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日々の出来事

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2023年2月の記事一覧

早期の単行本化が待望される日本経済新聞朝刊の連載小説『ふりさけ見れば』

安部龍太郎さんが日本経済新聞の朝刊に連載している小説『ふりさけ見れば』が、本日の第567回で最終回を迎えました。

古代における日本と中国の関係を縦糸、遣唐使を横糸、『魏略』第三十八巻を背景として、阿倍仲麻呂と吉備真備の青年期から最期までの50年にわたる物語を描いたのが本作です。

多民族国家としての唐王朝という舞台の中では、英邁な君主であった玄宗が楊貴妃に耽溺することで佞臣の台頭を許す過程と、支

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博士論文最終審査から15年に寄せて

去る2月15日(水)、2008年2月15日(金)の17時50分から19時20分まで、法政大学沖縄文化研究所所長室で私の博士論文の最終審査が行われてから15年が経ちました。

このときは主査一人、副査二人の先生と私の質疑応答を中心として行われ、私の博士論文の持つ弱味とともに強味も指摘され、研究の参考となる有益な視点を得ることが出来ました。

その後、博士論文を著書としてまとめるまで14年を要すること

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「NHK交響楽団の定期公演の放送体制の変更に思う

2月15日(水)に行われたNHK交響楽団の第1979回定期公演の実況中継では、番組の最後に2023年4月からの放送体制の案内がありました。

すなわち、現在はAプログラムは土曜日、Bプログラムは水曜日、Cプログラムは金曜日と、それぞれ第1日目の公演の様子が実況中継されています。

今後は、Aプログラムが公演日の翌週木曜日の『ベストオブクラシック』内で、Bプログラムが土曜日16時からの『N響演奏会』

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『清沢満之における宗教哲学と社会』(法政大学出版局、2022年)から1年に寄せて

去る2月10日(金)、2022年2月10日(木)に私の単著『清沢満之における宗教哲学と社会』が法政大学出版局から刊行されて1年が経ちました。

私自身にとって、本書は清沢満之の思想のあり方とともにその哲学の成立の過程を改めて確認するための重要な契機となりました。

また、多くの大学図書館や公共図書館が本書を収蔵していることは、著者として望外の喜びです。

本書の刊行に至るまで支援を惜しまなかった関

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青山フィルハーモニー管弦楽団ウィンターコンサート2023の開催に寄せて

昨日、東京都立青山高等学校5階ホールにおいて、青山フィルハーモニー管弦楽団のウィンターコンサート2023が開催されました。

今回は、ビゼーの『カルメン』組曲より「前奏曲」と「アラゴネーズ」及びチャイコフスキーの交響曲第5番の第1楽章が演奏されました。

青フィルの主催公演としては定期演奏会、外苑祭コンサート、あるいはクリスマスコンサートがあります。そうした中で最も新しく始まったのがウィンターコン

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