子どもに必要な現実

今日、こんな記事を見つけました。

「思いやり」ではなく「対話を通した合意形成」が必要。
素敵な考え方だと思いました。

私は就職活動をしていたのですが、教員になることに舵を切ろうとしていた頃、就活面談の最後に

「社会人として働く中で、いま子どもたちに伝えたいと思うことはありますか。」
と、面接官に逆質問をするというなかなか攻めた行動をしていました。笑

6人ほどの面接官の方にこの質問をしたのですが、6名中4名が、言葉は違えど同じような内容の返答をしました。

「嫌いな人・合わない人ともうまく付き合っていかなくてはいけないこと。」

これにはハッとさせられました。
学校では、人間関係を取捨選択できます。
「仲の良い人」「仲良くない人」「仲が悪い人」
一緒にいて楽しい人と過ごしていればよく、自分と合わない人と話す必要はありません。
そうやって「グループ」ができ、「カースト」ができていくのでしょう。
「学生」という立場でいる限り、これはずっと続きます。

しかし、社会人になるとそうはいきません。
バイトでさえそうです。
お客さんは選べない。
一緒に働く人が自分に合わない人でも、投げ出せれない。
なぜなら、お金がかかっているから。

…いや、昨今はどうなのでしょう。○○ハラスメントで…となると、合わない人とは一緒にならないように配置されたりするのでしょうか。

とりあえず、社会がどうであれ、学校では人間関係を取捨選択できます。…これが苦手で、悩んでしまう子が学校に来れなくなったりします。取捨選択することにも強さや勇気が必要ですから。

私も、学級が始まるときに生徒に言います。
「全員と同じように仲良くするのは難しい。」
「合う人・合わない人がいるのは当たり前。」
「それを態度に出すかどうかだよ。」

同時に、トラブルをおそれてこんなこともいいます。
「違いを認め合えるようにしましょう」
「考えや個性を尊重しましょう」

「思いやり」とは、このような飾りなのでしょうか。

「相手の気持ちを考えて。」と言いつつ、「自分の考えを伝える勇気も必要だ。」

何が正しいのでしょう。
結局、「人によって違う」という結論でしょうか。

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