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34歳、初歌舞伎

34歳で歌舞伎鑑賞デビューしてきた。忘れないうちにこの体験を整理しておこうと思う。

嫁さんが父の日にA席(16,000円)をプレゼントしてくれたので、時間もらって六月博多座大歌舞伎の千穐楽、昼の部にいってきた。

まだまだ素人なので理解できてないことも多いだろうけどかなり楽しめたし、意外と敷居が低いっていうのがおおまかな感想。

興味はあるけどまだいったことない方々にも役立つ内容かも。今回書いたのはあくまでも博多座の内容なので、銀座の新歌舞伎座、京都の南座とは異なる部分もあるかも。

さて、昼の部の開演は11時。開場は10時。
歌舞伎には昼の部と夜の部があって、部単位でのチケット販売になっている。それぞれの部に3つずつ演目がある。今回の昼の部は全体で約3時間。夜の部は15:30開演。

当日は帰りに長女のお迎えがあったため自転車で博多座へむかい10:30頃到着。駐輪場があまり広くないので、遠方に住んでない場合は地下鉄が無難。

また、現地入りの時間に関しては、開場と同時くらいに入場するのがよいかも。というのも、館内に売店、お土産屋、弁当屋、スイーツショップ等があるのでそこらを探索する時間をもてるから(帰りは混むので)。くわえて、公演プラグラムに記載されている各演目のあらすじや解説に目を通す時間をつくれるから。

ちなみに、少なくともビギナーのうちはこの公演プログラム(1,600円)とイヤホンガイド(800円)を購入することをおすすめする。イヤホンガイドは片耳イヤホンになっており、解説をききながら演目をたのしむことができる。

もし、イヤホンガイドと公演プログラムどちらか一つだけというなら、ボクはイヤホンガイドをおすすめする。
イヤホンガイドは帰宅時に返却する必要がある。デポジットはとってなかったけどちゃんと返しましょうw

イヤホンガイドの解説を聞いて学べたことがいくつもある。
たとえば、1両が約10万円であること。
あと、江戸中期に遊女は1000人程存在し、そのうち最上級の遊女は70人程度。また、彼女らはべっ甲のかんざしをしていたり、三つ布団(敷布団を3枚重ねる)で寝ることを許されていたりしたとのこと。
その他、江戸中期の商売は基本的に掛け売りであり、盆と暮れ(年末)の2度に分けて回収してた。などなど。

続いて館内の決済まわりについて。
キャッシュレスがちゃんと整備されていた。イヤホンガイドは館内と外(入り口付近)で販売されており今回は外で購入したが、ここは現金or交通系だった。
館内のお土産や飲食購入はカードも使えた。QR系はどうやったかな?(QR決済の仕事しておきながら確認怠りましたw)

当日購入したものは以下の通り。(現金まったく使ってない)

公演プログラム 1,600円
イヤホンガイド 800円
サンペレグリノ(500ml) 220円
幕の内弁当 1,200円
お土産類(和菓子6つ) 3,030円
計6,850円。

お土産買わなければ館内支出が3,820円なので、いちばん高いA席(16,000円)買っても2万円あれば十二分に楽しめる。

チケットはオンラインで購入可能で、購入後にメールでおくられてくる『お申込番号』と『パスワード』を当日発券機に入力し発券。発券機の場所はチケット売り場の左の自動ドアの先にある。

チケットを購入する際はブロックは選択できるが、こまかい席番までは指定できない。今回は前から6列目のやや右寄り。程よく近くて、役者の表情や動きを臨場感もってたのしめた。
玉に瑕なのは、前の席との間隔が狭く席に着くのがすこし大変。特B席(12,000円)はある程度ゆとりがあるようにみえたから次回は特B試して良いかと個人的には思う。

次は当日の腹ごしらえについて。
レストランで食べるか館内で幕の内弁当などを買うか、持ち込むかのいづれか。レストランでたべるにしろ、弁当を買うにしろ開演前に予約するなり、事前購入しておいた方が良い。そして幕間の2,30分のうちにレストランでたべたり、席でたべたりする。弁当やパンなどは席で食べてる方が多かった。

劇場内での飲食はダメかと思ってたけど幕間であれば全然OKだった。ちなみに幕間は2回ある。第1演目-第2演目の間と第2演目-第3演目の間。

そして、ドレスコードについて。ラフな格好で大丈夫。

さいごに演目自体にも素人なりにふれておく。
演目にもカテゴリがある。派手な隈取りをして演じる(荒事というカテゴリ)だけが歌舞伎ではない。色々種類や分け方があるみたいだ。

おおきく分類すると、2種類ある。
セリフが少なめで舞台にいる長唄や義太夫の伴奏にのせて舞踊中心で話を進めていく『舞踊』とセリフメインの劇で進めていく『狂言』がある。
そして、狂言のなかにも江戸時代の現代劇である『世話物』や戦国時代や鎌倉時代などをえがいた『時代物』がある。

また、別の分け方、たとえば成り立ち別の分け方もある。
人形浄瑠璃を歌舞伎化したものを『義太夫狂言』、能・狂言をもとにした『松羽目物』(舞台背景の書割に一本松が描かれている。舞台下手に5色の幕がかざられてある)、歌舞伎オリジナルのものを『純歌舞伎』というらしい。

これらを最初からおぼえるつもりで鑑賞するよりは、余裕持って純粋に眺める方が楽しめると思う。今回は疑問を感じた部分を事前事後にググったり解説で調べ文章にしている。

今回の演目は、順に舞踊、狂言(世話物)、舞踊(松羽目物)という構成。個人的には世話物が好きだった。またまだ未経験のジャンルもあるので、いろいろ開拓していきたい。

帰りに近くの店を見ると喫茶店シャポーはほぼ満席だった。リバレイン側は空いてた。コーヒー飲みたいなら豆香洞、呑みたいならモーリスヒッポやブルックリンパーラーとかで店には困らないかも。(平日だったからかもだけど)

じつは歌舞伎公演に先立って、5月下旬に役者現地入りの儀式である船乗り込みも見てきた。役者をのせた船が列をなして博多川をくだり、下船後は鏡天満宮に参拝する。『よっ!松嶋屋』『よっ!音羽屋』などの掛け声(大向こうと言うらしい)がとびかったり、花吹雪が散ってたりと雰囲気あってこれまた楽しかった。(写真のせとく)

とういうわけで、こんな文量書けるほどひとりのんびりとした時間をたのしませていただいたわけで、嫁さんには感謝しかございません。

いろいろ書いたけど、『片岡愛之助やっぱかっこいいわー、声かっけーわー』だけだと嫁さんにおごってもらったのに申し訳ないかとおもい文章を一生懸命したためた次第であります。笑

おあとがよろしいようで。

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