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【前編】直島に移住して1年。都市と島、それぞれの生活

こんにちは!2023年5月に直島に移住して、約1年が経ちました(早いものです)。
取引先の方や友人などから、「直島ってどんなところ?」「生活はどんな感じ?「買い物どうしてるの?」「移動手段は?」など、結構な頻度で聞かれることが増えてきたので、1年住んでみてわかったことをここらで一度まとめてみたいと思います。

書いているうちに、気づけば結構なボリュームになっていました。ですので、前編は「東京と直島の生活について」後編はそこから得た「学びや気付き」をまとめました。ぜひご覧いただけると嬉しいです。


まずは簡単な自己紹介から

2年ほど前に東京でデザイン会社を創業し、いまは東京と直島の二拠点生活をしています。キーワードは「ウェルビーイング」。自他ともにウェルビーイングな社会を実現するために奮闘中です。
創業や直島移住の経緯などは、noteにまとめているので、ぜひご覧いただけますと嬉しいです。

直島ってどんなところ?

みなさん「直島」はご存知でしょうか?
直島は、人口約3000人の香川県にある瀬戸内海の島です。岡山県と香川県の間にあります。自転車で30分ほどで一周できるくらいの広さです。

「直島知らないなあ」と思うかもしれませんが、「赤カボチャ・黄カボチャ」でピンと来る方もいるかもしれません。雑誌やニュースで直島がよく取り上げられるときにメインの画像として使われています(草間彌生さんのアート作品です)。

赤かぼちゃ丨草間彌生 ※自身で撮影

直島にはアートや美術館がたくさんあります。「地中美術館」「李禹煥美術館」「ベネッセミュージアム」や「家プロジェクト」など、ちゃんと1つ1つ見て周ろうとすると1日では足りないくらいあります。また直島だけでなく、隣にある豊島(てしま)や犬島にも、たくさんのアートがあります。
直島周辺の島を含めて、アートの島とされることが多くあります。ぜひベネッセアートサイトのWebサイトもご覧ください。

また直島は、日本人の旅行者も多いのですが、特に海外の方が多く、バスに乗ったり、レストランにいくと、自分以外全員外国人なんてこともざらにあります(日本人旅行者が少ない平日などは特に顕著です)。

直島へのアクセス

島へのアクセスについて話すと「意外と近い」と言われることが多いですが、
・宇野港(岡山県):約20分 ※高速船だと約10分
・高松港(香川県):約50分 ※高速船だと約30分
でいけます。電車に乗るような感覚で船に乗ります。だいたい1時間に1本は出ていて、宇野港だと深夜0:00台の船もあるので、結構便利です。場合によっては、東京の終電より夜遅くまで動いているのではないでしょうか。

東京からだと大きく2パターンで移動します(※僕の場合)。
【岡山経由】新幹線で岡山駅(約3時間)へ→岡山で電車orバス(約1時間)→宇野港からフェリー(約20分)
【香川経由】飛行機で高松空港へ(約2時間)→高松空港からバス(約30分)→高松港からフェリー(約50分)
どちらの経路もざっくり4時間程度です。

直島と東京の生活の違い(自分の場合)

直島の生活スタイル

買い物面
島には、セブン-イレブンと生協があるので、日用品や食品の調達はあまり困らないです。ただまとまった買い物がしたい場合は、2週間に1回程度、船で宇野に出て買い物をすることが多いです。衣服や家電が必要になったり、映画を観たりしたい場合は、岡山か香川まで出ます。ちなみにAmazonは最短翌日に届くので、その点はとても便利。島の知り合いいわく、ナッシュやオイシックスも届くらしいです(※自分では未確認ですが)。

食事面
飲食店・レストラン・バーもありますが、旅行者の方で盛況なことが多いので、僕は家でご飯を食べる頻度が高い気がします。飲食店については、だいたい21時くらいに閉まる店が多いです。
島の友人で集まってご飯食べるときは、誰かの家に集まったりすることが多いです(←これは島っぽいかも)。

医療面
診療所が1つあります。お医者さんも複数名いらっしゃいます(おそらく)。僕は1回しか行ったことはないですが、ちょっとした病気や怪我なら事足ります。ちゃんとした治療が必要な場合は、岡山や香川まで出る必要があります。

遊び面
直島に住んでいる方には、ベネッセ(福武財団)や三菱マテリアルの方も多く、若い人も住んでいます。スポーツしたり、誰かの家で集まってご飯を食べたりすることも多いです。イメージはゲームの「どうぶつの森」みたいな感じ。外歩いていても結構な頻度で知り合いに会います。

東京生活との違い

  1. 朝、小鳥のさえずりで目覚める
    目覚ましではなく、小鳥の声で起きるのは最高に気持ちがいいです。最近は5時台に一度目覚めます(眠くて二度寝しますがw)。

  2. 仕事前に、海辺を散歩
    自分はだいたい30分くらい散歩をします。5年ほど前から日課ですが、直島での散歩は最高です。しっかり日光を浴びて、セロトニンを分泌。海辺の公園でストレッチをして、体のコンディションを整えます。

  3. ディープワークが捗る
    広告などの外的刺激が少ないので、深く思考できる感覚があります。集中してなにかをしたり、生み出す上では良い環境です。

  4. 得られるつながり・経験の違い
    自分の場合、都市では、ビジネス関連のつながりが増えていくことが多いですが、直島では子ども、主婦の方、おじいちゃんなど、都市ではなかなか得られないつながりがあります。ちなみに僕は隣の子どもから「ジャムおじさん」と呼ばれたり、ニンテンドースイッチを僕の家にやりにきたりしてましたが、これも都会のマンション生活だとあまりないはず笑。とても貴重で良い時間だなと思います。プライスレスな時間です。

  5. 夜の集中時間
    仕事上、東京にいるときは会食に出かけて、夜遅くまで飲むことも多いですが、直島にいるときは、夜は読書や未来について考える時間に充てることができています。

  6. 面白い移住者も多い
    みなさん、何かきっかけや想いがあって移住している方が多いので、とても刺激になります。アートの島ということもあってか、新しい価値観を持って活動されている方もおり、そういった方と話すと自分のビジョンや価値観をアップデートするいい機会になっています。

無限門丨李禹煥 ※自身で撮影

都会と島のいいとこ取り生活

僕の場合は、だいたい1ヶ月のうち、1〜1.5週間くらい東京にいることが多いです。今まで島生活の良い部分を書きましたが、東京を離れるようになってから、東京にいくとものすごく新しい刺激を受けます。

僕の場合は、東京に住んでいたときよりも、東京で多くの人と会っているかもしれません。直島に住んでいることによって、かえってレア度が増し、食事に誘ったり、誘われたりすることが増えたように思います。

東京から離れたことによって、良い意味で刺激に対する感度が高まりました。東京は電車に乗ったり、街を歩いているだけでも情報が溢れていますが、それを深く受け取ることができるようになったと感じます。それにより、仕事に活かしたり、アイディアを生む良いヒントになっています。

雑にまとめると

直島は島なんだけど、人がたくさんいて、離島界隈だとかなり都会

20分くらいで船で岡山県に行けたり、セブン-イレブンあったりetc…生活面ではそこまで困らないです。また観光客も多いので、人が少なくて寂しいという感じはあまり感じないです。

今回いろいろとまとめてみましたが、あくまで僕自身の目線でみた直島なので、そこはご了承ください。
直島在住のみなさん。もし記事で書かれている内容と実態が間違っていたりした場合は、優しく教えて下さい…!(加筆修正したいと思います)

後編につづく

ここまで、直島と東京の生活についてまとめてみました。直島に興味を持ってくださった方はぜひ遊びに来てください。

僕自身、以前から「自他ともにウェルビーイングな社会を創る」という想いがあります。そんな中、直島に出会い、なかば直感的に直島に移住したわけですが、実際に生活する中でウェルビーイングの大きなヒントを体感的に得た気がします。

後編では、直島で生活する中で実際に感じたことに加え、書籍の内容を引用しながら、個人・社会がウェルビーイングになるためのヒントを共有できたらと思います。

前編おわり。後編につづく。


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