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旅先での被災体験記【地質番外編vol.9】

みなさんは旅先で災害に遭った経験はあるでしょうか?
もちろん自宅そのものが被災して損害を受けるのが一番大変ですが、一方で、家なら「避難所がどこか?」など勝手を知ってたり、物を備えてたり。
何より家族や友人、ご近所さんがいて心強いですよね。
そう考えると、旅行先で被災してしまったら心細い上に、色々と困ったことが起きそうです。
今回は私の実体験を通して、旅先の被災時の注意点について考える切っ掛けになれば幸いです。
(※トップ画像はいらすとやより)

北海道へ!

約2年前の2018年9月のことです。
その頃の私は体調不良をきっかけに退職を決めて休暇中。
仕事のストレスが原因での体調不良でしたので、とにかく気分転換が必要でした。
そんな時、ちょうど日本地質学会研究発表会が札幌で開催されるとのことでしたので、旅行がてら行ってみることにしたのです。
大学生時代の知人にも会えますし、良い気分転換になるだろうと。

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美味しいウニ丼でも食べれば元気になれるか?(いらすとやより)


その時!

やはり病の身。学会の初日は移動疲れがひどかったので無理せず、札幌市内のホテルで休養しました。知人の発表がある翌日に備え、就寝。

日付が変わって9月6日の夜中3時頃、激しい揺れ緊急地震速報の「ギュインギュインギュイン!地震です!」の音で目覚める。

久しぶりの大きな揺れでビックリしましたが、札幌は震度5強
揺れがおさまって特に問題なさそう。
やや寝ぼけていたのもあって、ろくに調べず寝てしまいましたが、のちに後悔することになります。

そう、この地震は北海道胆振東部地震だったのです!

起きてからやっと、北海道全域停電を知ります。
なんてことだ・・。
当然、学会は中止。かと言って交通機関もマヒで帰ることもできない。
ということで、まずは当面の食料調達のために外出することにしました。

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地震後はそのまますぐに寝たので、朝、停電に気づくまで少し時間がかかりました(画像はいらすとやより)


コンビニにて

買い物へ行く前に確認してみました。
ホテルのようなビルの場合、水は一度ポンプで屋上のタンクに溜めて各部屋へ供給しているらしいですよね?
試してみたら、やはり水は出ない。

札幌でのインフラ被害は電気だけのようだけど、ポンプが動かないなら、水も使えないんですよね。なんてこった・・。

ということで、その辺も踏まえて買い物に。

ホテル向かいのセブンに行ってみましたが、やはり目ぼしいものは品切れでした。地震直後に情報確認して買いに行ってれば・・。

ただ素晴らしいと思ったのが、以下の売り物でした。

・セブンカフェのアイスコーヒーカップ→氷が溶ければ水になる!
・おでんの具材→店で温める前のビニールパック状態で販売

ちなみに自家発電で最低限の電力供給を確保しており、レジだけは通常通り稼働していました。
また従業員もフル動員したのか7人くらいの店員さんが対応。

少なくとも私が見た限りでは、コンビニの中でセブンイレブンの対応が突出していました。もしかしたら東日本大震災の教訓を生かして対応マニュアルをつくっていたのかも知れません。

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この状態になる前のおでんを売ってくれたのは非常に有難かったです(いらすとやより)


食料その他

残ってる食料の大半は菓子類でしたので、おでんは助かりました。

またカップラーメンを水で戻せないか?と試してみることに。
氷が融けた水を注いで20分放置。
のびてしまってたので、10分でも大丈夫かも知れません。
でも非常事態の中、十分に美味しく感じて満足できました。

それとトイレが大変でしたね。流れませんから、匂いが(;^_^A
私世代ですとボットン式経験してるので、ちょっと懐かしい感じもありましたが・・。
電力復旧で真っ先の行動は「トイレを流す」でした(笑)

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懐かしいけど戻りたくはない・・(いらすとやより)

私が滞在していたホテルでは地震の翌日7日の夜8時くらいに電力が復旧。
空港の状況の様子見でもう1日滞在し、9日夜に帰宅できました。

ホテルは状況が状況だけに、予約客から連絡がなかったり(電話つながらない)、キャンセルだったりで継続宿泊できたのが良かったです。
フロントはじめスタッフの方々は色々対応&情報提供して下さり、感謝しております。


以上、色々と考えさせられる体験でした。
本当に単なる体験談でしたが、何かを考えるキッカケになれば幸いです。
お読みいただき、ありがとうございました。

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