【結婚とキャリア】30代の人生設計を考える
先日、プロ奢ラレヤーさんの興味深いツイートを目にしました。SNSで頻繁に見られる「結婚しなくても幸せになれる」といった極端な意見に対する懐疑的な見方が示されており、大いに共感しました。このツイートをきっかけに、30代の人生設計、特に結婚とキャリアについて、自分自身の経験を踏まえて考えを深めてみました。
予想外の幸せとの出会い
私自身、かつては「モテない」と思い込んでいました。しかし、思いがけず結婚し、今では二人の子供の父親になっています。この経験から、人生の価値観が大きく変わりました。
確かに、結婚や子育ては自由を制限し、責任も増えます。独身時代は自由でした。貯金も投資も思いのままでしたし、時間の使い方も自分次第。でも、結婚して子供ができると、状況は一変します。
家族のための出費が増え、自由に使えるお金は減ります。時間の使い方も大きく変わり、自由な時間が激減します。家事や育児に多くの時間を割くことになるのです。
しかし、この変化は決してネガティブなものではありませんでした。日々の生活は確かに忙しくなります。仕事は効率重視でメリハリをつけて早く終わらせ、帰宅後は掃除、洗濯などの家事をこなします。週末は子供中心の生活になり、子供の習い事や家族での外出が中心になります。
この忙しさの中に、思いがけない幸せが隠れていました。家族揃っての食事、一緒にお風呂に入る時間、寝る前のカードゲーム。これらの何気ない日常が、実は最高の幸せだったのです。正直に言うと、そのことに気づくまでに10年近くかかりました。
バランスの取れた人生の重要性
独身でいると、時間やお金の使い方に大きな自由があります。しかし同時に、人生全体としてのバランスを崩しやすいという側面もあります。仕事に没頭しすぎたり、逆に現実逃避的な行動に走ったりと、偏った生活になりがちです。
一方、結婚し、家族を持つことは、ある意味で人間としてのレベルアップを促します。他者への責任、時間管理の必要性、長期的な視点での計画立案など、様々なスキルが否応なしに求められるからです。
これらのスキルは、単に家庭生活を円滑に進めるだけでなく、キャリアにおいても大きな資産となります。結婚や家族を持つことで得られる経験は、人生を豊かにする要素なのです。
キャリアと個人の成長:長期的視点の重要性
結婚して家族を持つと、キャリアに対する見方も変わってきます。特に重要なのは、仕事の「充実感」に対する認識です。
会社での仕事は確かにやりがいがあります。上司や同僚からの評価、昇進、ボーナスなど、様々な形で「充実感」を味わえます。しかし、この充実感は往々にしてまやかしである可能性があります。なぜなら、組織や上司は私たちの「報酬系」、つまり何に喜びを感じるかを理解し、それに合わせてコミュニケーションを取ってくれているからです。
私自身、管理職を経験して初めてこのことに気づきました。マネジメントとは、結局のところ、組織の目標に沿って人々を動かすゲームのようなものです。組織長や管理職の主な仕事は、組織戦略に沿った方針を策定し、それを具体的な役割に分解し、適切な人材に割り振ること。そして日々のコーチングと評価・フィードバック、望ましい方向へ誘導するためのコミュニケーションを行うことです。
この視点から見ると、私たちが日々感じる仕事の充実感は、実はこうしたマネジメントの結果である可能性が高いのです。だからこそ、長期的な視点を持つことが重要になります。
持続可能なキャリア戦略:3つの価値のバランス
キャリアを長く、そして充実したものにするためには、以下の3つの価値のバランスを取ることが重要だと気づきます。
自分にとっての価値:個人の成長、収入、満足度
会社組織にとっての価値:業績への貢献、組織の発展
社会にとっての価値:社会問題の解決、技術革新など
この3つの価値を常に意識し、バランスを取りながら仕事をすることが重要です。そうすることで、短期的な成果だけに囚われず、組織と自己の成長を両立させることができます。単に目の前の仕事をこなすだけでなく、広い視野を持ち、自身の専門性や能力を高めながら組織に貢献することで、長期的に価値ある人材として成長し続けることができるのです。
このアプローチは、「自分は貢献しているのに、組織に利用されているだけ」といった視野の狭い考え方を避け、組織と個人が共に成長する関係性を築くことにもつながります。さらに、幅広い視座を持つことで、より重要で価値の高い仕事を任されるチャンスも増え、結果として大きな成果を上げ、継続的な成長を遂げることができるのです。
30代からの人生設計:バランスと成長の両立
30代は、結婚、家族、キャリアと、人生の重要な要素が交錯する時期です。この時期を乗り越え、充実した人生を送るためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
家族の価値を再認識する:日々の何気ない時間こそが、かけがえのない宝物になります。
キャリアの本質を見極める:一時的な充実感ではなく、長期的に自分に残る価値を追求しましょう。
バランスを取る:自分、会社、社会、それぞれにとっての価値をバランス良く追求することが、持続可能なキャリアと幸せな人生につながります。
継続的な自己投資:ポータブルスキルや専門知識など、自分自身に投資し続けることが重要です。
結婚や家族を持つことは確かに大変です。しかし、それ以上の喜びと充実感、そして成長の機会があることも事実です。同時に、キャリアにおいても長期的な視点を持ち、自己成長と価値創造のバランスを取ることが大切です。
人生の優先順位を見つめ直す
「あちらを立てればこちらが立たず」というジレンマは、多くの30代が直面する課題でしょう。しかし、人生という長い時間軸で見たとき、本当にその優先順位付けが正しいのか、その優先順位に応じた時間配分で人生を過ごせているのか、一考の価値はあります。
30代を過ごした私の経験から言えるのは、「普通の」生活と継続的な自己投資のバランスこそが、30代以降の人生を豊かにする鍵だということです。自分なりの幸せと成功の形を見つけることは非常な困難を伴いますが、その過程こそが人生を豊かにするのだと信じています。
この記事が、皆さんの人生設計について考えるきっかけになれば幸いです。一つの考え方の指針として、参考にしていただければ嬉しく思います。一人ひとりが自分なりのバランスを見つけ、真に充実した人生を送れることを願っています。
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