人生とは「人生依存」ゲームだが、愛でもある
今日は依存についての話しです。アルコール、ニコチン、ドラッグ、セックス、万引き、買い物、摂食、なんでも。
依存について書くのははじめてのことではなくて時々書いていて、依存という目線から世の中を眺めることに興味がある。理由は最後に書いているけど、人生の謎を解くヒントだと思っているから。
おもに性依存に注目しているんだけど、今日のメインは「性」ではなくてアルコールである。
さて、2010年に『トロン: レガシー』という映画が公開されたんだけど、ぼくはこれを見にいった。
もともとオリジナルの『トロン』(1982)が好きで、DVDも持っているし、今年に入ってストリーミングも買ったくらいだから期待していた。
オリジナル版の28年後に作られた『トロン: レガシー』が、はたしてリメイクなのか続編なのか、そのどちらでもないのか、ワクワクしていた。
しかし、なんだったのかいまでもわからない。なぜかというと筋を思い出せないからだ。画面を見た記憶はあるし、ひとつひとつのシーンはしっかり理解していたような気がするにも関わらず、なにひとつおぼえていない。
チョロっと飲んでから見にいったんだけど、それほど酔っているつもりはなかった。しかし筋を全く思い出せないということは、2010年前後のぼくは自分でも思っていた以上にアルコール依存が進んでいたのだろう。
ほかにも、当時家族と一緒に見たDVDで、2本か3本、内容が記憶に残っていないものがある。内容を思い出せないのだからそこそこの重症なんだけど、こういう人は世間にはいくらでもいるし、だれひとりじぶんが重症だと思っていない。
その後、仕事がうまくいくようになるにつれて自然に深酒しなくなり、いまではあまり飲まないんだけど、あのまま病院送りにならなかったのは、運がよかったとしか思えない。
ところで、最近では研究も進んでおり、アルコールは少量なら体にいいという定説も崩れつつあるそうだ。
だからといって、禁酒法じゃあるまいし、やめろと人に言うつもりはない。
また、たとえ疾病リスクが上がるにしても、それを我慢して長生きすればエライというものでもない。またぼく自身、いまから多少節制したからといって、それでどうなるものでもない。
最近、飲まない若者が増えているそうだけど、かれらは飲み会が嫌いなのでも酒が嫌いなのでもなく、退社後のSNSの生産性がおちるので飲んでいないだけなのではないかという指摘もある。
ビジネスパーソンにリュックサックが流行ったのも、セブンイレブンのドーナツ参入が失敗したのも、雑誌が売れなくなったのも、みなスマホをいじる手をふさがれたくないからだそうだ。かなりの説得力がある。
つまり、アルコール依存がSNS依存に換わっただけだということだともいえるわけで、どっちにしても依存である。
世の中には仕事依存の人もいるし、不倫依存の人もいる。カルトに依存している人もいれば、ネトゲに依存している人もいるし、万引き依存も、買い物依存も、アマゾンのレビューで注目を集めることに依存している人もいる。ウクライナ報道に依存している人も、陰謀論に依存している人もいるだろう。
今日は、ぼく自身が、依存について本音でどう思っているかまで書いてしまおうと思っているんだけど、まず人生というのは「人生依存」ゲームだと思っている。人生は『トロン』みたいなものである。
3Dの「自分の人生没入」ゲームだとおもっており、競い合っている相手は自分自身だ。
ぼく自身が、自分にドッキリを仕掛けてから、記憶を抜いて人生というゲーム空間に放り出したのだと思っている。そうやって自分に謎をかけて楽しんでいるのだと。
と仕掛け人のぼくがニヤニヤしているのを感じている。
しかし、いまのところは、いかにもドッキリにかかったようにおどろき、愛や感動や苦悩などを味わいつつ、自分の仕掛けた筋書きにどれくらい乗っていくのか、どこで切り返すのか、そこの駆け引きを楽しんでいるところだ。
そういうぼくにとってあらゆる物事への「依存症」とは「人生への没入感の出しすぎ」を意味する。
というアラートなのだ。ドッキリでいうと、仕掛けたカメラがチラッと見えた瞬間であり、それは自分あてに残したヒントなのである。
そして、いまのところは気づいていないふりをしつつ最後に
と切り返す計画なので、あんまり没入(依存)するわけにもいかない。このあたりは、まあ、お祭りが嫌いな性格とスタンスがでているのだと思ってください。
戦争祭りも、人生祭りも、コロナ祭りも、タカをくくったようにふるまうつもりはないので、そこそこ感動したり、涙したり、おびえたり、怒ったり、悩んだりしてみる予定だけど、基本はドッキリ企画だということを忘れるのはイヤである。
依存におちいりかけたときは
というポイントであり、そういのも多少はなければゲームが盛り上がらないが、2010年あたりはあやうくゲームオーバーになりかけた。
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