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「横並び主義」が日本の教育を腐敗させる!?脱学級のすゝめ

3周半遅れ!

日本の教育は、世界と比べてそう言われている。

「え!?日本は先進国なのに!!」と驚かれた方もいるだろう。

ボク自身も、まさか日本の教育が世界から取り残されているなんて信じられなかった。しかも3周半なんて・・・。

しかし、12年間、小学校の先生として現場に携わってきた経験の中で「なるほど!そりゃ日本の教育は遅れるわけだ」と世界から取り残される現状に納得できた。


そんな”取り残される理由”は様々あるのだが、その中でも「これはまずい!」と感じていたものがある。


それは

「横並び主義」

だ!


この横並び主義がとてつもなく厄介であり、日本の教育を地に落とすほどの破壊力をもっていた。

今回は、そんな横並び主義のリアルな害悪から、抜本的な解決策までお話していきたいと思う。


まず、横並び主義とは何かをはっきりと定義しておこう。

横並び主義とは

✔︎周りと差を付けないこと
✔︎周りと同じ行動をとること

のことである。


日本自体、この「横並び主義」の色が強い国だと言われることが多いが、そんな国民を育てている教育界こそ横並び主義が横行しているのだ。

とにかく、担任としてクラスを運営していく中で特別目立つことは許されなかった。

「これは子どものためになる!」と思って特別なことをしようものなら

「勝手なことをされると困る!」
「足並みを揃えろ!」
「目立つことをするな!」

と至る所から矢が飛んでくる。


そんな、横並び主義の文化が、毒ガスのように充満し切っているのが学校という場所だった。

それ故、誰かがせっかくいいアイデアを閃いても「どうせ止められるしな」「周りを説得するのは骨が折れるな」と感じ、実行されることはなくなる。

まるで、せっかく見つけたお宝を、海底の闇の中に放り投げるように・・・。

これじゃあ、イノベーションは生まれないよな・・・。

そう感じる日々だった。


ただ、ボクは少し?だいぶ?変人だったので、それでも「これはいい!子どものためになる!」と思ったことは何本矢を放たれとうと実行していったのだが(笑)

座席を常にグループ型にして授業を進めたり、授業中の立ち歩きOKにしてみたり、宿題を撤廃したり、子どもに手帳を渡したり、毎朝サークル対話を取り入れたり・・・と様々な実践をしてきた。

そんな実践を、ブログにまとめたのでご興味のある方はこちらから↓

ただ、正直、ボクがこうやって色々と実行できたのも、ある程度年齢を重ねて組織の中で発言力を高められたからこそのところはある。

「誰でもやってみよう!」とは表立って推奨できないところが心苦しい。特に若い方、経験が浅い方は周りからの圧力の強さに苦戦してしまうのは目に見えている。

学校文化にまだ染まっていない方のアイデアこそイノベーションの源泉になるだけに、それを横並び主義で押しつぶすのは本当にもったいないと思う。


まぁ均質的な学力保証が社会的責任となっている公教育において、このような横並び主義の文化が育まれていってしまうのもわかる。

例えば、A担任のクラスはやっているけど、B担任のクラスはやっていないという場合、B担任は、保護者や子どもたちから「なんでやってくれないのですか?」とクレームの対象になってしまう。

そんなリスクを誰も背負いたいとは思わないのは当然のことだ。

かといって、B担任がA担任と同じようにできるか?といったら難しい場合もある。

ならば、B担任はA担任に「特別なことはやめてくれ」と説得にかかるのも自然な流れであろう。

つまり、「特別なこと」は、できない先生からしてみれば、保護者や他の同僚から比較される材料になるので困るということだ。


じゃあ仕方ないですね。一生日本の教育はガラパゴスということで・・・。という結論で終わりたくはない。


ここからは、少し破壊的な持論になるが、この横並び主義の文化をぶち壊す方法が一つだけあると思っている。

それは

学級を解体すること!

である。


つまり、そもそも学級単位での比較をできなくしてしまえばいいのだ。

”学級がなければ、比較のしようがない”という、なんともシンプルな答えである。

「いやいや!そんな破壊的な議論はやめましょうよガクせん!」という声が聞こえてきそうだが、ボクは結構真面目である。

完全に解体しないまでも、もっと学級という壁を薄くし、マーブリングのように自然に混ざり合うようなイメージだったらどうだろうか?

そのような組織になったのならば、誰かが起こしてくれたイノベーションが全員のメリットにつながる。win-winな組織になるのだ。

それぞれの先生の得意を生かし合いながら、素敵な色を作っていけばいい。

比較しあい、顔色を伺い合うのではなく、力を合わせて前に進むのだ!


すでに、「学校の当たり前をやめた」で有名な工藤勇一先生は学級担任制を撤廃するなど実行に移している。

できないことはないのである。

やるかやらないかの問題だと思う。


もう、3周半も遅れているのだから何も怖がることはないだろう。

時代に取り残され、いじめ、不登校、体罰などなど様々な問題が火山噴火のごとく噴出しているのが現状だ。

もう「横並び主義」なんて時代錯誤な言葉は全力で投げ捨てて、前に進もうじゃないか日本の教育!

その先にきっと子どもたちの笑顔、先生たちの笑顔がまっています。


以上、ガクせんでした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

良い一日を!




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