見出し画像

大手IT企業の内定をもらっていた僕が、最終面接に3回挑んで最終的にアトラエに入社した話

はじめに

こんにちは!アトラエ23卒内定者の丸山です。現在は早稲田大学大学院で暗号理論とブロックチェーンの研究をしながらエンジニアとしてインターンをしています。本noteではエンジニアとして成長することだけを考えて就職活動を始めた私が何を考え、何を決断してアトラエに入社しようと考えたのか、そこに至るまでなにがあったのかについて綴ります。就職活動で自分自身がどんな選択をしたいのか迷っている方の参考になればうれしいです。

結論から言うと、私が最終的に意思決定できるまでには期間にして4ヶ月かかり、その間に社長をはじめさまざまなアトラエの方のお時間をいただく結果になりました。紆余曲折あり、選考の過程で信頼を失ってしまったこともありました。僕の経験やそこから得た学びが誰かの役にたてるようにと願いながら、少し長いですがお付き合いいただけたらと思います。

就活を始める前の自分について

自分は中学生の頃からプログラミングに興味を持ち、ゲームなどを作ろうと日々勉強していました。高校時代には大学では情報系を学んでエンジニアとして就職をしたいなと考えるような学生時代を過ごしていました。

大学の3年間はテニスサークルでしっかり大学生を満喫し、大学院進学を決めてからは友人とプロジェクトをはじめたりしてWebアプリの開発などを行うような学生生活を送っていました。まぁ、簡単に言えば、10年ほど前からプログラミングに興味を持ち、エンジニアリングにどっぶり浸かっている、そんな人生を送っていたのです。

実務を経験したい!ではじめたインターン

大学院1年目の5月頃から就活のためのインターンをはじめようと思い立ちました。当時は業種や会社で絞ったりはせず広い視野で企業をみて、実務経験が積めればいいなあという軽い感覚でした。極端に言えばどんな会社であるかには興味がなかったってことです。また、履歴書や面接でもありのままをしゃべろうと意識していました。最初から嘘ついてたらどこまで本当のことを話していいのかわからない気がしてインターンの選考は爆死覚悟で飾らず正直に語りました。

行動としては理系学生向け就活サイトのLabBaseさんに登録したり、自分で興味をもった業種の有名な企業のインターン申し込みをしたりといった形です。はじめは結構ESで落ちたりもしながら徐々に選考に進んだり、企業からの面談オファーに応じたりしていました。


アトラエって何の会社?

いくつかある面談の誘いの1つにアトラエの採用担者からのお誘いがありました。はじめは「アトラエって何の会社?」と思いましたが、エンジニア職でオファーを頂いたので特に深く考えずに面談をお願いしました。このときはいくつかある面談予定の1つくらいの認識でした。

そんなふわっとした感覚で挑んだ面談でしたが自分の想像と全然違うものが待っていました。インターンのカジュアル面談なるものはお互いに当たり障りのない自己紹介をして5月当時の時期だとどんな就職活動をしたいですか?みたいなことを話す場だと思っていたのですが(今思うとだいぶなめてる)、アトラエで聞かれたのは「君は将来どんなことをしたい?」みたいな火の玉ストレートでした。しかもそれに答えると、「じゃあウチの会社のビジョンとはずれているかもしれない」とか言われたりして。「え?このタイミングでそんなこと言われるの?」とちょっと動揺しましたが、同時に熱意も感じました。

その後もいくつか議論を重ねて面談は終了しましたが、この時はじめて「アトラエって何の会社?」と興味を抱いたことを覚えています。


「君はどうしたい?」

一度目の面談を終えて2度目の面談のお誘いが来ました。正直1度目の面談も手ごたえは悪くなかったしこのままインターンに参加しようかななんて考えていました。しかし告げられた言葉は「丸山くんをインターンとして採用したいという考えは正直そこまで強くないけれど、丸山くんがどうしてもアトラエで挑戦したい場合はインターンを始めるのも1つの選択肢だと思う」でした。

それなりの衝撃を喰らったのですがここで私の逆境好きに火が付きました。なんかそういわれると「やってやらあ!」って気になりますよね。まあ、それと1度目の面接で興味を持っていたこともあって「インターンに参加したいです。」と言いました。その後、エンジニアの方と数回面接を行ってインターンに参加することになりました。

インターン開始!

アトラエでのインターンは8月の終わりからでした。「Wevox(ウィボックス)」というサービスのフロントエンドエンジニアとして参加することになりました。期間は年末までの予定で最初は軽い修正などに対応していました。インターン中はメンターとして先輩が一人ついてくれるのですが、コロナの影響でリモートメインだったこともあり、積極的に現場の方と会話する機会を作ってくださりとても感謝しています。

1ヶ月ほど過ごした後、とあるプロジェクトに参加することになったのですが、ここでは新しい技術を使ったり、新しい開発手法を取り入れたりして暗中模索の中、刺激的な日々を過ごしていました!

インターン中断と本選考

そんな刺激的なインターンも中盤を迎えた11月頃、年明けに論文を発表しなければならないことが発覚します。この半年、インターンに没頭していた私はとても焦りました。アトラエでのインターンもつづけたい(今のプロジェクトをリリースまで持っていきたい)が、正直論文執筆が激重い…と思っていた矢先にプロジェクトリーダーとランチに行く機会がありました。そこでそのことを相談したところ、「よし、じゃあ今日から休もう!」と。

「えぇ?そんな急に決まるのか?それでいいの?」と考える暇もなく私のインターン中断は決定(だいぶ稀なケースのようですが)。と同時にそろそろ本選考も考える時期になりました。12月時点でありがたいことに複数の企業様から内定を頂いていたのですが、アトラエで働きたいという気持ちもあったので12月の終わりに社長と面接をして決めよう!という話をしました。

こうして2月には戻る予定でインターンは中断しましたが、12月の間に社員の方々と複数回面談をして次はいよいよ最終面接となりました。

最終面接?

こうして12月の終わりに社長との面接に挑みました。結論からいうとこの時の私は社長の貴重な時間を無駄にしただけです。インターン中も楽しく働けたし面接もうまくいくだろうと安直に考え、なんの意思決定もしてこず、面接の最中にもせずに、ただただ話を聞くだけで終わりました。

面接中に話した内容は「大手企業の内定をもらっているなかでなぜアトラエで働きたいと考えるのか」と「アトラエでなにをしたいのか」です。このときの自分はまだ技術力を高めるために働くという考えが強かったために「大手で強いエンジニアと特定の分野を高めることも魅力的ですが、アトラエで幅広い技術に触れて満遍なく成長することにも魅力を感じます」のような生意気なことを言っていた記憶があります。結局ここでは内定も不採用も結果がでませんでした。

それを受けて、何を思ったのか、私は期限を迫られていたもう一方の企業に内定承諾してしまいます。もともとアトラエの最終面接の日まで待っていただいていたので、まだ確定していないなんて口が裂けても言えなかったのです。こうして曖昧な状況で私は逃げるように論文を書き始めたのでした…

決断から逃げろ!

1月中旬に論文発表を終えたところでまたまた事件がおきます。なんとその後3月までに論文に関する実証実験をしなければならないと知りました。明らかに時間がない。時間がないのです。「アトラエのインターンには2月から復帰すると言ったのに…」そういった焦りと忙しさを言い訳に私は再び決断から逃げました。アトラエの人から近況確認のLINEがくるもそれにも一切答えず実証実験の準備をしたのでした。しかしこのときは結構楽観的に考えていて「まあちょっとくらい返答しなくても大丈夫だろう」と慢心していました。

譲れないものを見つけろ

実証実験の準備中に全く就職活動から離れていたかというとそうではなく、アトラエ以外の内定先にも相談に乗っていただいていました。その中でふと気づいたことがあります。自分は今まで独学でプログラミングを学んできているのに、ここにきてなぜ「会社で技術のノウハウが学べればいい」という他力本願的スタンスになっているのかと。この疑問を抱いてから自分の就職観が大きく揺らぎました。会社、ないしは社会に幻想を抱いていた感覚に陥りました。じゃあ自分は会社に何を求めるのか。

こうして3月の中旬に差し掛かった頃、内定先とは関係のない人事の方と面談をする機会をいただきました。その方から2つの言葉をいただきました。一つは「結構人と人の繋がりを大事にするタイプだね」、もう一つは「内定先はどこもいい会社だからあとは自分の譲れないところをみつけてそれがあるところがいいと思う」です。周りに「人に興味なさそう」とか「サイコパス」とかしか言われない自分には1つめの言葉は結構意外だったのを覚えてます。2つめは確かになと。就職先を選ぶ上で両者のメリットをあげて比べがちだったのでこのアドバイスには大きな影響を受けました。

決断から逃げるな!

そんな気づきを得た後、アトラエの採用担当者から連絡をいただいて改めて面談することに。前回の面接から3ヶ月後のことでした。この面談で答えを出そうと決心し迎えた面談当日、ここでようやく自分の信頼が失われている現実に直面します。そもそも採用担当の方の様子が普段と全然違うなと。「あ、自分やってるわ」と。さらにはここに来てもまだよくわからない御宅を並べて「迷ってますぅ…」なんていう始末。いい加減にしろこのヘタレと。自分の口で言わないとこのままウダウダし続けることはわかっていたので、やっとの思いで入社したいの意を伝えました。そして4月の頭に2度目の最終面接を受けることになったのです。

最終面接⁉

やってきた2度目の社長面接。自分の中では100%の入社意志をもって望みました。が、社長にはそうは映らなかったようです。よく考えれば当たり前なのですが、たかだか数ヶ月間インターンをしてその後の数ヶ月は全く連絡なし、そして今になって「100%入社したいと思っています」なんて言われても信用できるわけがない。なんなら「他の内定先に行ってもうまくやっていけるんじゃないか」という問いに少し考えてしまう自分もいて心底驚きました。100%ってなんだったのかと。結局話は平行線でこの日も結果が出ることはありませんでした。

本当に100:0?

余談ですが、社長面接時に印象に残った会話の1つに「アトラエにくる人のほとんどは100%アトラエしかない!って人が多い」という話を聞きました。それに対して自分はまだ80%くらいにしか見えないと。自分は頭カチカチ理論派脳なのでこれを聞いた時に「逆に内定時点で100%って盲目的じゃない?」と感じていました。今思えばそういった思い切りと吹っ切れる気持ちも大事であるなあと感じています。

自分を見つめなおす

社長面接の後、採用担当者からもう一度社長と面接する前に、別の社員も含んだ形で面談させてほしいと連絡をいただきました。面談は主に「本当にまるちゃんはアトラエで働きたいの?」という議題で進みました。社長と会話して一瞬揺らいだ自分がいたものの、自分の中ではアトラエで働きたいという意思は100%のつもりだったので「これからアトラエで働くとなると思っているより大変なことに直面すると思うけど大丈夫?」という問などには即答できていたと思います。

しかし私は決断から逃げたことの代償をここでも痛感します。

「じゃあなんですぐ返答しなかったの?」という質問に答えられないのです。続く沈黙。いつの間にか予定の1時間はあっという間に過ぎ、採用担当者は一旦別件で席を外します。この間の1時間は自分について見つめなおす時間でした。自分は「1歩目からコケること」をすごく嫌う性格で、逆にコケてしまってからは燃えるタイプであることを話していて気づきました。だからこそ新卒就活はとても負担の大きいものになっているなと。

また、別の社員さんからは「思った考えは踏みとどまらずに口に出そう。間違うことを恐れずに」のようなアドバイスも頂きました。このアドバイスは今後の人生でも大切にしたいなと感じました。

1時間後に採用担当者が戻ってきて議論を再開しました。その後も言葉に詰まりながらも自分の思いを伝え、最終的には面談に参加してくださった社員さんたちが社長と今日の話をした上でもう一度面接ができるか決まることになりました。終わってみると1時間のはずだった面談は4時間にも及んでいました。

失ったものと得ていたもの

この面談で私は自分がぶっ壊した信頼の大きさを再確認しました。「あぁ、ここまで信頼を失っているんだ」と。それと同時に自分が得ていたものも確認したのでした。思えばここまで信頼を失っているにもかかわらず何度も面接ができているのはおかしな話だと思っていたのですが、それはインターンで一緒に働いていたメンターの方や気にかけてくださっていた先輩方が僕を推してくれていたからでした。今回の面接でも、こんな自分にもかかわらず理解して寄り添ってくださるスタンスを終始とってくれて、社長ともう一度面接できるように話してくれました。

ここまでしてくれる人がいるのに自分は何をしているのかと。次、面接できることになったら今度こそ絶対に入社したいという意思をぶつけようと思いました。半年前は「エンジニアのスキルがつきそうな会社ならどこでもいいな」と考えていた私がようやく心から「ここで働きたい」と思える会社を見つけたのでした。

最終面接‼

そうして3度目の社長面接をさせていただけることになりました。ここまで2度もふわふわした自分との会話で時間を浪費させてしまったのにもかかわらずもう一度面接をしていただけることにまず感謝です。

話す議題は相変わらず「なぜアトラエなのか?」です。自分の中では2回目の面接で100%だったギアを120%、いや150%に上げて話していたつもりですが、正直それが社長に伝わったのかはわかりません。ただ、「どうしてもアトラエがいいんです!」と伝えつづけた末に、社長からついに内定を頂くことができました。

社長室からでて、執務スペースにいる他の社員さんたちに向かって「内定です」と社長が言ったときのみんなの「おめでとう」という祝福と「やっとか」という安堵の半々な空気を今でも覚えています。内定承諾書を書いてオフィスの看板前で社長と写真をとった後、ここまでお世話になった先輩方とも写真をとりました。

内定をもらってお世話になった先輩ととった写真

今後のアトラエでの意気込み

現在は内定者インターンとしてWevoxでエンジニアを続けています。こんな自分を信じてくれた先輩方(がんぷさんやくーまさん、加賀さん)の期待に答える為にも120%自分の力を発揮したいところです!また、半信半疑ながらも内定を出していただいた社長に「あの時採用してよかった」と言われる日が来るまで全力で走りたいと思います!!


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?