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昨年後半からか、急に活字が恋しくなり通勤時間に読書をするようになった。

少しでも自分の仕事に繋げられるようにとビジネス本を読んだり、好きなお笑い芸人が書いた本を読んだりすることもあったが、
1番ハマったのは旅の本だ。

中でもお気に入りは、
沢木耕太郎さんの「深夜特急」

学生の時に父に借りてから、何年もかけようやく昨年読み終えた。
途中で何度も読むのをやめ、また一から読み直すの繰り返しで、おかげでいくつか旅の内容を覚えてしまった。
そして、ギリシャではこの本に実に救われた。アテネでiPhoneを盗まれた僕は、カフェに入って深夜特急を読み、大好きになったパナシナイコスタジアムでも深夜特急を読み、カイロに向かう飛行機でも深夜特急を読んだ。
旅をしながら旅の本を読むのは少し変な感じもしたが、起こること全てが旅の思い出だと思うと生きているだけでも良かったと思えた。

さて、今読んでいるのは、
角田光代さんの「いつも旅のなか」

これは前回読んでいた深夜特急と違い、短編で各国でのエピソードや思い出が綴られている。
これまたとっても面白い。
中でも興味を持ったのは、"旅と年齢"について。
どうやら旅って年齢によって面白いと思えるスタイルが違うらしい。確かにそうだなと思うのと同時に、今自分が楽しいと思えるスタイルは今しか出来ないのかと思うと、どんな言葉で感情を表現したらいいか分からなくなる。ただ、心の奥の奥の奥で焦りと迷いがあるかもしれない。
こんなご時世だけど、今の自分には安定した(?)仕事がある。また大好きな恋人がいる。
でも自分がやりたいのはバックパックで一人旅。

人生であと一度だけでいい。あと一度だけでいいから、沢木耕太郎さんのような旅がしてみたい。

いつか来る夢のような日を願って、また本の世界に戻ろうかな。

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