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ギザギザ

 「何を遊んでいるのか」、と問い詰められる沈黙の中で
 だらりと思考停止して、花火が飛び交うのを眺めている白昼、
 繰り返しタバコを蒸して咳き込んで思う、
 詩を書く方が大変だ。

 この世に対する不誠実さがなければ、惨状を真に受けるしかないではないか。
 Wordが赤い波線を引く、「御前の日本語おかしいよ」
 きっと、私はタバコをやめるべきなのだ。
 或いは、詩を書く事をやめるべきなのだ。

 この真剣な享楽の先に、本当に道楽があると感じているのなら狂っている。
 オレンジからオレンジ色を抽出出来る筈がない。
 誰かが会話をしていて、緊張した声で云う、
 「俺達は閉じ込められた」

 丸で、俯瞰を得た金魚の様に、人々は混乱して泳ぎ疲れて眠る。
 詩人は、今日も泳がずに不眠症の夜を書いている。
 混乱しているのは主語の問題だ、
 だから、詩を書く方が大変なのだろう。

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