷に乗ったその日に全くこけずにいられた訳ではないのだから。

挑戦する事、人の幅
フィギュアスケートでは試合後のエキシビション という「魅せる」プログラムを披露する場が出てくる。そうなるとフィギュアスケーターは、ショートプログラム、フリープログラム、エキシビション 、と1年間で3つのプログラムを滑る。

3×活躍年数が、認知されやすいプログラムと考えた時に、この人といえば、この曲調という定番があると、多様なイメージはつかない。高橋大輔選手も浅田真央さんもさまざまな曲調のプログラムを踊った。そのため人によって高橋大輔といえば、コレは多数の曲が出てくるだろう。「ヒップホップスワンでしょ!」という人もいれば「やっぱりマンボでしょ!」という人もいる。浅田真央といえば、「ソチオリンピックのフリーの曲!」という人もいれば「ショパンの曲」という人もいるだろう。「白鳥の湖」や「メリーポビンズ」を思い出す人もいるだろう。とにかく2人は多種多様な曲に挑戦してきた。そして、フィギュアスケート以外の部分でも、多様な活躍を見せている。そのことが、2人の人としての幅みたいなものを見せているように思う。

ビジネスでも、私自身はこれ、とこだわる職人さんが好きだが、そんな職人さんの違った一面でギャップが見れたら、さらにファンになってしまう。だから、誰でも真面目な仕事の部分と、また別の仕事をしてみたり、プライベートで新しいことに挑戦していくのを見せていくのは大切なのではないかと思う。

フィギュアスケーターはその身体に、何万回の失敗と1回の成功を宿している。その姿が、人の心を動かし、影響力を発揮するのだろう。




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