第25回:たった一人を熱狂させる/20年かける覚悟があれば大抵のことはできる
こんにちは、株式会社TO YOUの岩下です。
第1回から第4回で「たった一人を熱狂させる」という弊社コンセプトと渋谷・神泉で営業しているセレクトショップR for Dにどう落とし込んでいったのか、という全体像をお話してきました。
第1回:たった一人を熱狂させる
第2回:たった一人を熱狂させる/R for Dの場合
第3回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(前編)
第4回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(後編)
第5回目では私の自己紹介もしましたので、第6回以降はもう少しディテールに注目してミクロに切り分けたテーマを取り扱っていきたいと思います。
テーマ設定は気まぐれです。
せっかくなので続けたいなと思っていますが、どこまで持つのか。
毎日1つ文章を書くことを続けるというのは結構大変なことなのだと毎日感じます。でもやっぱり反応をいただけると頑張れる気がするので、ぜひスキやフォローなどお願いします。
第25回のテーマは「20年かける覚悟があれば大抵のことはできる」です。
千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練とす。という宮本武蔵の言葉がありますが、私は20年かける覚悟があれば大抵のことはできる、と思っています。万日はだいたい30年なので感覚的には練に近いでしょうか。
スポーツなどでは身体能力のピークがどうしてもあるので難しいかもしれませんが、お寿司屋さん、経営者、家具職人、医師、弁護士、画家、ギタリストなどなどのいわゆるお仕事的なものであれば、だいたい通用するのではないかと思っています。
これを私がどうして思うようになったかというと、話は二十歳の頃に遡ります。
二十歳の私は考え込んでいました。
これからどんな風に生きていくのだろうかと。
本を一日一冊、映画を一日二本までと決めて(そうしないと止められないくらいに知識や物語を渇望していた)まさに情報を浴びていた時期でした。
ライ麦畑やモモ、車輪の下や村上春樹など文学的なものからアダムスミスの国富論やコトラーのマーケティング・マネジメントミレニアム版などアカデミックなものまで読み漁っていました(国富論は大学で商学部のクラスメイトが誰も読んでいなかったので、ひどくがっかりした思い出があります。ちなみにアダムスミスはもともと倫理学者です)。映画も渋谷のTSUTAYAに行ったら半日くらいは喋り続けられるくらいたくさん観ました。ユリイカという映画が好きです。
中途半端に能力的にも恵まれているような気がして、やればなんでもそこそこはできるような気がして、器用貧乏になるのが怖くて、それで考え込んでいた時期でした。
そういう時期に、自分に足りないものはなんだろうと考えると、私は瞬間的な集中力だけでそれまでの全てをねじ伏せてきたようなところがあり(部活の大会や試験の後は集中しすぎて熱を出すタイプ)、断トツで足りないのが継続力のような気がして、どうやったら自分が継続力を持てるのか、どうやったら自分は継続したくなるのだろうとぐるぐると巡り巡ってたどり着いたのが、今日のテーマ「20年かける覚悟があれば大抵のことはできる」という仮説です。
成長に飢えて、生き急いでいた私に重心を与えてくれたような言葉です。
20年の根拠は、私が当時二十歳だったからです。この世に生まれてから20年で、歩いて話して、小難しい研究をするようになった実績を考えれば、何もわからない状態からトライアンドエラーをひたすら繰り返して言語や思考能力を習得していったプロセスを思えば、それよりも難しいことがそうそうあるようには思えませんでした。母国語が理解できての外国語なんてちょろいもんです。
それに二十歳の人間にとって20年という時間は一生です。ほぼ無限に近い概念です。そうやって私は私を説得して「20年かける覚悟があれば大抵のことはできる」という仮説を支持するようになりました。
その時、漠然としすぎて恐縮ですが、「20年かけて自分を教育する」という目標を決めました。今は31歳なので折り返し地点を過ぎたくらいですが、その目標は今でも変わらず私の中にあります。
「20年かけて自分を教育する」と決めたからこそ、私は会計士の勉強をはじめました。こんなことを言うと会計士の方々に怒られるかもしれませんが、私は最初から、資本主義社会だから会計のことは知っていた方が良さそうだという理由で勉強を始めています。会計のプロフェッショナルになるつもりは全く無く、会計監査の適性もないと思っていて(実際監査法人では会計士らしくない理由で役割を見いだすことができた)、むしろ一般教養として必要だから勉強していた感覚でした。
そんな判断ができたのは「20年かけて自分を教育する」と決めていたからで、結果を出すのはもっと先でもいいとどんと構えていられたからだと思います。実際今は会計の専門家としては仕事をしていないので、当初の思惑通りに進んでいます。
この感覚は意外と重要なのではないかと最近改めて思います。手っ取り早く結果を出せるところから手をつけると、はじめのうちはいいかもしれませんが、後半辛いです。行き詰まります。40歳で一人前になればいいあと20年かけようと思えた私は、むしろ面倒くさそうな(でも必要と思われる)ところから手をつけることにしました。そうすると後半はどんどん楽になっていく予定です。
それにまだ後10年弱の時間があります。
それまでにどんなことができるだろうと考えると、これからどんなことが起こるのだろうと考えると、人生楽しみでなりません。楽観的で能天気で幸せな感じがします。運もいいです。
全てのことから学ぶ勢いでこのまま走りたいなと思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
株式会社TO YOUでは、それぞれの「たった一人を熱狂させる」を実現したいビジネスパートナーを募集しています。
ファッション業界でも、そうでなくても、どちらでも大丈夫です。
私たちはより多くの人が熱狂を形にできる社会がいい社会であると考えています。
あなたの熱狂を私たちに教えてください。そして一緒に実行しましょう。
反対の場合もあるかもしれません。
ビジネスのバックグラウンドがあるあなたであれば、そこでどんな熱狂を起こせるのか、私たちにも一緒に考えさせてください。
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Mail: iwashita@deedfashion.com
第1回:たった一人を熱狂させる
第2回:たった一人を熱狂させる/R for Dの場合
第3回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(前編)
第4回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(後編)
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