誰も教えてくれない『コミュ術』〜不安を取り去り頼み事を聞いてもらう力〜【前編】

職場においての人間関係、取引相手への売り込み、学校においての友人関係など、多かれ少なかれ人と人との間には、何かを『頼む』場面があるのでは無いでしょうか。

こうした『頼む』ことが必要になっているのは、人間1人ではできることに限界があるからです。

『頼む』ことは、親しい友人関係や、家族には簡単にできますが、それ以外の人には何かと勇気がいるようなことがあります。

そこで、この前編では…

その1:何が頼むことをこれほどまでに難しくしているのか(不安を取り除く方法)

続く後編では…

その2:してはいけない頼み方、基本の頼み方

その3:『悪用厳禁』頼み事の3つの神器

について、解説していきます。


①『何が頼むことをこれほどまでに難しくしているのか』

▶胸がズキュンと痛くなるその正体!?          ▶断られる、嫌われるの思い込み         

▷胸がズキュンと痛くなるその正体

私達は、物理的なダメージや物を捨てる時、現金で支払いをする時そして頼み事をするときなど、あらゆる場面においての痛みは、脳においては全て一緒の痛みとして処理されます。ここでは簡単に頼む場面における痛み5つを紹介します。

▶ステータスの痛み                                               人は他者に何かを頼むことを、無意識のうちに自分の知識や能力のなさだと思い、それに対して不安を覚える。                                           ▶確実性の痛み                                                       他者に頼むことには、必ず相手の反応があります。しかし、その反応を待っている間はどっちつかずの状態になります。                       ▶自立性の痛み                                                      選択権や判断が、全て自分ではなく相手にゆだねられている。                                                   ▶関係性の痛み                                                   断られることは、自分への人格攻撃。また、断られることで関係がおわってしまうのではないか、と言う不安。                                           ▶公平性の痛み                                                      裁量権は相手の手にあるので、フェアではない

以上、 5つを上げました。これらに当てはまる痛みはありましたか?まずは自分がどんな痛みを感じているのかに『気づく』ことが大切です。

▷断られる、嫌われるの思い込み

他者に頼むこと、そこには現実とはかけ離れた思いこの罠があります・・・。

▶頼むことを動機づけの観点から見ると…        心理学の世界では、人の動機モデルは次のように考えられています。                                          

 動機=成功への期待×成功がもたらす価値

これらを頼むことにあてはめると・・・

頼む=相手がYESという確率×助けの質の高さ

ある調査によると、人は頼む側の人が思っている2倍、誰かを助けたがっています。つまり頼み事をする際、相手がYESという確率を実際の2分の1だと思い込んでるのです。また、人は頼み事に同意してくれた相手が、自分のために費やすであろう労力の量(=助けの質の高さ)も低いと思い込んでいます。

これらの理由により、頼みたいという動機がおこりりにくくなり、断られるのではないかと考えるようになるのです。

▶人に頼み事をすると好かれる!?                        ほとんどの人は、好きな人のためにプレゼントをしたり、お年寄りに席を譲ったりするなど、誰かに親切にした経験があると思います。その時、あなたの気分はどのようなものだったでしょうか。親切にした相手を嫌いになることがありましたか?特別な場合を除き、私達は親切をするととてもいい気分になったり、もしかするとその相手を好きになっていたりもします。

つまり、適切な頼み事は相手をいい気分にするのです。このことを知っているだけで少しは、頼みごとをしやすくなるのではないでしょうか。

いかがでしたか?前編では頼み事をする際の障壁について解説しました。この障壁について知るだけで、頼むことに対する不安はいくらか減ったのではないでしょうか。

さて、自分のHPを回復させたところで、次は武器を持って戦いの準備です。続く後編は実践編です。

                   


























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