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歴史嫌いが歴史好きになった話①

■目次
・皆さん「歴史」は好きですか?
・そんな歴史嫌いな私が歴史に興味を持ったきっかけ(教育学の概論を学べる本をご紹介します!)
・ペスタロッチの生涯

■皆さん「歴史」は好きですか?
この投げかけに対して、どういった反応が返ってくるでしょうか。「好き」という方もいれば「嫌い」という方もいるでしょう。なぜ「好き」だったのか。なぜ「嫌い」だったのか。これも突き詰めてみると様々な答えが返ってきそうです。「昔から歴史の点数が良かった。だから好き」や「テストの点数が良くなかったから嫌いだった」といった風でしょうか。私は、つい最近(2か月前ほど)まで好きではなかったです。なぜ好きではなかったのかというと学生時代は暗記しまくることしかしていなかったからです。加えて「なぜ歴史を学ばなければならないのだろう」とその意義が分かりませんでした。私は本能的に「面白いな」と感じるもの以外、そうした「意義は何なのか」ということが見つけられない限り学びたいという意欲が湧いてこないというのが正直なところです。さらに、私が高校生の時は、日本史を選択していたのですが、昼食後に日本史の授業があり、眠気とのバトルを繰り広げていたので、そういったことも関係しているかもしれません笑

■そんな歴史嫌いな私が歴史に興味を持ったきっかけ
そんな歴史嫌いの人間のまま社会人となりました。久々に大学時代にお世話になった先生とメールでやり取りをすることになり、昨今の教育情勢について話していました。すると、その先生が「私はもともと歴史に興味があり、始めから教育というものを研究してきたわけではない」と仰られました。そして、「ただ、教育について学んでみるとかつての教育学者は教育とは何かということを考えてきた。だから、あなたも教育に携わるのであれば、教育とは何かということを考えてみるのもいいかもしれません。」という言葉をいただきました。この言葉を頂き、「教育とは何か?」という事を教育関係のお仕事をしている以上考えなければならないと奮い立ち、それを考えるためにはまず、「教育とは何か?」ということを考えてきた教育思想から学ぼうと思いました。

先生の助言を受け、さっそく大学生の頃に使用していた教育学の本を掘り起こしてみる事にしました。本は下記のものです。

新版 よくわかる教育学原論 (やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ) | 安彦忠彦, 藤井千春, 田中博之 |本 | 通販 | Amazon

この本で登場する教育思想家を一通り勉強してみて気が付いたことがありました。それは、「どの教育思想家もその方が生きた社会や環境から教育とはどういうものなのかを考え、その考えを元にして実践してきた。」ということが分かりました。様々な教育思想家もその考えを元に色濃く教育実践として反映されている事が分かります。それに気づくことができ、その方の情熱や価値観といったものに触れ、その方を理解できた感覚になることが面白いですし、嬉しいなという感覚になりました。
話が反れてしまいましたが、「その方が生きた社会や環境から教育とはどういうものなのかを考え、その考えを元にして実践してきた。」という事を理解するために具体的な例として、「ペスタロッチ」という方をご紹介致します。

■ペスタロッチの生涯
ペスタロッチは5歳の時に、父と死別し、愛情深い母親と牧師である祖父の貧困問題の取り組みを受けて育ちました。実際にペスタロッチは大学時代に社会改革運動に奔走します。大学卒業後農場経営を試みます。これは失敗に終わるのですが、その時にペスタロッチが出会ったのは、貧しい農民や子どもたちや孤児でした。産業革命が進む中でのスイスは、経済的格差が広がり、特に農村の荒廃は深刻でした。
こうした状況を踏まえ、ペスタロッチは、教育を施す上で目指した事は、大きく分けて2点あります。

・経済的自立のための教育(経済格差が広がり、特に農村地域の荒廃を目にしたことがきっかけ)
・愛情あふれる家庭生活による教育(幼い頃愛情深い母親のもとで育ったころが影響していると考えられる)

です。
このペスタロッチの考えに基づいた教育活動を見ると、ペスタロッチが生きた社会や環境が色濃く反映されていることが分かります。

■前編終了
この記事では、私が大学の先生からのやり取りをきっかけに、教育思想を学び、それぞれの教育思想を学んでいく中で、「なぜそのような教育論を考えたのか?」ということについてその当時の社会情勢や環境によるものであると理解できました。この理解により、その教育思想家の価値観に触れることができた感覚になり、嬉しくなったというところから興味を抱くようになりました。

次回は後編を投稿します。正直後編だけでも構いません。ただ、全体的な流れを知りたいという方は、前編から読んでいただけるとありがたいです。

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