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「守破離」を通して作り出す自分らしさ
自分の強みって?
自分の得意なことや個性は何だろう?
自分らしさは何か?
多くの人が一度は考えたことがあるでしょう。私も自分の活動やビジネスを通じて、この問題に直面しています。
そこで日本の芸道や武道である「守破離」のプロセスを通じて、自分自身で作り出すものだと気づきました。
まだ完全には見つけられていませんが、このテーマについて話していきます。
守破離とは
「守破離」とは茶道や武道などの芸道・芸術における一人前になるまでの修業の過程のことです。
千利休の教えを和歌の形にした『利休道歌』に収められている一首、「規矩作法 守り尽くして 破るとも 離るるとても 本を忘るな」に由来しています。
基礎を守り、型を身につける。
基礎を破り、新しい視点や創造性を加え、改良する。
他者から自己も離れ真に自由な表現、自分なりの型ができる。
まずは型を身につけて自分の軸を作る。
新たな要素を取り入れ改良する。
最後に師匠の型、さらには現在の自分の型からも離れ創造性を持って独自の「新しい型」を生み出し確立する。
この独自の「新しい型」が自分の強み・自分らしさとなります。
つまり強み・自分らしさは今の頭の中にあるものではなく行動を通して、「守破離」を通して作り上げ見つけるものです。
ダンサーと就活の共通点
私がダンサーとして活動する中で舞台への出演、ダンスレッスンを提供したりする中で自分のダンスの強み・自分らしさとは何か?という壁にぶつかりました。
私は自分探しという言葉があるようになんとなく見えてくるもの、すでにあるものだと思っていましたが最近それは間違いだと気づきました。
私たちダンサーはある程度の技術力を手に入れると差がつきづらくなります。
つまりみんな"上手い"という状態になるということです。
舞台への出演で言えば、ある一定まではダンス力を高めることがオーディション合格への最短距離です。
ただある程度のダンス力を手に入れると上手い、下手では差が大きくは付かず、審査員の好みの差になってきます。
例えば私はダンスのプロなのでダンサーの技術力の差はかなり詳細にわかります。
しかし専門外のピアニストの上手さは弾けたらまず凄い、あとは細かく速く指を動かしてる人がみんな凄そう、上手い程度の差しかわかりません。
つまり表現力が高いなど細かくはわからないということです。
きっとコンクールに出演している人の演奏を聞いても、1位と入賞しない人の差さえわからないでしょう。
ダンサーではなくダンスを見ている方の認識の差もこのような感じかなと思っています。
そうすると差をつける必要が出てくるため、自分の強み、自分らしさが必要となります。
舞台のオーディションだけでなくダンスレッスンを提供する場合においても同じです。
今は数えきれないほどのダンススタジオが全国どこにでもあります。オンラインでもあります。
どこにいてもいつでもダンスのレッスンを受けることができます。
そして無数のダンサーがダンスレッスンをしています。
そうすると受講者側はレッスンを受けたいと思った時にどこに行けば良いのか?
誰のレッスンを受ければいいのか?どう選べばいいのか?選択肢がありすぎてわからなくなってしまいます。
スタジオやレッスンが少ない時にはダンスレッスンができる、ダンスを教えられるだけで人は集まるし、選ばれる理由になりましたが今は違います。
その人を選ぶ理由、つまりその人じゃなきゃいけないない強みが必要です。
ダンサーでなくともそういった課題は就活やどこかで誰でも1度はぶつかるのではないでしょうか?
自己分析を通して強み・弱み、自分らしさと向き合う。
ですがわからないことが大半でしょう。そこで自分探しの旅に出たりする人もいます。
しかしそれはすでに持っているものやあるものではなく作り出していくものではないのだろう?
僕が実際に現在、ダンサーとして活動する中で頭でどれだけ考えてもわからなかった自分の「強み・らしさ」が"現場"で、人と"交流"する中から段々とわかるようになってきました。
それは行動しアウトプットした過程からできあがるもの。
そして見つかるものである。
自分のダンスの「強み・自分らしさ」
それを見つける方法は実は今までやってきたダンスの上達法と同じでした。
僕がダンスの先生として指導し、客観的にダンスを見る中からも気づきがありました。
またそれらは芸道・武道の上達で基本とされる過程と同じではないか?
ダンサーでなくともご自分のやっていることに置き換えてぜひ読んでいただければと思います。
守 : 基礎を守り、型を身につける
基礎となることを学ぶ
まずは基礎を学び。型を身につけ使いこなせるようにします。
しかし最も時間がかかるのが、この「守」の段階。
多くの人がここで耐えきれず挫折してしまうのではないでしょうか?
今ある型は先人たちが試行錯誤し、失敗や成功を積み重ねてきた技術と経験の結晶です。
それを素人から一朝一夕で身につけるには無理があります。
そしてこの時に最も大事なことは「徹底的に真似る」「完全にコピー」をすることです。
徹底的に真似ることの大切さ
真似していいの?パクりじゃないの?と心配する人や自分の個性がなくなると考える人がいます。
心配いりません。
そもそも素人の段階では自分のダンスも個性も何もありません。
そして大体はこのコピーができない&甘いです。
これはコピーしなくてもいいだろう?と無意識に飛ばしたり、やっていないところに本質が眠っていたりします。
今の自分の価値観で判断してはいけません。
そもそも素人なので何が無駄なのか?本質なのか?はわかりません。
また自分がすぐできないこと、合わないことを避けることも多くあります。
さらによくあるのが先生から教えてもらったとしても、
「こっちのほうが良い気がする」
「他の人は違うことを言っていた」
と言ったり、黙って師匠のアドバイスをねじ曲げるパターンです。
これはとてもよくあることですし、僕もやってしまったことがあります。
ですがそんな人は"絶対に"上手くいきません。
また言われた先生側はとても気分が悪いです。
そして教えの中には知っていることがあったとしても初めてのつもりで聞いてください。
同じことだとしてもそもそもの目的や理由が違う可能性もあります。
完コピをするときには自分を無理にでも「矯正」していく感覚です。
確かに自分に合わないことや将来は使わない無駄になることもあるかもしれません。
ですが先ほども言ったように何が無駄なのか?
本質なのか?は今の段階ではわからないはず。
教えてもらうということは先生の価値観を自分に入れることです。
今の自分の価値観で判断していては教えてもらう意味がありません。
なので徹底的に真似をする、完コピをする必要があります。
本人は完コピしたつもりでもできていないことはよくあります。
真似る本質 : なぜ?を考える
初心者は学んでいる型に対しての解像度が低く、要素の切り分け認識ができていない項目、見落としがあります。
徹底的な真似、完コピは真似するだけなんて甘いものではありません。
穴が空くほど観察し、考えないとできないことです。
そしてなぜこのようにしているんだろう?と考える。
考えながら同じようにやってみる。
この過程からやっと真似るべき本質がわかり。
軸が形成されていきます。
型があるから「型破り」。
この過程を飛ばし自分らしさを出そうとしてもただの「形なし」となってしまいます。
信頼できるかどうかが最も重要な選択基準である
そうなると出てくる問題はそもそも何を真似るか?誰を師とするか?です。
僕はこれに関しては「自分の目的に合っていて嫌いじゃなければ何でも良い」と考えます。
場合によってはその師の"人間性は"嫌いでもありだと思います。
目的が「ミュージカルに出演するためのダンスを学ぶ」であればその技術が学べる人であり、継続できると思える人であれば誰でも良いと思います。
この段階で学ぶべき基礎の型にはそこまでの大差がないと考えています。
なので自分が嫌いでなく、続くものであれば何でも良い。
むしろ最高の答え、師匠を探し続けて型を学ぶことをなかなかスタートしないことの方が問題であると思います。
結論、判断基準は《信頼できるかどうか》
それが技術?人間性?過去の成果?あらゆる要素の中から信頼できるものを選ぶべきです。
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