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資格も経験も必要なし!?海外で日本語教師&国際交流を体験できる"日本語パートナーズ"の魅力!!

こんにちは。

早速ですが、みなさんは”日本語パートナーズ”を知っていますか。

簡単に言うと、アジアの中学・高校などの現地の学校へ行き、そこで働く日本語教師のアシスタントをする派遣事業です。

「アジアに住んでみたい!」「海外で働いてみたい!」「日本語教師という職業が気になっているけれど、どんなものか知りたい!」という人に、とてもおすすめの派遣事業です。

今回は、日本語パートナーズの魅力と、実際の現地での業務内容について、元日本語パートナーズタイ派遣者の経験をもとにご説明します。

日本語パートナーズとは?

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日本語パートナーズは、アジアの中学・高校などの日本語教師や生徒のパートナーとして、授業のアシスタントや、日本の文化の紹介を行います。

JICA(独立行政法人国際協力機構)が運営する青年海外協力隊はとても有名な派遣事業ですが、日本語パートナーズは、独立行政法人国際交流基金を通じた派遣事業です。

2013年12月に東京で開催された日・ASEAN特別首脳会議において発表された、新しいアジア文化交流政策「文化のWA(和・環・輪)プロジェクト~知り合うアジア~」の大きな柱の一つでもあります。

2014年から事業が開始され、比較的新しい派遣事業です。

日本語パートナーズは何をするの?


日本語パートナーズは、ASEAN諸国の中学・高校などで,文字通り先生や生徒の“パートナー”として行動します。現地の日本語の先生のアシスタントとして授業をサポートするほか,教室内外で生徒たちの日本語での会話のパートナー役を務めたり,地域の人たちに日本語と日本文化の魅力を伝える交流活動を行ったりしています。また”日本語パートナーズ”自身も現地の言語,文化,習慣などを学び,その体験を日本に発信するという重要な任務を担っています。
貼り付け元はこちら  <https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/wakaru/topics/vol136/index.html>

 
というように、堅苦しく言われても、「え~!なんか難しそう!なんの経験もない私には絶対できない!」と思われるかもしれません。実際に私も派遣前はそうでした。

しかし、そんなに難しく考える必要はありません!

要は、『現地で中学生や高校生と一緒に、日本語や日本文化について楽しく学習しよう!ついでに、自分自身もその現地の文化や言葉を楽しく学んじゃおう!!』ということなのです!

みなさんは、日本の小学校や中学校にいる英語のALTを知っていますか。小学校や中学校の英会話・英語の時間に日本人の先生と一緒にいる外国人の先生のことです。

メインで授業を進めることはあまりありませんが、ネイティブな英語でゲームや発音の練習をしてくれますよね?

日本語パートナーズの役割もとても似ています。みなさんが知っているALTの日本語ネイティブバージョン!それが日本語パートナーズなのです。

具体的にどんなことをするのか、どんな生活をするのか気になる方は、目次の『タイ派遣だった私の1日の流れ』以降をご覧ください。少しでも活動のイメージを共有できたらいいなと思います。

日本語パートナーズは誰でも応募できるの?


日本語パートナーズの応募に、専門的な知識や資格は必要ありません!

満20歳から満69歳までの日本国籍を有する人であれば、誰でも応募することができます。

日本語を教えた経験がない人でも、アジアとの交流に熱意を持った人であれば応募可能です。実際に、私も日本語を教えた経験ゼロで、応募の際に初めて日本語教師という存在を知りました。

日本語パートナーズの派遣期間や給料、住居は??


派遣期間は、基本的に1年未満で、派遣国により若干異なります。私のタイ派遣の場合は、5月派遣から3月帰国までの約10か月間でした。

給料という名目ではありませんが、国際交流基金から、毎月生活費が支給され、住居が提供されます。

ズバリ!日本語パートナーズの魅力はこれ!!

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さて、日本語パートナーズについてなんとなく分かっていただけたでしょうか。

次からいよいよ、私が実際に派遣されて感じた、日本語パートナーズの魅力を3つに分けて説明していきます。


魅力① 毎日が刺激的な現地の暮らしを体験できる!

まずはなんといってもこれ!旅行や留学とは違う、現地社会に入り込んだ暮らしが体験できます。特に、これは田舎の方へ派遣となった際は顕著です。

私もタイの田舎へ派遣されたのですが、その学校がある地域に住んでいる日本人は、私1人だけでした。そのため、周りはもちろん、タイ人オンリーで、食べ物や習慣、休みの過ごし方等すべてが「ザ・タイ人!」となりました。

始めは不安もありましたが、「郷に入っては郷に従え」です。すぐにタイでの生活に慣れて、とても楽しい刺激的な毎日を過ごすことができました。

魅力② 現地の人との交流は、言語や文化を学ぶ一生モノの機会になる!


「人間、言葉は通じずとも、心でつながることができる。」これは、私がタイへ行って最も強く感じたことです。

始めのうちは、タイ語も全く分からず、何を話されているのか理解不能でした。

しかし、それでも多くの友人ができました。タイ人はとても気さくな人が多く、たくさん話しかけてくれます。

人間同士は、意外とジェスチャーで何でも伝え合えます!(笑)
いや、本当にそう感じました。

始めは慌ただしい生活が続きますが、毎日タイ人と過ごす時間が増えていく中で、簡単な会話を通して、少しずつ言語を学ぶことができました。

また、地域のお祭りやお寺のお参りに連れて行ってもらうことも多く、タイの文化をたくさん体験することができました。

始めは、文化や習慣の違いに戸惑うこともありましたが、次第に「日本とこんなところが違うんだ!面白いな!どうして違うんだろう。」というように、文化の違いを体験することが面白くなってきました。

最近では、「異文化交流の姿勢・理解が大事だ!」とよく言われますが、実際に身をもって異文化を体験することができるとても良い機会になります。

一緒にタイへ派遣となった同期の仲間たちも、老若男女問わず、様々な経歴の人たちがいて、その仲間たちとの交流も、私にとっては、とても刺激的でした。

魅力③ 海外で働きたい(日本語教師として働きたい)という夢を叶えてくれる!


「海外で働いてみたい!」という漠然とした夢を叶えることができます。私自身もそんな思いがありました。これまでとは全く違う社会の中で働く楽しさ、ワクワク感は一生ものの経験になります。

また、日本語教師という夢を追いかけて、この派遣事業に参加する方々も大勢います。そんな方は、この派遣を通して、現場で多くの実践を積むことができます。

私は、この派遣を通して、海外で働く楽しさを実感し、今も海外で働いています。

魅力➃ 母国である日本について、深く考えるよいきっかけになる!


「あれ、日本語ってこんなに難しかったっけ?」
「あれ、七夕や節分ってなんのためにするんだっけ?」

こんな疑問を持った人はいますか。私はタイへ行って、何度もこのような疑問にぶち当たりました。

いつも何も考えずに使っている日本語ですが、「『は』と『が』の違いは何ですか?」と聞かれて答えられる日本人はどれくらいいるでしょうか。

そんなに多くはないと思います。

日本語を教えるとなると、このような文法的な知識も多少なりとも必要になってきます。日本語について改めて学習する中で、色々な発見があり、とても楽しいですよ!

日本文化についても同様です。

日本にいる頃は、七夕やお正月、節分などの行事をなんとなく、何も考えずに行っていました。

しかし、日本文化の紹介となると、その説明が必要になります。

何のためにするのか、具体的に何をするのか、日本の文化について改めて詳しく調べるよいきっかけとなります!

また、日本の文化を学びなおす中で、現地の文化との違いも明らかになってきて、それを授業の中で生かすこともできます。

日本の文化を紹介するという一方通行の授業ではなく、相互の文化について知り、その違いを認め合うという学習活動を行う中で、現地の中学生・高校生にとっても、貴重な異文化交流となるような授業展開にすることができます。

タイ派遣だった私の1日の流れ

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学校の授業は、1日に8コマで、週40コマありますが、私の持ち時間は、週20コマ程度でした。

そのうち、日本語クラブという日本の文化を紹介する時間が1コマ、残りは現地の日本語教師が行う授業のアシスタントでした。
(授業の持ち時間は、派遣された学校によって異なります。)

通勤路

↑ 私の家から学校までの通勤路
街から1時間離れた田舎町でしたが、
人がとても温かくて、ほっとする場所でした。

私が派遣中に行った活動実践


私が派遣された学校は、中学と高校一貫の学校で全校生徒3500人を超える大規模な学校でした。

日本語パートナーズとしての主な活動内容は、上記の通り、日本語教師の授業のアシスタントと、日本の文化を紹介する日本語クラブに加え、1年に1度開催される日本語キャンプというものがありました。

日本語キャンプとは、学校が休みの日に行われ、様々な日本の文化体験をするというものです。
(派遣された学校によって、日本語クラブや日本語キャンプがないこともあります。)

よって、日本語パートナーズとしての主な活動内容は、おおきく以下の3つになります。

・現地の日本語教師が行う授業のアシスタント

・日本語クラブでの日本文化の紹介

・日本語キャンプでの日本文化体験

この3つについて、私の活動実践をいくつか紹介します。


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北海道

↑ 日本の都道府県についてグループで調べ学習をしたあと、
模造紙にまとめ、発表する学習(オリジナルゆるキャラも考えました!)


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年賀状

↑ 日本語の履修がある近くの学校の友達と、
年賀状を通して、新年の挨拶を交わしました。

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↑ 雪が全く降らないタイで、生徒たちは人工雪に大はしゃぎ!
雪だるまの完成度は初めてとは思えないほど素晴らしいです。


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キャンプ

↑ 日本語キャンプの様子
準備から本番当日まで、生徒たちと楽しく活動することができました。

おまけ! 派遣後の進路・就職先


約10ヶ月の楽しく充実した派遣期間も終わり、帰国後についてです。帰国後の就職先の斡旋等は基本的にありません。しかし、この派遣で得た経験はとても貴重な財産です。

同期の仲間は、企業や各種法人等への就職、大学や大学院への進学、また、日本語教育機関への就職や進学等、さまざまな分野において、日本語パートナーズの経験を活かして、頑張っています。

私自身、帰国後に「日本語教師という選択肢も面白い!違う国でも日本語を教えてみたい!」と思い、日本語教師養成通信講座を受講し、日本語教育能力検定試験(日本語教師の資格を得るための検定試験)に合格しました。

派遣前までは、日本語教師の資格を取るなんて思いつきもしませんでしたが、この日本語パートナーズが私の人生設計の視野を広げてくれました。


まとめ


今回は、海外で働くことや日本語教師として働くことに興味がある方に向けて、日本語パートナーズの魅力、私が実際に行った活動内容についてご紹介しました。

少しでも日本語パートナーズの活動内容について、イメージが持てたようであれば、嬉しいです。

昨今は、コロナウイルで旅行や留学で海外へ行くことができない期間が続いていますね。

しかし!
日本語パートナーズは来年度派遣の参加者を現在募集中です!

「アジアに住んでみたい!」「海外で働いてみたい!」「日本語教師として経験を積んでみたい!」という方!

次はあなたが日本語パートナーズとして、アジアと日本の懸け橋になる番です!


日本語パートナーズの公式ホームページはこちら
興味がある方はぜひ!







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