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その問題の原因は・・・金星ではなくて月

離婚したいけれど、経済的な理由で別れることができないーーそんなお悩みを持つ女性は少なくないのかもしれません。経済的に自立できたのなら、本当にその問題は解決するのでしょうか。たまたまご主人との相性が悪かっただけでしょうか。



私は違うと思います。パートナーシップが破綻してしまう真の原因は両親との関係性にあります。つまり、私たちの内なる男性性と女性性の不調和です。すべての人間関係のひな形はそこに起因しています。ここに向き合わない限り、相手を変えても再び同じ問題が浮上してくるーーその可能性は残念ながら非常に高いのです。



占星術において、恋愛関連では金星が取り上げられますが、それは恋愛のスタイルや好みに過ぎません。私自身の金星は水瓶座ですが、博愛的な性質でベタベタしない適度な距離感を保つことを好むーーとあらゆる教科書に書いてあります。表面的な恋愛スタイルは確かに金星が示しているのでしょうが、ディープな関係性や修羅場になると出てくるものは、明らかに月です。



火星・金星は重要であるものの、幸せなパートナーシップを得るための基本となる天体は月だと思います。なぜなら、月を満たしてあげない限り、円滑で信頼感に溢れた関係を結ぶことはほぼ不可能だからです。



結婚運について見るのであれば、太陽や木星、さらには土星なども大事になってきますが、やはりまずは月。そもそも、なぜ結婚生活がうまくいかないのか。それはコミュニケーション不全だからです。うまく意志疎通ができない。本当に望んでいることやどうしても嫌なこと、そんな当たり前のことを伝えていない。必要なことを伝えていないのです。無理もありません。月が未成熟な状態では、心を開いて健全なコミュニケーションをとることが難しいのです。



月が傷ついていると、相手を思いやる以前に、傷が過剰反応しますから、双方が満たされる関係を築く前に、慢性的な不満や衝突が起こってきます。月の問題で最も重要なことは、人と傷をなめ合ったり、表面的な相談をして誤魔化したりせずに、独りでそれを受け止めることです。月の問題は真正面から孤独にそれを感じ切るしかないのです。中途半端な甘い慰めを言ってくれる人を本当の友だと思ってはいけません。



月が重たく傷ついている人ほど、ハードな感情からとことん逃げようとします。でも、そこから逃げている限り、永遠に誰とも繋がることはできない、パートナーシップを結ぶことはできないと本気で覚悟することです。独りになって心の奥底まで潜っていき、「傷ついたまま置き去りにされているあなた」を救ってあげてほしいのです。



その傷は両親から望むような愛を与えてもらえなかったことが原因となっているかもしれません。誰かと深く繋がることが怖いのも、感情を受け止めることが辛いのも、何か明確な原因があってのことでしょう。でも、もう「その満たされなかったもの」をパートナーから満たしてもらおうとしないことです。外界から与えてもらおうとするーーその依存心をきっぱりと捨てるのです。そう覚悟することが自立です。



誰だって本当の想いを受け止めてほしい。誰だって理解されたい。月(インナーチャイルドとしての月)も同じです。外に投影することを止めて、自分自身と現実にしっかり向き合うこと。そうすれば、必ず現状は変わります。違う世界が見えてきます。



経済的自立の前に、精神的自立です。経済的な問題は実は二次的なものなのです。どうぞ、ご自身の魂と生命の力、そして、私たちを活かしている宇宙の力を信じて、本当に欲しいものを手にしてくださいね。幸せになることが私たちの仕事です。あなたの内なる神はあなたを孤独と不安の中から連れ出して解放したいのです。宇宙はそんなに冷酷ではありませんよ。

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