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手がかからない相手ほど、目を向ける


小学生の頃、多分、中学・高校性となっても

自分は地味で目立たず、

体育は極めて苦手だったけれど

学業はそこそこ、どちらかといえばできる方で

勉強についていけないことはなく

何かを強く主張するわけでも、

引っ込み思案過ぎて学校に行けないみたいな、心配をかけるでもなく

本当に手がかからない、印象の薄い子どもだったと思う

担任とか他の先生に懐くようなこともなく

平々凡々として個性のない覇気がないそんな感じ


目立って優秀でもなく、不良でもなく

問題を起こすこともなく

そういう児童でも

心の中にはいろいろな葛藤を抱えていたし

様々なことを考えていた

その他大勢の一人かもしれないけれど

でも、自分には自分なりの個性があって

心の中にはいろいろなものがあった



大人から認識されなかったであろう、そんな子ども時代のことを

以前、元教師だった利用者さんに話してみたとき

「あなた、そういう子どもは教師にとってとてもありがたい存在なのよ」

って賞賛してもらった

関わりは薄いような気がしたけれど

それなりの価値がその頃にもあったかもしれないと

その時はフッと気持ちの中で何かが解けたような気がした


翻って今

多くの利用者さんと関わっている中で

「手がかからない方」は何人かいらして

家族関係も良好だし、苦情や不満を伝えられることなく

提案するサービスなどを受け入れて下さって

当たり障りなくお話をして下さる方・・・・・

月、1度のモニタリング訪問と

短期目標の終了、更新時の定期的なプランの見直しで

支援経過がすすんでいくような方

本当に、ありがたい存在と思う


そういう利用者さんに甘えることなく感謝の気持ちを示しつつ

でも、そういう方ほど

精神世界が豊かだったり、不満や苦情を言い出せない可能性とか

心に秘めているものがあるってことをわかっていたい


ケアマネの日々は、どうしても

苦情対応とか支援困難なケースとか

事業所からの諸々の報告とか

声の大きい人達に振り回されがちだけれど

穏やかで安定している時こそ

丁寧な関わりを意識しなければと思う