コンフリクトがある時に、お互いの信頼をベースに対話ができ、ベストな落とし所を話し合える
前回は、今取り組んでおります営業体制の見直しプロジェクトに触れ、
プロジェクトを失敗しないため、2つのことに気をつけているとお伝えしました。以下がその2つです。
1.実行する人の知識や能力不足
2.利害関係や立場が異なることによって生じる組織のコンフリクト
今回は、2についてお伝えしてまいりたいと思います。
当社は従業員700名の中堅企業で、本社には100人くらいの人員が勤務しています。
これくらいの規模だとベンチャーの時のように隣の部署が何をしているのか自然に皆がわかっているということはありません。各部署が多かれ少なかれ壁をつくり動き始めます。
そうすると、皆が心一つにお客様に向かってモチベーション高く働くということが難しくなってくることを実感します。
その原因として、私は「お客様にサービスを届けて、喜んでもらう」という活動が細分化されて各人に割り振られる中で、意味を感じにくい業務が増えていくということがあるのではないかと感じています。
ベンチャーでとても楽しそうに働いている人、あるいは大きな企業でも、イキイキとしている人の共通点は、自分の仕事の先にあるお客様の反応が実感できていて、効力感や手ごたえといったものを持っていることがあるのではないでしょうか。
現在私の組織でも、残念ながら、機能的にニーズが対立しがちな「営業」と「商品開発」、あるいは同じ営業でも「マネジャー」と「メンバー」との間にコンフリクトが見られます。
そんな中で新しい営業のマネジメント体制を検討しているわけですが、たとえ事業戦略的に正しいシステムを設計できたとしても、そこで働く人が上記のような関係性のまま対立していたとしたら、運用がうまくいきそうな予感がしません。
思うに、組織がある程度機能分化する過程で、このようなコンフリクトの発生は避けにくいものであり、それ自体をなくす方法を考えるのは現実的でないように思います。
大切なのは、コンフリクトがある時に、お互いの信頼をベースに対話ができ、ベストな落とし所を話し合える風土づくりではないでしょうか。
私の組織では、ちょうど週1回、営業メンバーとマネジャーが集まり、今仕事で感じていること、直面している課題などざっくばらんに共有し合うということを行っています。
このような場を上手に活かし、お互いの気持ちを共有することが、諸々の施策を実行する前提としてきっと重要だろうと考えています。
メンバー同士がお互いの人となりをより知って、組織運営のベースとなる信頼や連帯感が生まれるとよいなと考えております。
それでは、来月もよろしくお願いいたします!
VOL22 2012/3/31 sakaguchi yuto
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