ハイワイヤ新作公演『トラ』公演に際してのご挨拶／作品内容に際する重要なお知らせ
ご挨拶
ハイワイヤ主宰の高畑裕太です。
この度私どもの劇団は、
6/28(水)~7/2(日)にかけて、
下北沢シアター711にて新作公演『トラ』を上演する運びとなりました。
劇団ハイワイヤは、2021年8月に第一回公演『ジャム』の公演を予定しておりましたが、
当時、緊急事態宣言の発令や、当初の予想を遥かに上回る新型コロナウイルスの感染者増加傾向の影響を鑑みて、
お客様や関係者への安全配慮を加味した上でやむなく上演を断念致しました。
当時の出来事は我々としても苦渋の決断であり、
公演を楽しみにして頂いていたお客様や、関係者の皆様の期待に応えられなかった事を悔やんでおります。
また公演中止に際する負債も大きく、第一回公演にして出鼻を挫かれてしまったという事実を受け止め切れない日々もしばらく続きましたが、
それでも応援してくださっている方々や、各方面からのご助力を得て、
運営体制や企画の立て直しを約一年半かけ、今に至りました。
今回、私は作・演出に専念致します。
前回公演から約一年半を通して様々な現場に付き、他団体の作品作りの過程を学びながら自分の演出についても見直す時間となりました。
また『ジャム』公演進行時の制作・創作体制をフィードバックし、
幻となってしまった旗揚げ公演から、より良質な作品を、安全な創作環境の元お届け出来る様に、現在も稽古に励んでおります。
何が言いたいかと言うと、
この度の公演は、私どもにとっても特別な思い入れがある公演です。
また作品のコンセプトでもある
「今のわたしたちにつながる遠い過去の記憶と体験」は、
作品に関わる全ての方々の、
過去・現在・未来に向けたメッセージコピーとして記載させて頂きました。
当作はとある一人の人物の「記憶」にフォーカスを当てて執筆致しました。
またそこにまつわる登場人物たちの背景や、一つの「家族」の小さなカタルシスを描いた上で、「遠い過去の記憶と現在の自分との繋がり」を想起させる事をテーマに置いた作品となっております。
作品をご覧頂けるお客様にとっても特別な物語になれればと願い、
素晴らしいキャスト・スタッフの方々と稽古に臨めている日々を心より幸せに思います。
企画当初に感じた成功の予感も、より実感に近付いてきており、
是非とも多くのお客様にご観劇頂きたいと強く願っております。
以下に公演詳細が掲載された、
『トラ』特設サイトのURLと、
チケット予約フォームのリンクを記載致します。
どなた様も是非ご予約下されば幸いです。
ご来場を心よりお待ち申し上げます。
《『トラ』公演特設サイト》
https://haiwaiya.yutatakahata.com/tora
《チケット一般予約》
https://ticket.corich.jp/apply/261920/002/
※
ご来場前に公演WEBサイト、
直前にお送りするメールで、
感染症対策など、公演当日の状況に応じてお願いする場合がございます。
お手数ではございますがご観劇前にご確認頂ければ幸いです。
作品内容に際する重要なアナウンス
当作『トラ』は、
とある人物が幼い頃に受けた「イジメの被害」による一個人の人格の破壊と再生を描いた物語になります。
2022年に『トラ』出演者オーディションを開いた際に、
ハイワイヤのTwitter・Instagramアカウントにも作品イメージを掲載致しましたが、
誰しもにある幼い頃の記憶と体験が、大人になってからの社会感覚に強く影響を及ぼしており、トラウマや、コンプレックスといった心の問題を抱えながら生きている人は、現代社会において想像以上に多く、他人にとって分かりにくい問題だからこそ、目の届かない場所で増え続けている傾向にあるという考えの下、物語を執筆致しました。
当作はあくまで「喜劇」です。
個人の主観も大いにあるので賛否両論分かれるかとは思いますが、
私自身も過去に「イジメ」を経験した事があり、
当時の事を思い出すと、今でも新鮮な痛みを感じる事があり、
でもどこか懐かしく、あの時間を一緒に過ごした同級生は今何をしているんだろう。どんな人生を歩んでいるんだろう。と感慨に耽ってしまう感覚もございます。
当時の「イジメ」を振り返ると、
明らかに理由なき暴力・精神攻撃を受けていたと感じます。
だけどふと、実に滑稽と感じる瞬間もございます。
「なんでこんなしょうもない事に怯えていたんだろう。」と、ぼんやり考えたり、当時の支離滅裂なやり取りに笑みさえ溢れる時もございます。
だけども結論としては、
不当であり、悪意によって生じた理不尽は断罪されるべきであると考えております。
人によって感じ方は様々だとは思いますが、
私としては、未熟ながらも見解を大きく拡げた上で、
今も過去の出来事で苦しんでいる方への「希望」となり、作品を通して、自分自身の過去や、身の回りにいる大切な人の存在や家族のルーツをふと思い返せる様な作品になれればと考えております。
しかし、そこに行き着くまでの経緯として、
当作では「イジメ」のシーンを大分生々しく、
象徴的に描いております。
その他にも、不快に感じさせてしまうであろうシーンも多い自覚もございます。
よって今回の作品は、
人によっては強く不快感を感じ、
または過去の出来事で心の問題を抱えてる方は、
ご気分を害されてしまう恐れもあると考えております。
生々しい表現が苦手な方、
ストレス耐性や、フラッシュバックを起こしやすい方は、
以上の事を注意された上で、
観劇をご検討頂ければと思います。
長々と書いてしまいましたが、
ご案内は以上になります。
今後とも、
『トラ』を宜しくお願い致します。
無事「トラ」を元気な姿で、皆様にお見せ出来る様に稽古に励んで、
6月28日(水)の初日を迎えられればと思います。
ハイワイヤ主宰 高畑裕太
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