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「モノづくり」の対義語

仙台藤崎ポップアップ初日の夕方、疲れ果てた私は星乃珈琲店にいた。

寒さと疲労により消耗しきった私は、「栗のスフレパンケーキ」でHPの回復を試みようとしたが、なんと焼き上がるのに20分程度を要することが判明。今の私はスフレパンケーキ、それも栗が鎮座したもののために悠々と20分鼻をほじっていられる身分にはないため、泣く泣くモンブランとコーヒーで我慢することにした。

かわいそうなモンブランは、彼が当初望んでいたであろう優雅なティータイムのお供とは程遠い有様で駆逐されていった。

そそくさと売り場に戻ると、藤崎の売り場担当の方に呼び止められた。私がモンブランを掻き込んでいる間、なんと遠方から私に会いにきてくださったお客様が来ていたようだ。

幸いにも、お会計を済ませたそのお客様と少しだけ話をすることができた。危ないところだった。モンブランからだけでなく、その方からも信頼を失いかけていたのだ。


話の中で、その方の口から「モノづくり」という言葉が出た。私の「モノづくり」に対する姿勢に興味を持ってくれたらしい。

そういえば、最近そういう主旨のことを言われる機会が増えた。今までは「香水ってなんだかよくわからんけど凄そう」程度の反応ばかりだったのに、だ。


私がやっていることは(少なくとも私の発信ベースでは、ということなのだが)、「モノづくり」のコンテクストに乗っていると受け取ってもらえているらしい。

香水ブランドで「モノづくり」的な語り方、及び語られ方をしているところはあまりないように思う。コンセプトや詩的なことが話題の中心となっているケースがほとんどだ。消費者もきっとそういうことを求めているのだろう。

そういった香水の世界に違和感を抱き、もっと香りそのものをしっかり作り込み、そして香りそのものについて語りたかった。今まさに、私はそれをしている。


「モノづくり」の対義語は、もしかしたら「ブランディング」なのかもしれない。

プロダクトそのものにフォーカスし、作り手の「良いモノ」という価値観に照らし合わせながらカタチにしていく「モノづくり」に対し、「ブランディング」は出来上がったモノをそのモノ以外の部分で世の中における価値を高めていくものだ。

香水の世界は、この「モノづくり」の部分が欠落している。私は特に、(皮肉なことだが)ニッチフレグランスの世界において、この欠落を強く感じる。


ここ最近、なんだかモヤモヤしていた。私がやっていること、やろうとしていることに対し、少しだけ自信を失いかけていた。

今日、「モノづくり」という言葉を聞いて、ハッとした。私は今、香水という「ブランディング」が跋扈する世界で、「モノづくり」に取り組んでいる。それは先例のないことで、今は道なき道を匍匐前進中なのだ。うまくいかないことがたくさんあって当然だろう。

ブランドとして、当然「ブランディング」は大切なこと。しかし今はまだ、しっかり「モノづくり」と「モノづくり」のコンテクストで香水を語ることに専念するべきなのだと、改めて感じた。


お客様から気づきを得た、仙台初日。あと6日間、がんばれそう。


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