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「よく見る夢」が意味するもの

こないだも夢について書いたような気がするけど、今日は「よく見る夢」が何を意味しているのか、ということを書いてみたい。

だれにでも「繰り返し見る夢」ってあると思うのだ。よくあるパターンとして

試験会場に遅れる夢

というのがある。この手の夢を、大人になってからも繰り返し見る人がわりにいるらしい。

ぼくはそういう夢は見ないんだけど、「文系から理系に変えて大学に入りなおす夢」を見ることはたまにある。まあ、それは置いておくとして、ぼくがここ十数年くらい頻繁に見ている夢があってそれは、

自分では教師の仕事を「辞めた」と思いこんでいたんだけど、実は出勤するのを長いこと忘れていただけだったことにある日突然気づいて慌てる

という夢である。そして、

学校に行ったら学生はその間ずーっと教室で待っているし、授業は僕のコマだけ何か月も穴が開いており、先生たちにひんしゅくを買いつつなんとか授業を軌道に乗せようとする

みたいな展開になるのだ。それでうなされて目を覚まして、

ああ、ホントにやめていたんだ(汗)よかった・・

と安堵するのである。この夢を最初に見たのはやめてから数年経った頃だと思うんだけど、そのときは

辞めたことを後悔しているのかな?

とか

やり残したことがあるのかな?

などと思ってみたりもしたんだけど、どう考えてみてもやり残したことも後悔も何も思い当たるフシがない。なのでなぜこんな夢を繰り返し見るのかずーっとわからなかったのだが、辞めて16年くらい経った今でも、あいかわらず見るのである。そして、あの焦りがみょうにリアルなのだ。

関根勤さんの夢

それで最近、関根勤さんのYouTubeチャンネルを見ていたら、関根さんが良く見る夢のはなしをしており、それが「高校時代に中間テストで赤点を取って「ああ、どうしよう」とものすごく落ち込んでいる夢」なのだそうだ。

しかし、関根さん曰く、かんがてみれば中間で赤点を取ったら期末で頑張ればいいだけだし、そもそも高校の赤点なんかより、芸人としてデビューしてからのほうがよほどプレッシャーのかかる場面に遭遇しているのに

なんでいまだにこんな夢を見るんだろう?

と不思議に思っていたのだそうだ。そして、関根さんは答えを見つけたらしいのである。この動画を検索してみたけど見つからないので、以下はうろ覚えのままで書くけどだいたいこういう解釈をしていた。

あれは、実は高校時代のことを夢に見ているんじゃなくて、芸能界に入ってからのプレッシャーをああいう形にすり替えてみているんじゃないだろうか?

ということなのだ。「中間で赤点を取った」は、実は「ギャグがウケなかった」のすり替えなのだ。なるほど!なのである

社会との接点

この動画を見てから、ぼくの「学校に遅れていく」夢もたぶんそういうことなんじゃないかなあと思うようになった。教師に未練があるからああいう夢を見るのではなく、現在わだかまっている何らかの感情を、過去の体験に置き換えて解消しているのではないかと思うようになった。

では、慌てて学校に出勤する夢でどういう感情を解消しているんだろうと考えてみたんだけど、たぶん、社会との接点がなくなりそうで不安になっているときに、その不安を解消しようとしているんじゃないかと思うわけである。

ぼくは、仕事をネット経由でやっているので、人と会うことはほとんどない。働く時間もバラバラで、夜働いて、昼間寝たりするし、連休に必死で働いて、平日の昼間にスーパーに買い物に行ったりしているし、なんとなく社会から孤立しているような感じがあることはある。

自分ではあんまり自覚していないんだけど、「このままでいいんだろうか」みたいな不安がうっすらとあるので、ある日、突然、

このままではよくないんだ、早く出勤しないと!

みたいな夢を見ることで、その不安を解消しているのかなあと思ったりしている。

それで、これを読んでいる人もたぶん良く見る夢があるはずで、そして、その夢は、関根勤さんの夢や僕の夢と同じで、現在の不安とかプレッシャーを過去の出来事に置き換えて解消しているんじゃないかなあと思うのである。

どんな感情も、自覚しないと苦しい。しかし自覚するとわりに楽になるので、昔のことを繰り返し夢に見るタイプの人は、その背後に隠れている現在の焦りとか不安みたいなものを探ってみるとイイかもです。

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