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好きです、アジアの旅とご飯

7月も同人誌の委託販売とそれにあわせた選書フェアを開催しました。今回期間限定で販売したのはきくちさん(https://twitter.com/zebra_stripe_)による初の同人誌『タイヤル族、幸福の帽子紀行』の販売ときくちさんに選書していただいた古本25タイトル。
『タイヤル族、幸福の帽子紀行』はきくちさんが運営されている日記から抜粋、加筆して作られた同人誌です。
(こちらがブログです https://kikuchidesu.hatenablog.com/)
台湾の先住民族、タイヤル族は日本語と台湾語が混じった宜蘭クレオールという言葉を話すらしい。それを知った著者のきくちさんは大学の後輩(広告代理店勤務のコミュニケーション強者)と連れ立って台湾の宜蘭へと旅立ち…というところからこの旅行記ははじまります。
台湾の人たちが日本語まじりで話すのには日本統治時代の名残です。そんな悲しい過去を持ちつつも消えゆく宜蘭クレオールという言語に愛着を持ち、歴史と共に残していこうという動きもあるそうです。今なお台湾の年配の方は日本語を流暢に喋れる人もいて、その方やそのご家族が辿ったであろう人生を思うと言いようのない涙が溢れてくるのですが、一方で見知らぬ土地で、見知らぬ人と「よう、ブラザー」と陽気に挨拶して肩を組みたい気持ちもあって、まさにこの同人誌はそんな内容なのでした。
鬱蒼とした植物、どこか懐かしい風景、屋台のご飯、人懐こい笑顔をカメラに向ける人たち…。
むせかえるような湿度の高い台湾の風が八角の匂いとともに感じられるような現地感満載。
袖触り合うような縁が難しくなった今の世でシリアスなテーマが背後に見え隠れしながらも軽やかに楽しめる旅行記です。
こちらの同人誌販売と合わせて夏休みが間近に迫ったこの時期にぴったりの本をたくさん選んでいただきました。旅のお供にしたい本がきっとみつかるはず。
ブックリストは以下の通りです。

TRANSIT(トランジット)46号 中国四千年の食をめぐる旅

そばですよ/平松洋子

巴里の空の下オムレツのにおいは流れる/石井好子

極夜行/角幡唯介

謎の独立国家ソマリランド/高野秀行

台湾とは何か/野嶋剛

台湾対抗文化紀行/神田桂一、川島小鳥

美味しい韓国 ほろ酔い紀行/鄭銀淑

もの食う人びと/辺見庸

イスラム飲酒紀行/高野秀行

辺境メシ ヤバそうだから食べてみた/高野秀行

きまぐれ体験紀行/星新一

朝鮮・琉球航海記 1816年アマースト使節団とともに/ベイジル・ホール

西南シルクロードは密林に消える/高野 秀行

アヘン王国潜入記/高野秀行

幻獣ムベンベを追え/高野 秀行

韓国の美味しい町/鄭銀淑

武蔵野/斎藤潤一郎

旅行者の朝食/米原万里

韓国・下町人情紀行/鄭銀淑

台湾一周!!途中下車美味しい旅/光瀬憲子

さらばあやしい探検隊 台湾ニワトリ島乱入/椎名誠

何でも見てやろう/小田実

日本の路地を旅する/上原善広

深夜特急全6巻セット/沢木耕太郎

フェア期間中の店内はこんな感じでした。


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