8/29出版『僕らはSNSでモノを買う』の目次・はじめに・8章全文公開 #ウルサス本
ごきげんよう。飯髙です。
8/29に僕の初書籍『僕らはSNSでモノを買う』が出版されます。発売前の3日間(8/25〜28)に少しづつ内容を公開していきます。
ただ、どこのメディアに公開されていくかはお楽しみで!
今回の内容にもある「ULSSAS」とは何かを、発売前に少しでも感じていただけるとうれしいです。
先日、書籍出版への想いのnote「8/29初書籍出版!タイトルは「僕らはSNSでモノを買う」 #ウルサス本 」を公開しTwitterで多くの反響をいただいております。(※下の画像はほんの一部)
そしてAmazonの「セールス・マーケティング」・「SNS・ブログ」ランキングの2つのカテゴリで1位を獲得できました。本当に感謝です。
本日は、「目次」・「はじめに」・「8章」を公開いたします。
目次
はじめに 002
登場人物 012
第1部
僕たちのメッセージは、どうすれば届く?
1 SNSでモノが売れるの!? 019
2 企業はSNSでガンガン宣伝すればいい? 029
3 じゃあ、企業アカウントで、何をすればいいの? 037
4 UGCはなぜ大事? 047
5 最終ゴールはフォロワーを増やすこと? 055
6 なぜアカウント運用だけじゃダメなのか 065
7 つまりバズらせればいいということ? 077
8 SNSで売上を出しやすい商品、出しにくい商品 085
9 SNS時代の購買はULSSASになる 099
10 ULSSASを回すポイント① スモール・ストロング・タイの法則 111
11 ULSSASを回すポイント② UGCを発生させる仕掛け 127
12 Twitter以外のSNSマーケティング 137
13 炎上はどう防ぐ? 147
第2部
僕たちのメッセージは、どのように作ればいい?
1 UGCが発生しないときこそコンテンツマーケティング 157
2 どうしてコンテンツマーケティングが注目されているの? 165
3 まだPVで消耗してるの? 173
4 誰のどんな悩みを解決するの? 183
5 ユーザーはどんな人? 191
6 メディアは量なのか、質なのか? 199
7 コンテンツって、そんなにたくさん作れるもの? 211
8 どの数字をチェックすればいいの? 219
9 マーケターにとって一番大事な考え方 231
おわりに 240
はじめに
『僕らはSNSでモノを買う』
はじめに
「せっかく作った広告が、ほとんど見てもらえない」
「自分たちが届けたい情報が、ユーザーに届かない」
「クリック単価が高くなりすぎて、費用対効果が悪い」
「そこまでして情報を見てもらっても、モノが売れない」
これらはここ最近、SNSマーケティングに携わる方や、広告代理店の方たちからよく聞く悩みです。
2018年、インターネットの広告費は1兆7589億円、5年連続の2ケタ成長となりました。現在、インターネットとテレビの広告費の差は微々たるもので、2019年はついにインターネットの広告費が、テレビの広告費を抜くといわれています。
しかし、その一方で「ネット広告がきかなくなってきた」という実感も急速に広まっています。冒頭にあげたような悩みを持っているマーケティング担当者は多いのではないでしょうか。
でも、断言できますが、SNSマーケティングは、今が一番おもしろい時代です。とくに、中小企業やベンチャー企業、個人事業主といった、広告予算が潤沢にとれない企業やビジネスパーソンにとって、今ほど「下克上」を起こしやすい時代はありません。
人類史上はじめて、中小企業や個人事業主が、大企業から発信される情報に太刀打ちできる時代がやってきたのです。
こんな時代、楽しいに決まってるじゃないですか!
ではなぜ、今、中小企業や個人事業主が、情報発信と情報伝達において、大企業に肩を並べられるようになったのでしょうか。
それは、SNSによって、誰もがメディアになり、誰もがコンテンツの作り手になれる時代がやってきたからです。
「そんなことは、オマエに言われなくてもわかってるよ」
と言われてしまうかもしれません。
でも、これまで数多くの企業のマーケティング担当者の話や、広告代理店の顧客獲得戦略を聞いてきましたが、
・誰もがメディアになれる時代であること
・誰もがコンテンツが作れる時代であること
はみんな知っているのに、そのことが、どのように商品やサービスの購買につながるのかを、きちんと理解できている人は、ほとんどいません。
ここに、下克上のチャンスがあります。
この書籍では、SNS時代のユーザー行動について分析し、どのような情報発信をすれば、それが購買につながっていくのかを、事例を交えながら解説していきます。
まずは、ユーザー行動を読み解き、彼らがどのような方法で情報を収集し、どのような情報を好み、どんなシーンで購買を決めるのかを知りましょう。
それらを知ったうえで、自分たちが届けたい情報を、ユーザーに本当に届く方法で伝えるのです。
ポイントになるのは、
・UGC(ユージーシー)
・ULSSAS(ウルサス)
・スモール・ストロング・タイ(小さくて強い絆)
といった、SNS時代ならではの新しい概念です。
SNS時代のユーザー行動と情報伝播の道筋を知れば、必ずしも大きな広告費を投下しなくても、ユーザーに情報を届け、購買を促すことができます。
はじめまして。飯髙悠太と申します。僕は、広告代理店に就職したのを皮切りに、スタートアップ企業で複数のウェブサービスやメディアの立ち上げに関わり、100社以上のコンサルティングを経験してきました。
前職では、中小企業のマーケティング担当者の課題を解決するメディア「ferret」の創刊編集長をつとめ、メディアの運営と、コンテンツマーケティングに携わってきました。
そして現在は、SNSマーケティングを軸としたコンサルティングやアドバイスをメイン業務にしています。
このように、SNSマーケティングの界隈を長年うろうろしてきた僕が、「今が一番おもしろい時代」と言ったのには2つの理由があります。
ひとつは、先ほど言ったように、資本(広告予算)がものをいう時代が終わり、誰でもやり方次第で効果的なマーケティングができるようになったこと。
そして、もうひとつは(実はこちらのほうが、大きな理由なのですが)、本当にいい商品やサービスが評価され、購買される時代がやってきたこと。これは、自分たちが本当にいいと思う商品やサービスを、喜んでくれる人の元に届けることができる時代になったということです。
マーケティングに携わる人間にとって、なんとやりがいのある、いい時代でしょうか!
この本では、マーケティングの初心者や、起業したばかりの経営者、自分で集客をしなくてはならない個人事業主の皆さんなどにもわかりやすいように、2人の登場人物と会話をしながら、お話を進めていきます。日々コンサルティングをする中で、よく聞かれる質問や、マーケティング担当者がつまずきやすいポイントも、できる限りカバーしました。2人と一緒に、SNS時代のマーケティングを極めていきましょう。
皆さんの商品やサービスの情報が、たくさんのユーザーに届き、購買につながりますように。
飯髙悠太
登場人物
この書籍は僕と2名の会話形式で展開していきます。こ読者の方々がスッと読み進めていけるようこの形式をとらせていただきました。
8章 SNSで売上を出しやすい商品、出しにくい商品
浅野
飯髙さん、僕、もうすぐにでもSNSマーケティングをスタートしたい気持ちなんですが、どうやってUGCを増やして、売上につなげればいいですか? 具体的な話を聞きたいです
木下
私もです! UGCを増やすという考え方は、私のようなサービス業でも、考え方は一緒ですか? そのあたりを聞きたいです
飯髙
うん、そうだね。ここからはSNSで広告を使わずに売上を増やしていくために、何をすればよいかを考えていこう。まず、ここでは主にツイッターでのSNSマーケティングについて話をします
木下
ツイッターですか。私、これからはインスタグラムの時代なのかなって、ちょっと思っていました
飯髙
もちろん、インスタグラムもいいのだけど、僕はUGCを活用したSNSマーケティングにもっとも向いているのは、ツイッターだと思っているので、最初にツイッターを例にとって話を進めるね
ツイッターは、グローバルで見るとフェイスブックやWeChatなどと比べて「イケてない」と思われることもありますが、日本では順調にユーザーを増やしています。
たしかに木下さんが言ったように、最近はインスタグラムがフェイスブックのユーザー数を抜いて3300万ユーザーを突破したことが話題になりました。
けれども、ツイッターは月間アクティブユーザーが4500万人を超えているのです。実は日本ではLINEに次ぐユーザー数を誇っています。
ツイッターは、そのツイートに魅力があれば、たとえフォロワーが少なくても、写真がイケてなくても、リツイートされ広く拡散されます。この点が、ユーザーからの自然発生的なコンテンツ、UGCを軸に据えたSNSマーケティングとの相性がいいのです。
もちろん、ユーザー数が圧倒的に多いLINEのマーケティングは別途考える必要がありますが、LINEはクローズドコミュニケーションなので拡散性があまりなく、UGCを軸にした戦略を考えるのには向きません。また、LINEはデータがまったく取れません。データが取れないと、マーケティング戦略を立てるのも難しくなるので、やはりUGCの活用は難しいといえるでしょう。
浅野
SNSの中でも、ツイッターがUGCを活用しやすいことは、よくわかりました。では、まずは何から取り組めばいいでしょうか
飯髙
何から取り組めばいいかは、今現在、その商品やサービスについてすでにUGCが生まれているかどうかによって変わってくる。それを知るために、チェック表を作ったので、見てくれるかな
ツイッターで売上をアップできるかどうか、つまりツイッターで拡散を生み出せるかどうかは、次の3つのパターンに分けられます。
①UGCあり+指名検索あり
②UGCなし+指名検索あり
③UGCなし+指名検索なし
①のようにすでにUGCが発生しているなら、指名検索も行われているはずです。さっそくツイッターを活用して売上アップを狙いましょう。
この場合は、今のUGCをより増やすためのアカウント運用と、UGCをうまく活用する方法について考えることになります。
②は、UGCはないけれど、指名検索はある状態です。このケースは、UGCを増やすきっかけを作ることが重要になります。こういう場合は口コミされやすいコンテンツを作る必要があります。つまり、コンテンツマーケティングが必要になります。
あとから詳しく説明しますが、たとえば、ウェブメディアやオウンドメディアの記事、動画、キャンペーン企画など、商品やサービスに関連するコンテンツを投稿して、UGCを増やしていきましょう。
この②に当てはまりやすいのは、BtoBの商材やサービスでしょうか。BtoBの場合、SNSには口コミが発生しにくい側面があります。こういう場合もコンテンツマーケティングによって、UGCを生み出す必要があります。(コンテンツマーケティングに関しては、第2部で詳しくお話しします)
③は口コミ、指名検索ともにない場合です。これは、①②に比べると、SNSでの売上アップのハードルが上がります。
ここで注意しなくてはならないのが、扱う商品の種類です。UGCが出にくい商品に、コモディティ商品があります。コモディティ商品とは、誰もが利用する安価な日用品など、品質での差別化が困難な製品やサービスのことを指します。たとえば、ゴミ袋や乾電池などは、コモディティ商品といえるでしょう。こういった商品は、なかなか口コミを獲得することが難しいですし、低価格のため、ユーザーも、わざわざ「評判を見比べて選ぼう」と思わないため、UGCを起点にしたマーケティングでは、売上アップをはかるのが難しいといえます。
また、コンプレックス商品も、なかなかUGCが生まれにくいです。
たとえば「このかつら、最高!」といった口コミが出にくいのは、わかると思います。ただし、コンプレックス商材は、情報を求めている人たちは切実です。ですから、うまくコンテンツを作ることができれば、拡散はされなくても、売上につなげることは可能です。
あくまでも一般的な傾向なので、実際のデータを見ないとわかりませんが、UGCが生まれやすい商品、生まれにくい商品も参考にしてください。
飯髙
2人がこれから広めたい商品やサービスは、どのカテゴリーに当てはまるかな?
浅野
ちゃんとデータをとってみなくては断言できませんが、僕が扱う商品に関しては、たぶん、①だと思います
飯髙
超いまさらだけど、浅野くんって、どんな仕事してるんだっけ?
浅野
うちは、オーダーメイドの家具を扱っているメーカーなんですよ
飯髙
BtoBの商品なのかな?
浅野
今まではデザイナーズマンションの建て付け家具などを小ロットから受注するBtoBがメインだったのですが、最近は個人宅からの依頼も受け付けているんですよ。僕がSNS担当になったのも、そういった個人向けの需要を増やしたいという会社の思惑があるんです
飯髙
なるほど。ということは、さっきの表でいうと、すでにUGCがあって、指名検索もある①の状態だね。オーダーメイドという特徴もあるから、口コミも発生しやすそうだし、SNSマーケティングには向いてそうだね
浅野
僕も、話を聞いていてそんな気がしました
飯髙
木下さんはどうだろう。接客講師をしているということだったけれど
木下
アパレルのショップ店員の人たちや、美容院やネイルサロンのスタッフさんをメインに接客指導しています。昨年独立したばかりなので、今のクライアントは前の会社時代にお世話になったところが多いです。これから、新規開拓したいのですが……
飯髙
講師ということは、木下さんを指名するのは企業になるのかな?
木下
そうですね。先ほどの話でいうと、BtoBのサービスになりますね。実は東京だけとは限らなくて、地方出張して新しいショッピングビルに入るテナントに接客指導に行くこともよくあります
飯髙
UGCはどうだろう
木下
正直なところ、今はほとんどないです。ただ、私がやった講習の評判を聞いて指名で検索してくれる人はぱらぱらいる、という感じです
飯髙
木下さんの場合は、②といえそうですね。この場合は、木下さんが作るコンテンツを増やしていって、それが拡散されるようにする方法がいい気がします。つまり、コンテンツマーケティングとSNSマーケティングの組み合わせですね(コンテンツマーケティングについては、第2部で詳しくお話しします)
個人事業主や小規模経営のサービス業であっても、木下さんのように、全国に顧客候補がいる場合は、ツイッターによるSNSマーケティングの効果が見込めます。
けれども、地元に1軒しかないクリーニング屋さんや、ひとりでやっているネイリストさんなどは、公式アカウントを運用してのツイッター利用は向きません。たとえUGCが生まれて全国に拡散されても、その土地に来なければ受けられないサービスだと顧客候補にならないからです。
こういう場合は、友人から始まる個人アカウントのフォロワーを少しずつ育て、自分が活動する地域に近いフォロワーの間にUGCが生まれるようにするのがよいでしょう。あとで説明しますが、ツイッターユーザーのほとんどは、プライベートな関係性のフォロー/フォロワーで成立しています。ですから、地域が限定されるサービス業は、個人アカウントを運用するのがよいのです。
また、③の場合は、SNSマーケティングで成果を出すのは時間がかかります。この場合は、UGCにつながるコンテンツを作ることからスタートしましょう。コンテンツの作り方は、第2部で詳しく話します。
浅野
それぞれ、届けたい相手は違うけれど、僕たち2人とも、SNSでマーケティングしてよさそうということですよね
飯髙
そうだね。では、まず浅野くんのケースを例に、UGCを増やす方法について考えてみよう!
浅野
はい。よろしくお願いします
8章 まとめ
・SNSの中でもUGCを軸にしたマーケティングがしやすいのは、ツイッター。
・ツイッターで売上をアップできるかどうかは、UGCがあるかどうか、指名検索があるかどうかで判断できる。
・UGCが発生している場合は、早速SNSを活用して売上につなげよう。
・UGCが発生していない場合は、UGCを出す工夫が必要。
・コモディティ化した商品は、UGCが発生しにくい。
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明日明後日(27.28日)にも一部の章を公開いたしますので、ぜひご覧くださいませ!
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購入はこちら→『僕らはSNSでモノを買う』
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