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自粛期間で1番相談の多い不安への対話方法

自粛生活が続き見通しの立たない漠然とした不安を抱える相談者様が多くいらっしゃいます。

この期間を「どんな心理状態で過ごすが」「精神衛生を守る」ということは極めて重要です。

今回は、自分との簡単な対話方法をご紹介します。


そもそも不安とは・・?
不安の役割は「安全が確保されていない」サイン

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解決できる「不安」と感じるしかない「不安」

解決できる「不安」
「自分の話した事が正確に伝わったのか?」と思うと不安になることがあると思います。

このような時は、相手に確認してみることで安全を確保することができます。

「私はこういう意図で伝えたのですが、伝わっていますか?」と確認することで、「未知」が「既知」になります。

感じるしかない「不安」
例えば、今の時期のような見通しの立たないことに対しては「この先どうなっていくのだろう・・・」「生活がもとに戻るだろうか・・」という不安が生じますよね。

そのような不安は「感じるしかない不安」です。
不安になると、安全が確保されていないことに目がむき、益々不安が高まる悪循環に陥ってしまいます。

当たり前なこと・些細なことであっても、不安を感じることはストレスだという事を認めてあげましょう。


自粛生活の実態

今、このような自粛生活で下記のような声を多く聞きます

・とにかくストレスを感じる
・育児に余裕がなくなってしまった /  子どもに怒りをぶつけてしまう
・パートナーの嫌なところが目に付くようになった
・子どもの癇癪が多くなった
・自分自身いつもと違う感覚がある
不安の現れ方は、言葉で不安を感じていると話す方は少なく、「多干渉」「心配性」「イライラする」「攻撃的になる・暴力を振るう」「確認行為が多い」「気分の落ち込み」などで現れることもあります。



簡単にできる自分との対話方法


(1)自分のコミュニケーションの癖を知る

不安やストレスに繋がったやりとりを振り返り、それぞれに何と言ったのかを、紙に書いて再現してみます。
そのセリフを言った時に、自分はどんな風に思っていたか、何を伝えたかったのかのかも書きます。
その言い方で、相手にそれが伝わったのだろうか考えてみます。

さらに、相手のセリフについて、何故そう言ったと思うかも書いてみます。
そして、今度は相手の立場に立って、他の解釈がないかを考えてみます。

曖昧なコミュニケーション・相手はわかっているはずだという思いこみ・相手の言いたい事を確認しないで理解した気になっている・黙ってしまう事によりコミュニケーションのズレ幅は広くなります。

このコミュニケーションのズレ幅を減らしていく為に、この機会に自分のコミュニケーションの傾向を知っていきましょう! 

(2)不安循環をストップする親友トーク

特に単身の方はシングルのママさんから多くご相談いただく事が、この自粛期間がいつまで続くのか、不安が止まらない、滅入ってしまい、どんどん不安の渦に巻き込まれてしまうケース。

相談者さんの多くの方が自分自身で不安を増強させているケースがあります。

▼不安を強化させる自分トーク
「この状況がいつまで続くだろうか・・・」
「子どもも、なんとなく毎日メリハリのない生活、、」
「子どもの勉強をどう挽回していけばいいのだろうか・・」


このような思考が続くと益々不安思考を促進してしまいます!
どれだけ深い不安に陥ったとしても、今の状況がすぐに変わったり、心が晴れたりすることは少ないですよね。
まずは、親友トークを活用して状況を悲観的に受け取りすぎない対話を学んでいくと良いと思います。

下記、例を参照し自分が思ったことに対して、自分の1番の見方である親友だったら何というのか・・・を考えてみる思考を繰り返し行っていきましょう。

▼冷静な自分を取り戻す親友トーク例
「この状況がいつまで続くだろうか・・・」
(本当に先が見えなくて不安だよね・・・でも皆そうだからね、、終わりがないということはないからねえ・・)

「子どもも、なんとなく毎日メリハリのない生活、、」
(保育園や学校にも行けず、子どももストレスを感じたりもするよね・・)

「子どもの勉強をどう挽回していけばいいのだろうか・・」
(学校に行けなくて、宿題も多くて子どもも大変だよね、ママとしてもすごく心配になるよね。心配になって当然だと思う。)

このようなスタイルで自分がふと、「心の中で思ったこと・言葉」に対して、親友だったら何と声をかけるかを考えて見ましょう。

しばらくすると、少しずつ安心を感じられるようになると思います。 

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参照:正しく知る不安障害(著者:水島広子)